爪水虫(爪の真菌感染症)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
爪水虫は、白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が爪に感染して起こる病気です。爪が厚くなったり、白や黄色に濁ったり、もろくなったりします。
重要な事実
- 白癬菌というカビが爪のすき間や小さな傷から入り込んで感染します。
- 放っておくと爪が厚く変形し、ほかの爪や家族にうつることがあります。
- 治療には数か月から1年ほどかかりますが、医師の指示に従って続ければ改善する可能性が高い病気です。
とても一般的な病気で、成人や高齢者を中心に多くの人が経験します。
高齢者、男性、糖尿病のある方、足水虫がある方、爪を傷めやすい方(スポーツをよくする方など)に多く見られます。
症状
- 足全体が急に赤く腫れて熱を持ち、強い痛みがある
- 発熱を伴う
- 足の色が変わった(黒や紫色など)
- 悪臭を伴う分泌物(膿)が出る
- ⚠爪の周りが赤く腫れ、膿が出る
- ⚠糖尿病や免疫力が低下する病気で治療中の方で、足の症状が急に悪化した
一般的な症状
- 爪の厚みが増す
- 爪が白や黄色に濁る
- 爪がもろく割れやすくなる
- 爪の形が変形する
- 爪の下に角質やゴミがたまる
子供の症状
- 子どもにはあまり多くありませんが、家族に水虫の人がいる場合はうつることがあります。
- 大人と同じように、爪の色が変わったり、厚くなったりします。
高齢者の症状
- 爪がさらに厚くなり、巻き爪や歩くときの痛みの原因になることがあります。
- 免疫力が低下していると、感染が広がりやすくなるため注意が必要です。
原因
主な原因
- 白癬菌というカビが爪に感染して起こります。
- 爪と爪の間のすき間、または爪の周囲の小さな傷から侵入しやすくなります。
- 高温多湿の環境(靴の中など)でカビが増えやすくなります。
リスク要因
- 足水虫(白癬)がある
- 糖尿病などの基礎疾患がある
- 免疫力が低下している
- 通気性の悪い靴や靴下を長時間履く
- 爪を深く切りすぎるなど、爪を傷める習慣がある
- 公共のプールや浴場を裸足で歩く
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 足に強い痛みや腫れ、発熱など、感染が広がるサインが見られるとき
- 糖尿病や免疫抑制治療中で、足の状態が悪化したとき
定期受診を予約すべき場合:
- 爪の色や形の変化が気になるとき
- 市販の自己処理をしても改善しないとき
- 家族にうつる可能性が心配なとき
診断
医療機関では、爪の状態を見て診察します。必要に応じて、爪の一部を採取して顕微鏡で調べる検査を行い、原因のカビを確認することがあります。
行われる可能性のある検査
- 爪の一部を顕微鏡で見てカビを確認する検査
- 爪を培養してカビの種類を特定する検査
- まれに、爪の組織を調べる病理検査
診察で予想されること
診察では爪を見せます。痛みはほとんどありません。検査のため爪を少し削ったり採取したりすることがありますが、すぐに終わります。結果が出るまで数日かかることもあります。
治療
治療の中心は、抗真菌薬(こうしんきんやく)というカビを退治するための薬です。塗り薬と飲み薬があり、感染が爪の奥まで及んでいる場合は飲み薬が効果的とされています。爪が生え替わるまで時間がかかるため、治療は数か月から1年ほど継続することがあります。
自宅でのセルフケア
- 爪をこまめに短く切り、やすりで表面を薄く整える
- 爪を清潔に保ち、よく乾燥させる
- 通気性の良い靴と靴下を選ぶ
- 同じ靴を続けて履かず、靴の中を乾燥させる
- タオルやバスマットを家族と共有しない
医療治療
飲み薬や塗り薬が一般的です。どの薬を使うかは、感染の範囲や体の状態に合わせて医師が決めます。飲み薬を使う場合、まれに肝臓に負担がかかることがあるため、定期的に血液検査を行うことがあります。最近では、レーザー治療などを行う施設もあります。
手術が検討される場合
薬による治療で改善しない重度の場合は、爪を除去する処置が検討されることがあります。ただし、通常は最初に選ばれる治療ではありません。
この病気と共に生きる
治療中も日常生活に大きな制限はありません。足を清潔に保ち、爪を正しくケアしながら、根気強く治療を続けることが大切です。
生活習慣のアドバイス
- 毎日足を洗い、特に指の間の水分をしっかり拭き取る
- 爪は切りすぎず、やすりで整える
- 通気性の良い靴下を履き、靴は替えながら乾燥させる
- バスマットやスリッパの共用を避ける
食事と運動
特別な食事制限はありません。バランスの良い食事と適度な運動で体の免疫力を保つことが、治りやすさにもつながります。
精神的健康と心の健康
爪の見た目が気になって、サンダルを履くのをためらったり、人前で足を見せることに恥ずかしさを感じたりすることがあります。治療を続ければ改善が見込めるため、一人で悩まずに医師や家族に相談しましょう。
予防
ある程度予防できます。足を清潔に保ち、よく乾燥させることが最も大切です。また、バスマットやスリッパ、靴下などを家族と共有しないようにしましょう。
ワクチン
爪水虫を予防できるワクチンはありません。
検診プログラム
定期的な検診はないですが、爪の異常に気づいたら早めに皮膚科で相談することをおすすめします。
合併症
治療しない場合
- 爪が厚くなり、歩くときに痛むことがあります。
- 爪が巻き込んで、爪の周りが炎症を起こすことがあります。
- 糖尿病などで免疫力が低下している場合、細菌の二次感染を起こし、蜂窩織炎(ほうかしきえん)などの重い感染症につながる可能性があります。
- ほかの爪や家族にうつることがあります。
長期的な見通し
爪水虫は治りにくいイメージがありますが、医師の指示に従って治療を根気強く続ければ、多くの人が改善します。早めに治療を始め、日常生活でのケアを続けることが、きれいな爪を取り戻す近道です。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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