神経芽腫(しんけいがしゅ)とは
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
神経芽腫は、体の神経細胞のもとになる細胞からできるがんの一種です。主に副腎(ふくじん)やおなか、胸などの神経組織に発生します。治療が難しい場合もありますが、近年は治療の選択肢が増えています。
重要な事実
- 神経芽腫は主に5歳までのお子さんに起こる小児がんの一つです。
- 神経芽腫はおなかや胸にしこりとして見つかることが多いです。
- 早期に見つかった場合は治る可能性が高い病気です。
神経芽腫はまれな病気で、子どもの約7,000人から10,000人に1人の割合で発生します。小児がんの中では数は多くありません。
ほとんどが5歳までのお子さんに発症し、特に1歳から2歳までに多い病気です。大人や高齢者にはほとんど見られません。
症状
- 呼吸が苦しそう、息ができない
- 意識がない、または呼びかけに反応しない
- けいれんが止まらない
- 突然、体の片側が動かせなくなった
- 激しい腹痛・胸痛が続く
- ⚠発熱が数日続き、元気がない
- ⚠原因不明の体重減少が見られる
- ⚠骨の痛みが強く、動きたがらない
- ⚠お腹に目に見えてわかるしこりがある
一般的な症状
- お腹のはりやしこり
- 骨の痛み(特に足や腕)
- 熱が続く
- 体重が減る
- 疲れやすい
- 目の周りが腫れたり青あざのようになる
- 皮膚の下にしこりがある
- 息苦しさやせき
- 血圧が高くなることもある
子供の症状
- お子さんの場合は、お腹の張りや痛みを訴えることが多いです。
- 歩きたがらない、いつもぐずる、食欲がないなどの変化も見られます。
- おむつ交換の時に、お腹の中にしこりを感じることもあります。
原因
主な原因
- 神経芽腫の正確な原因はまだわかっていません。
- 神経細胞に育つ前の細胞が、がん化してしまうことが原因だと考えられています。
- 遺伝子の変化が関わっている可能性がありますが、多くの場合は親から受け継いだものではありません。
リスク要因
- まれに家族内で発症することがあります。
- 特定の遺伝子の異常を持っている場合はリスクが高くなることがあります。
- 生活習慣や環境のせいで発症するわけではありません。
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- お腹のしこりや痛みが明らかにある場合
- 呼吸が苦しそうにする
- けいれんや意識の変化がある
定期受診を予約すべき場合:
- 熱が続く、体重が減る、元気がないなどが数週間続く場合
- 骨や関節の痛みを繰り返す
- 目の周りの腫れやあざが治らない
診断
神経芽腫は、体のしこりや症状から疑われ、検査で確かめられます。まずはかかりつけの小児科で診察を受け、必要に応じて専門の病院を紹介されます。
行われる可能性のある検査
- 血液検査・尿検査:がんの目印になる物質を調べます。
- 超音波(エコー)検査:お腹のしこりを確認します。
- CT検査やMRI検査:しこりの場所や広がりを詳しく調べます。
- MIBGシンチグラフィー:神経芽腫に集まる特別な薬を使って、全身の病巣を確認します。
- 生検(せいけん):針で組織の一部をとり、がん細胞かどうか顕微鏡で調べます。
診察で予想されること
診断には数週間かかることがあります。小さなお子さんの場合、安全のための鎮静(ちんせい)をして検査を行うこともあります。医師や看護師が検査の流れをわかりやすく説明してくれますので、安心して相談してください。
治療
神経芽腫の治療は、がんの進行度やお子さんの年齢、リスクの高さによって異なります。手術、抗がん剤治療(かんがんざいちりょう)、放射線治療などを組み合わせて行います。近年は、より効果的で負担の少ない治療法が開発されています。
自宅でのセルフケア
- 治療中は休養をしっかりとりましょう。
- 口内炎や吐き気などの副作用がある場合は、無理せず食べられるものを選びましょう。
- 家族や医療スタッフに困りごとを相談しましょう。
医療治療
治療法には、手術でがんを取り除く方法、抗がん剤でがんを小さくする化学療法、放射線を当てる放射線療法、高い量の抗がん剤の後に幹細胞を戻す治療、免疫の力を利用する治療などがあります。どの治療を行うかは、がんの状態やお子さんの体調に合わせて、専門の医師がチームで検討します。
手術が検討される場合
がんが一か所に留まっている場合は、手術で完全に取り除ける可能性があります。がんが広がっている場合でも、まず化学療法で小さくしてから手術を行うことがあります。
この病気と共に生きる
治療中は通院や入院が続くことがあり、生活リズムが変わりやすいです。家族や学校と相談しながら、体調に合わせて過ごすことが大切です。治療が終わった後も、定期的な通院で体の状態を確認します。
生活習慣のアドバイス
- 感染症予防のため、手洗いやうがいをこまめにしましょう。
- 無理のない範囲で、好きな遊びや軽い運動を楽しみましょう。
- 睡眠時間をしっかり確保しましょう。
食事と運動
治療中は食事が摂りにくい時もあります。食べられる時に、エネルギーや栄養を補えるよう、医師や栄養士に相談しましょう。運動は体調の良い時に行い、疲れたら休むことを優先しましょう。
精神的健康と心の健康
がんの治療は本人だけでなく家族にも大きな心の負担になります。不安や悲しみを一人で抱え込まず、心理士やソーシャルワーカーに話すことも助けになります。
予防
神経芽腫の原因ははっきりわかっていないため、予防する方法は見つかっていません。ただし、早期発見には乳幼児健診や日頃からの体の観察が役立ちます。
検診プログラム
一般的な子どもを対象にした神経芽腫のスクリーニング(集団検査)は、効果が確認されていないため、国としての推奨はされていません。気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- がんが骨や骨髄に広がり、骨の痛みや貧血、出血しやすさが現れることがあります。
- 肺や肝臓など他の臓器に転移して、臓器の働きが悪くなることがあります。
- 脊髄(せきずい)に広がると、手足の麻痺(まひ)が起こることがあります。
長期的な見通し
神経芽腫の治療は進歩しており、低リスクの場合は特に治る確率が高いです。高リスクでも、新しい治療法により長期の生存率は改善しています。お子さんの状態に合わせた最新の治療を、専門の医療チームと一緒に検討していくことが希望につながります。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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