原発性進行性多発性硬化症(PPMS)とは
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
多発性硬化症(MS)は、免疫の異常によって脳や脊髄の神経が傷つく病気です。その中でも、はじめから症状がゆっくりと進行するタイプを原発性進行性多発性硬化症(PPMS)と呼びます。
重要な事実
- 症状は人によって大きく異なります
- 進行の速さもゆっくりから速いものまでさまざまです
- 現在は進行を緩やかにする治療が開発されています
多発性硬化症全体の約10~15%を占め、比較的まれなタイプです。
一般的に40~60歳で発症することが多く、男性も女性と同じくらい見られます。
症状
- 突然の視力消失
- 呼吸が苦しい
- 意識がもうろうとする
- けいれんが止まらない
- ⚠急に新しい症状が出た
- ⚠症状が急速に悪化している
- ⚠高熱や激しい頭痛がある
一般的な症状
- 歩きにくさや脚の筋力低下
- 手足のしびれや痛み
- 視力の低下やかすみ
- 強い疲れやすさ(疲労感)
- 排尿や排便のトラブル
- めまいやふらつき
原因
主な原因
- 正確な原因はまだ解明されていません
- 免疫の異常が自分の神経を攻撃することが関係していると考えられています
- 遺伝的な要因と環境的な要因(喫煙やビタミンD不足など)が複合的に関わるとされています
リスク要因
- 家族に多発性硬化症の人がいる
- 喫煙している
- 日照が少ない地域に住む(ビタミンD不足)
- 成人期(40~60歳)である
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急な視力障害や歩行困難
- 強い痛みや麻痺がある
定期受診を予約すべき場合:
- 症状が改善したり悪化したり繰り返す
- 日常の生活に支障を感じ始めた
- 疲れやすさが続いている
診断
診断は主に神経内科の専門医が行います。問診と神経学的診察を行い、必要に応じて画像検査や髄液検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 神経の診察(反射、筋力、感覚など)
- MRI(脳や脊髄の病変を調べる検査)
- 髄液検査(背中から針を刺して脳脊髄液を調べる検査)
- 血液検査(他のが原因を除外するため)
診察で予想されること
診断までに時間がかかることがあります。症状は人によって違うため、ほかの病気の可能性も調べながら、丁寧に確定診断が行われます。
治療
現在のところ、PPMSを完全に治す方法はまだありませんが、病気の進行を緩やかにしたり、症状を和らげたりする治療やリハビリが発達しています。
自宅でのセルフケア
- 症状に合わせた無理のない生活リズムを作る
- 十分な休息と睡眠をとる
- ストレスをためない工夫をする
- 転倒を防ぐため住まいの安全を見直す
医療治療
病状に応じて、免疫の働きを調整する薬や、痛みやけいれんなどの症状をやわらげる薬が使われます。リハビリテーションや装具、生活支援の制度を組み合わせて、生活の質を保つことを目指します。具体的な薬の選択は、神経内科の医師が病状をみて個別に決めます。
手術が検討される場合
PPMSそのものに対する手術はありません。ただし、症状によっては歩行を助けるために整形外科的な処置が必要な場合もあります。
この病気と共に生きる
症状の変動に合わせて、休むことと動くことのバランスを工夫しましょう。日々のエネルギーを大切に使うことがポイントです。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙を心がける
- 規則正しい睡眠
- ストレスをためない
- 無理のない範囲で体を動かす
食事と運動
バランスのよい食事を基本に、できれば担当医や理学療法士と相談しながら、筋力を保つストレッチや軽い運動を取り入れましょう。ビタミンDが不足しがちな人は、食事や日光浴などについて医師に相談してください。
精神的健康と心の健康
先が見えない不安や気分の落ち込みを感じることがあっても自然なことです。一人で抱え込まず、カウンセリングや患者会、地域の支援サービスを利用しましょう。
予防
現在のところ、PPMSを完全に予防する方法は見つかっていません。ただし、喫煙を避けるなど、リスクを減らす生活習慣が勧められています。
ワクチン
ワクチン接種については、自分の病状や治療内容によって適切な判断が必要です。かかりつけ医や神経内科医とよく相談してください。
検診プログラム
特定の健康診断でPPMSが見つかることはありません。気になる症状があれば、早めに医療機関を受診してください。
合併症
治療しない場合
- 歩行が難しくなり、車いすが必要になることがある
- 排尿や排便の管理に支援が必要になることがある
- 視力障害や認知機能の低下が進むことがある
- 日常生活の自立度が低下することがある
長期的な見通し
診断は大きな衝撃ですが、現在の治療やリハビリによって、進行をゆるやかにすることができます。一人ひとりの症状に合わせた支援を続けながら、生活の質を保つことは十分可能です。将来の新たな治療法を目指す研究も進んでいます。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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