回虫症(かいちゅうしょう)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
回虫症は、寄生虫の一種である回虫が体の中、主に腸に寄生することで起こる感染症です。回虫の卵を口から取り込むことで感染します。
重要な事実
- 回虫は人間の腸の中で成長し、長さは15〜35cmにもなります。
- 感染しても症状がないことも多いですが、発熱やせき、腹痛などを引き起こすことがあります。
- きれいな水と衛生設備が整った地域ではまれですが、世界では多くの人が感染しています。
日本では患者数は非常に少なく、海外での感染がほとんどです。
衛生環境が整っていない地域に住んでいる人や、そうした地域に旅行した人がかかることがあります。子どもがかかることも多いです。
症状
- 激しい腹痛が続く
- 吐いたものに虫が混ざっている
- 便に大量の虫が出た
- 意識がもうろうとする
- ⚠高熱が続く
- ⚠繰り返すせきや胸の痛み
- ⚠体重が大きく減った
- ⚠黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
一般的な症状
- 特に症状がないこともあります
- みぞおちやおなかの痛み
- 吐き気や下痢
- 食欲がなくなる
- せきやゼーゼーする呼吸(虫が肺を通過するとき)
子供の症状
- おなかの張りや痛み
- 栄養の吸収が悪くなり、発育に影響することがあります
- 夜間に虫が肛門から出てくることがあります(まれ)
高齢者の症状
- 症状がはっきりしないことがあり、気づかないまま進行することがあります
- 胆管や腸の閉塞など重い合併症を起こすリスクがあります
原因
主な原因
- 回虫の卵に汚染された食べ物や水を口から摂取する
- 衛生状態の悪い場所で、糞便に触れた手で食事をする
- 十分に洗っていない野菜や果物を食べる
リスク要因
- トイレや下水道などの衛生設備が十分に整っていない地域に住んでいる、または旅行する
- 手洗いの習慣がない
- 生野菜をよく洗わずに食べる
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 激しい腹痛や吐き気が続くとき
- 虫を吐いたり、便に虫が出たりしたとき
- 黄疸や高熱が出たとき
定期受診を予約すべき場合:
- 感染が疑われる症状が続くとき
- 海外滞在後に体調がすぐれないとき
診断
便の検査で回虫の卵を顕微鏡で確認するのが一般的です。症状や渡航歴も重要な手がかりになります。
行われる可能性のある検査
- 便検査(便の中の回虫の卵を調べます)
- 血液検査(好酸球という血球が増えていないかを調べます)
- 画像検査(エコーやCTで虫の塊や閉塞を確認することがあります)
診察で予想されること
検査は簡単で、便を少量採取して提出します。結果は数日でわかることが多く、その後の治療方針について医師が説明します。
治療
回虫症は、医師が処方する駆虫薬(くちゅうやく)で治療します。薬の種類や服用方法は医師が決めます。一度の治療で不十分な場合は、数週間後に再検査を行うこともあります。
自宅でのセルフケア
- 医師の指示どおりに薬を服用し、途中でやめない
- 治療期間中は手洗いを徹底する
- 症状が続く場合は、我慢せずに医師に相談する
医療治療
駆虫薬と呼ばれる薬を服用します。回虫を麻痺させて体外に排出する働きがあります。症状や感染の程度に応じて、数日間の服用が必要です。市販薬ではなく、必ず医師の診察を受けて処方してもらいましょう。
手術が検討される場合
まれに、回虫が腸や胆管をふさぐなど重い合併症を起こした場合は、手術が必要になることがあります。
この病気と共に生きる
治療後は、便の再検査で虫がいなくなったことを確認します。再感染を防ぐために、手洗いや食品の衛生管理を続けましょう。
生活習慣のアドバイス
- 石けんを使った手洗いを習慣にする
- 爪を短く切り、爪の間をよく洗う
- 下痢や腹痛が続くときは、無理をせず安静にする
食事と運動
特別な食事制限はありませんが、消化のよいものを食べ、十分な水分をとりましょう。体調が良ければ、運動はかまいません。
精神的健康と心の健康
寄生虫が体の中にいるという知らせに不安を感じるのは自然なことです。しかし、適切な治療で確実に治る病気です。不安なことは医師や薬剤師に遠慮なく相談してください。
予防
はい、予防できます。特に海外の衛生状態が不十分な地域では、飲み水や食べ物に注意することが大切です。
ワクチン
回虫症を予防するワクチンはありません。
検診プログラム
海外から帰国後に症状がなくても検診を受ける必要はありませんが、気になる場合は相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 回虫が腸をふさぎ、激しい腹痛や吐き気を引き起こす
- 胆管や膵管に入り込んで炎症を起こす
- 栄養の吸収が悪くなり、低栄養や貧血になる
- 子どもでは発育に影響することがある
長期的な見通し
回虫症は適切な治療でほぼ完全に治る病気です。治療後の再検査で虫がいなくなれば、通常は後遺症もなく健康な生活を送れます。心配な場合は早めに医師に相談してください。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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