吃音(きつおん・どもり)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
吃音は、話すときに音や言葉がつまったり、繰り返したり、のばしたりする話し方の特性です。知能や性格のせいではなく、脳の言葉をつかさどる働き方が関係していると考えられています。
重要な事実
- 幼い子どもに多く見られますが、大人になっても続く方がいます。
- 男の子に多いという調査結果があります。
- 多くのお子さんは自然に軽快し、大人でも適切なサポートでうまく付き合えます。
- 原因は遺伝や脳の働きの違いによるもので、心の病気や親の育て方のせいではありません。
はい。まったくまれなことではなく、子どもではおよそ100人に5〜6人、大人では100人に1人くらいの割合で見られます。特に2〜6歳によく見られます。
主に幼い子どもに見られますが、大人まで続く方もいます。日本ではおよそ100万人程度の方が吃音とともに暮らしていると言われています。
症状
- 突然、ろれつが回らない、言葉が出ない、片方の手足が動かない、顔がゆがむなどの症状がある場合は、すぐに救急車を呼んでください。電話番号は119番です。
- ⚠これまで吃音がなかった大人に、突然の話しにくさが現れた
- ⚠話しにくさに加えて、頭痛、めまい、発熱などがある
- ⚠薬を飲み始めた後に話しにくさが現れた
一般的な症状
- 語頭の音を繰り返す(例:「わ・わ・わ・わたし」)
- 音を引きのばす(例:「さあああかな」)
- 言葉を出そうとして詰まる、無言になる
- 話す前に顔や肩に力が入る
- 話すことを避けたり、言葉が少なくなったりする
子供の症状
- 言葉の出始めの2〜4歳頃に、一時的なつまずきとして見られることが多い
- 疲れたときや興奮したときに目立ちやすい
- 調子の良し悪しがあり、自然に消えることもある
- 本人は気にしていないことも多い
高齢者の症状
- 成人期に突然吃音が始まることはほとんどない
- 脳卒中などの神経の病気で、急に話しにくくなることがある(原因の治療が必要)
- これまでになかった話し方の変化に気づいたら、早めに医療機関を受診してください
原因
主な原因
- 遺伝的な要因(家系に吃音の人がいる)
- 脳の言語を処理する回路のつくりや働きの違い
- 心の病気や子育てのせいではありません
リスク要因
- 家族に吃音の人がいる
- 男性(男の子)である
- 幼少期の言語発達の遅れがある
- 双子など出生時の影響が関係することもある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 成人で初めて吃音のような症状が出た
- ろれつが回らない、言葉を思い出せない、意識がぼんやりするなど、神経の症状も一緒にある
- 話そうとすると激しく苦しそうで、食事や水分をとるのも難しくなっている
定期受診を予約すべき場合:
- お子さんの吃音が気になり、日常生活や園・学校生活に影響している
- 子どもが話すことを嫌がるようになった
- 吃音のためにからかわれたり、いじめられたりしている
- 家庭でどのように対応すればよいか知りたい
診断
主に言語聴覚士(ことばや聞こえの専門家)が、お子さんの話し方を遊びや会話の中で観察しながら評価します。大人の場合は、医師が神経の病気の可能性を調べることもあります。
行われる可能性のある検査
- 話し方の観察・評価(繰り返しの頻度や場面ごとの違い)
- 聞こえの検査(聴力検査)
- 必要に応じて、神経学的な診察(頭部のMRIなど)
診察で予想されること
診察は恐いものではなく、話したり遊んだりしながら進みます。聞こえや運動の発達の状態も確認します。結果は数回の受診でわかることが多いです。
治療
吃音そのものを完全に消す特別な薬はありません。大切なのは、言葉のつまずきを減らし、話すことへの不安を和らげ、自分らしく伝えられるようになることです。特に子どもは、早い時期に適切なサポートを受けると良いと言われています。
自宅でのセルフケア
- 子どもが話しているときは、目を見て、最後までゆっくり聞きましょう
- 「ゆっくり話して」「落ち着いて」と注意せず、話し方より「伝えたい内容」に耳を傾けましょう
- 家族みんなで、ゆったりしたペースで話す習慣をつくりましょう
- からかったり、言い直しを強いたりしないようにしましょう
- 大人の場合は、無理に流暢に話そうとせず、自分のペースで伝わることを大切にしましょう
医療治療
医療での主な治療は、言語聴覚士による吃音を軽くする練習や、話すことへの不安をやわらげる方法です。心理的なサポートも行われることがあります。薬による治療は通常ありません。詳しくは医療機関で相談してください。
この病気と共に生きる
吃音は「病気として治す」というよりも、その人らしい話し方を自分で見つけていくものです。自分のペースを大切にし、伝えたいことをゆっくり届ける意識を持ちましょう。周りの人に理解してもらうことも大きな助けになります。
生活習慣のアドバイス
- 睡眠をしっかりとり、疲れをためないようにする
- 話すことを楽しめる場(趣味のサークルなど)を無理のない範囲でつくる
- 職場や学校で、話しやすい環境について信頼できる人に相談してみる
食事と運動
特別な食事や運動は必要ありません。ただし、健康的な生活リズムを整えることは、話すときの緊張や疲れを減らすことにつながります。カフェインのとりすぎは体を緊張させやすいため、適度にしましょう。
精神的健康と心の健康
吃音のために話すのを避けていると、さみしさやつらさを感じることがあります。それはあなたのせいではありません。不安や恥ずかしさがあるときは、一人で抱え込まず、信頼できる人や専門家に話すことをおすすめします。
予防
現時点で、吃音そのものを予防する方法は見つかっていません。しかし、早い時期に気づき、適切な対応を取ることで、吃音による生活への影響を小さくすることができると言われています。
合併症
治療しない場合
- 学校や職場でからかわれたり、話す機会が減ってしまう
- 話すことへの不安や緊張が強くなる
- 人前で話すことを避けるようになり、社会生活が狭くなることがある
長期的な見通し
吃音は多くの場合、成長とともに改善します。大人でも、適切なサポートを受ければ、吃音と一緒に自分らしく生活できます。吃音があるからといって、学力や仕事の能力が低いわけではありません。希望を持って、一歩ずつ進んでいきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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