ライム病:マダニが媒介する感染症について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
ライム病は、マダニに咬まれることでうつる細菌感染症です。感染したマダニに咬まれると、特徴的な皮膚の症状や発熱、強いだるさなどの全身症状が現れることがあります。早期に治療すれば回復しやすい病気です。
重要な事実
- マダニに咬まれてから数日から数週間後に症状が出ることがあります。
- 特徴的な円形の発疹が現れることがありますが、必ず現れるとは限りません。
- 抗菌薬による治療が有効ですが、薬の種類や期間は医師が判断します。
日本ではまれな病気です。ただし、マダニが活動する春から秋にかけて、山や草むらに入る機会があれば感染のリスクがあります。
屋外で仕事やレジャーをする人、キャンプや登山などを楽しむ人、マダニの多い地域を訪れる人は感染する可能性があります。年齢や性別にかかわらず誰でもなりえます。
症状
- 胸の痛みや脈の乱れを感じる場合は、すぐに119番に電話してください。
- 意識がもうろうとする、または意識を失う場合は、すぐに119番に電話してください。
- 呼吸が苦しい場合は、すぐに119番に電話してください。
- 顔や手足に麻痺が突然現れた場合は、すぐに119番に電話してください。
- ⚠発疹が広がってくる場合
- ⚠高熱が続く場合
- ⚠強い頭痛や首のこりがある場合
- ⚠関節が腫れて痛む場合
- ⚠顔のゆがみなどの神経症状が疑われる場合
一般的な症状
- 特徴的な円形の発疹(移動性紅斑)。痛みやかゆみがないこともあります
- 倦怠感(だるさ)
- 筋肉や関節の痛み
- 悪寒(寒気)
子供の症状
- 子どもも大人と同じような症状が出ますが、発疹に気づかれにくいことがあります。
- 食欲がない、不機嫌、よく眠るなどの変化で気づくこともあります。
- だるさや発熱が続く場合は、かかりつけ医に相談しましょう。
高齢者の症状
- 高齢者では発熱などの症状がはっきりせず、元気がない・食欲が落ちるといった変化が目立つことがあります。
- 関節や神経の症状が現れやすいと言われています。
- 診断が遅れると重症化しやすいため、野外活動の後に体調の変化があれば早めに医療機関を受診しましょう。
原因
主な原因
- ライム病は、『ボレリア』という細菌に感染したマダニに咬まれることでうつります。
- マダニに咬まれても、多くの人は気づかないことがあります。
- 日本では、シュルツェマダニなどのマダニが媒介することが知られています。
リスク要因
- 草むらややぶ、山道などマダニの多い場所を歩くこと
- キャンプ、登山、バーベキューなど屋外での活動
- 肌を露出する服装で野外活動をすること
- シカやネズミなど野生動物が多く生息する地域への立ち入り
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- マダニに咬まれた後、発疹や発熱、頭痛などの症状が現れた場合
- 特徴的な円形の発疹が現れた場合
- マダニに咬まれたかどうか分からなくても、野外活動後に高熱や強いだるさが続く場合
定期受診を予約すべき場合:
- マダニに咬まれたが、症状がなくても不安な場合
- 野外活動の後に、何となく体調が悪い日が続く場合
診断
医師が症状や経過、マダニに咬まれた可能性について詳しく話を聞き、身体の診察を行います。特徴的な発疹があれば、診察だけで診断されることもあります。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(ライム病の抗体を調べる検査)
- 関節の症状がある場合は関節の画像検査
- 神経や心臓の症状がある場合は、髄液検査や心電図などの追加検査
診察で予想されること
マダニに咬まれてから症状が出るまで時間が経つことがあるため、医師には「山や草むらに行った」「ペットがマダニを連れてきた」など、心当たりを伝えることが大切です。
治療
ライム病は抗菌薬(細菌をやっつける薬)を使って治療します。特に早期に治療を始めると効果が高く、回復も早くなります。
自宅でのセルフケア
- 十分な安静と休養をとる
- 水分をこまめにとる
- 発疹や咬まれた場所を清潔に保つ
- 体温や体調の変化を記録する
医療治療
ライム病の治療は抗菌薬が基本です。具体的な薬の種類や治療期間は、患者さんの年齢や症状の経過に合わせて医師が決めます。医療機関の指示に従い、自己判断で服用をやめないことが大切です。
手術が検討される場合
ライム病の治療に手術は通常必要ありません。
この病気と共に生きる
治療中は医師の指示どおりに薬を飲み続けることが大切です。症状は数週間続くことがありますが、焦らずに体を休め、定期的に医療機関で経過をみてもらいましょう。
生活習慣のアドバイス
- 疲れを感じたら無理をしない
- 山や草むらに入る際は長袖・長ズボンを着る
- 肌の露出を避け、虫よけを使用する
- ペットを外に出した後は、マダニが付いていないか確認する
食事と運動
特別な食事制限はありません。バランスの良い食事をとり、体調に合わせて無理のない範囲で軽い運動をするとよいでしょう。
精神的健康と心の健康
症状が長引くと不安や疲れを感じることがあります。無理をせず、気持ちを家族や友人に話したり、医師や看護師に相談したりすることが大切です。
予防
完全に防ぐことは難しいですが、マダニに咬まれないようにすることでリスクを大きく減らせます。厚生労働省も、野外活動時の長袖・長ズボンの着用や虫よけの使用などの対策を呼びかけています。
ワクチン
現在、日本で利用できるライム病ワクチンはありません。
検診プログラム
症状がない場合に、健康診断などでライム病の検査をすることは一般的ではありません。心配なときは医療機関で相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 関節の痛みや腫れが続く関節炎
- 神経症状(髄膜炎、顔面神経麻痺、手足のしびれなど)
- 心臓の電気信号が乱れる心臓の伝導障害
- 強い疲労感や集中力の低下が長引くこと
長期的な見通し
早期に治療すれば、多くは完治します。治療が遅れた場合でも、適切な治療により多くの症状は改善します。ただし、一部に症状が残ることもあるため、気になる症状があれば医療機関に相談してください。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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