口腔がん(口の中のがん)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
口腔がんとは、口の中にできるがんのことです。舌、歯ぐき、ほおの内側、口の天井(上あご)、口底(舌の下)などに発生します。早期に見つかれば治療の成功率が高い病気です。
重要な事実
- たばこやお酒は、口腔がんの大きなリスク要因です。
- 口の中のただれやしこりが2週間以上治らないときは、早めに医療機関を受診しましょう。
- 治療方法には、手術、放射線治療、化学療法(抗がん剤)などがあり、病状に応じて組み合わせます。
日本では、すべてのがんの中で約1~2%と、比較的まれながんです。ただし、最近は増加傾向にあります。
60歳以上の男性に多く見られますが、女性や若い人でも、たばこやお酒の習慣があるとリスクが高まります。誰でもかかる可能性があります。
症状
- 口の中から大量に出血して止まらない場合
- 急に呼吸が苦しくなる場合
- ⚠口の中の痛みや腫れがひどく、食事や水分がとれない場合
- ⚠飲み込めない・話せないなど、日常生活に支障がある場合
一般的な症状
- 口の中に2週間以上治らないただれや潰瘍(かいよう)がある
- 口の中にしこりや腫れを感じる
- 赤や白の斑点が現れる
- 舌や口の中に痛みがある
- 飲み込みにくい、話しにくい
- あごや首のリンパ節が腫れる
子供の症状
- 口腔がんは子どもには非常にまれですが、もし口の中に長く治らないできものや痛みがある場合は、早めに小児科や歯科を受診してください。
高齢者の症状
- 高齢者は口の中の症状に気づきにくいことがあります。入れ歯の調整で傷ができやすいため、いつもと違う違和感や出血がある場合は、歯科や医療機関で診てもらうことが大切です。
原因
主な原因
- たばこ(喫煙)
- 大量の飲酒
- 特定のウイルス(ヒトパピローマウイルスなど)への感染がかかわることがある
リスク要因
- 喫煙・飲酒の習慣
- 男性である
- 60歳以上
- 口腔衛生があまり良くない
- 唇が太陽の光に長時間さらされる
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 口の中のただれ・しこりが2週間以上治らない
- 口の中の痛みが続く、または悪化する
- 飲み込みや発話が前より難しくなった
定期受診を予約すべき場合:
- 口の中に気になる症状があるが、すぐに急変する心配がない場合
- 歯科検診のついでに相談したい場合
- たばこやお酒の量が多いため、念のため口の中を確認してもらいたい場合
診断
まず医師や歯科医師が口の中を診て、触診をします。異常がある場合は、組織を一部採取して調べる「生検」を行います。必要に応じて、首のリンパ節の検査や画像検査も行われます。
行われる可能性のある検査
- 視診・触診(口の中やのどを診る)
- 生検(組織の一部を採取して顕微鏡で調べる)
- CT・MRIなどの画像検査(がんの広がりを確認する)
- 頸部超音波検査(首のリンパ節を調べる)
診察で予想されること
まずはかかりつけ医または歯科医師に相談し、必要があれば、口腔外科や耳鼻咽喉科を紹介されます。診察は短時間で終わることが多く、初めてでも安心して受けられます。生検は局所麻酔で行われるため、通常は強い痛みを伴いません。
治療
口腔がんの治療は、がんの場所、進行具合、年齢や体の状態を総合的に考えて決められます。主な治療法は、手術、放射線治療、化学療法(抗がん剤)です。これらを単独または組み合わせて行います。
自宅でのセルフケア
- 治療中は口の中が乾燥したり、食べ物がしみたりすることがあります。医師や歯科医師、栄養士に相談して、食べやすい食事を工夫しましょう。
- 禁煙と節酒を心がけましょう。
- 口の中を清潔に保つため、歯磨きやうがいをやさしく行いましょう。
医療治療
手術でがんを取り除く方法、放射線を当ててがんを壊す方法、抗がん剤を使って全身的に対処する方法があります。進行度や体への影響を考慮して、医師が治療計画を立て、患者さんと相談しながら進めます。なお、薬の名前や用量は、必ず主治医の指示に従ってください。
手術が検討される場合
がんが初期の段階であれば、手術でがんの部分を切除する治療が中心になることがあります。進行している場合でも、手術と他の治療を組み合わせることで、根治を目指すことができます。
この病気と共に生きる
治療後も定期的な通院と検査が必要です。口の中の変化や痛みなどがあったら、がまんせずに医師に伝えましょう。食事や言葉の働きに影響がある場合は、リハビリやサポートを受けることができます。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙する
- お酒は控えめにする
- 口の中を清潔に保つ
- 定期的に歯科検診を受ける
食事と運動
治療中や治療後は、栄養バランスの良い食事を心がけ、食べやすいようにやわらかく調理したり、スープやゼリーなどを活用しましょう。体調が許す範囲で、散歩などの軽い運動を続けることも体力維持に役立ちます。
精神的健康と心の健康
がんの診断や治療は、不安や落ち込みを感じることがあっても自然なことです。一人で抱え込まず、家族や友達、医療チームに気持ちを話しましょう。心理的なサポートを受けられる相談窓口もあります。
予防
口腔がんのすべてを予防することはできませんが、リスクを減らし、早期発見につなげることはできます。禁煙と節酒が最も効果的な予防方法のひとつです。
ワクチン
口腔がんそのものを予防するワクチンはありません。ただし、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染を予防するワクチンが、一部のがんのリスクを下げる可能性があるため、かかりつけ医に相談してみてください。
検診プログラム
歯科検診や人間ドックなどの機会に、口の中も診てもらいましょう。特に自覚症状がなくても、定期的なチェックが早期発見につながります。
合併症
治療しない場合
- がんが周囲の臓器や首のリンパ節に広がる
- 腫瘍が大きくなり、食べる・飲み込む・話すといった機能に影響が出る
- 進行すると、完全な治療が難しくなることがある
長期的な見通し
口腔がんは、早期に発見して適切な治療を受ければ、多くは治ります。たとえ進行していても、さまざまな治療法を組み合わせることで、良好な経過が期待できます。焦らず、信頼できる医師と一緒に治療を進めていくことが大切です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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