かゆみ(そう痒症)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
かゆみとは、皮膚をかきたくなるような不快な感覚のことです。湿疹や乾燥など皮膚のトラブルで起こることが多いですが、体の中の病気が原因で出ることもあります。
重要な事実
- かゆみは、かくことで悪化し、皮膚を傷つけることがあります。
- 原因は皮膚の乾燥、アレルギー、内臓の病気などさまざまです。
- かゆみの治療は原因に合わせて行われ、多くの場合で改善できます。
非常によくある症状で、多くの人が一生に一度は経験します。特に冬の乾燥時期や高齢の方に多く見られます。
乳幼児から高齢者まで、すべての年齢で起こります。乾燥肌の方、アレルギー体質の方、妊婦さん、慢性の病気をお持ちの方に多い傾向があります。
症状
- 突然、強いかゆみとともに呼吸が苦しくなる
- 唇や顔、のどがはれて息がしにくい
- 全身にじんましんが出て、めまいや吐き気がある
- これらの症状があれば、すぐに119番に電話してください。
- ⚠かゆみとともに黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)がある
- ⚠高熱と広がる赤い発疹が出る
- ⚠2週間以上わる化するかゆみで眠れない
- ⚠体がむくむ
一般的な症状
- 全身や一部分がかゆい
- かきたいという強い衝動
- 赤み、ぶつぶつ、乾燥した皮膚
- かきむしりによる傷や、皮膚の厚み
子供の症状
- 夜間に特に強くかゆがる
- 湿疹ができやすい
- かゆい場所をうまく伝えられず、ぐずる
高齢者の症状
- 乾燥によるかゆみが特に多い
- 背中や脚など広い範囲がかゆい
- 発疹がないのに強くかゆむこともある
原因
主な原因
- 皮膚の乾燥
- 湿疹、皮膚炎、じんましんなどの皮膚の病気
- アレルギー反応(食べ物、薬、花粉など)
- 肝臓や腎臓の病気、甲状腺の問題、貧血など
- 神経の病気や心理的なストレス
- 妊娠に伴う変化
リスク要因
- 乾燥した環境や冬の季節
- 過度の洗いすぎ・熱すぎるお湯
- 特定の衣類(ウールなど)や化学繊維
- 糖尿病、腎臓病などの慢性疾患
- ストレスや疲労
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- かゆみが強く、生活や睡眠に支障がある
- 皮膚の黄色や体のむくみがある
- 高熱や発疹が全身に広がる
- 原因がわからないまま数週間続く
定期受診を予約すべき場合:
- 市販の保湿や生活の工夫で改善しない
- かきむしって傷が化膿している
- 妊娠中でかゆみが強い
- かゆみとともに体重減少や倦怠感がある
診断
医師はまず、かゆみの場所、始まった時期、きっかけ、使っている薬などを詳しく聞きます。皮膚の状態を診て、必要に応じて追加の検査をします。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(肝臓・腎臓・甲状腺の働きやアレルギーの確認)
- 皮膚のこすり検査(皮ふのかびなどの確認)
- アレルゲン検査(原因となるアレルギーの特定)
- 画像検査(内臓の病気が疑われる場合)
診察で予想されること
診察では、かゆみの経過や体の他の症状(発疹、発熱、体重変化など)を聞かれます。原因がはっきりしない場合は、皮膚科や内科の専門医を紹介されることもあります。
治療
治療は、かゆみの原因を探して対処することが基本です。皮膚の状態や、生活への影響に合わせて、保湿や薬物治療、生活の工夫などを組み合わせます。
自宅でのセルフケア
- 保湿クリームを1日数回、お風呂上がりに塗る
- シャワーや入浴はぬるめのお湯で短時間に
- かかないために、爪を短く切り、清潔に保つ
- 綿や絹など肌ざわりのよい服を選ぶ
- 冷たいタオルや保冷剤で患部を冷やす
- 室内の湿度を50〜60%に保つ
医療治療
医師の処方に基づく治療が行われます。たとえば、抗ヒスタミン薬による内服治療、皮膚の炎症を抑える外用薬(ステロイドなど)、かゆみを抑えるクリームや軟膏、光療法などがあります。原因となる病気があれば、その治療を同時に行います。自己判断で薬を長く使わず、医師や薬剤師に相談してください。
手術が検討される場合
かゆみ自体に対する手術はありません。ただし、かゆみを起こす腫瘍など、原因となる特別な病気が見つかった場合は、その病気の治療として手術が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
かゆみを上手にコントロールしながら、日常を続けていくことが大切です。保湿ケアを習慣にし、かゆみが出やすい時間帯には対策をとりましょう。
生活習慣のアドバイス
- 入浴は毎日せず、必要な時はぬるめのシャワーで済ませる(または保湿をしっかりする)
- ストレスをためないために、好きなことやリラックス法を取り入れる
- かゆみが強い時は、かく代わりに冷やす、そっと押すなど工夫する
- 服装は通気性の良いものにし、汗をこまめに拭く
食事と運動
かゆみを直接よくする特別な食事はありませんが、栄養バランスのよい食事と十分な水分をとりましょう。運動は血行を良くしストレスを減らしますが、汗でかゆみが増す場合は運動後にシャワーを浴びて保湿しましょう。
精神的健康と心の健康
慢性のかゆみは眠りの質を下げ、集中力や気分に影響することがあります。かゆみによるイライラや不安は自然なことで、我慢せずに医師や家族に相談しましょう。必要に応じて心のケアを専門とするスタッフにつながることもできます。
予防
すべてのかゆみを防ぐことはできませんが、皮膚の乾燥を防ぎ、原因となる刺激を避けることで、かゆみの多くは予防できます。特に冬は保湿が大切です。
合併症
治療しない場合
- かきすぎによる皮膚の傷と、細菌感染
- 治りにくい皮膚の変化(色素沈着や白斑)
- 睡眠不足や、疲労・集中力の低下
- うつ状態や不安などのメンタルヘルスへの影響
長期的な見通し
かゆみは多くの場合、原因に合わせた治療と正しいスキンケアで改善します。内臓の病気が原因の場合も、その治療によってかゆみは良くなることが期待できます。とにかく我慢せず、早めに相談することが何より大切です。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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