大腸がん(結腸がん)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
大腸がん(結腸がん)は、大腸の内側の粘膜にできる悪性の腫瘍です。大腸は「結腸」と「直腸」に分かれ、結腸にできるものを結腸がんと呼びます。早期に見つかれば治る可能性が高い病気です。
重要な事実
- 早期の大腸がんは自覚症状がほとんどないことがあり、検診で見つかることが多いです。
- 大腸ポリープ(腺腫)からがんになることが多く、ポリープの段階で見つかれば予防できます。
- 治療法には手術、薬物療法、放射線療法などがあり、進行具合に応じて組み合わせて行われます。
日本では増えているがんの一つですが、検診で早期に見つかれば治る可能性が高いため、あわてる必要はありません。
50歳以上の人に多く見られますが、若い人でもなることがあります。家族や生活習慣が関係することもあります。
症状
- 激しい腹痛が続く
- 大量の出血がある
- おなかが強く張って吐き気や嘔吐がある、または便がまったく出ない(腸閉塞の可能性)
- ぐったりする、意識がもうろうとする
- ⚠血便が続く
- ⚠原因不明の貧血が急に進んだ
- ⚠1週間以上、排便の変化や腹痛が続く
一般的な症状
- 血便(便に血が混じる、便に血が付く)
- 排便の習慣が変わる(便秘と下痢を繰り返す、便が細くなる)
- 腹痛やおなかの張り
- 貧血や疲れやすさ
- 原因不明の体重減少
- 便が残っている感じがする
子供の症状
- 小児ではごくまれですが、もし腹痛や血便が続く場合は早めに小児科を受診してください。
高齢者の症状
- 高齢者では症状がはっきりしないことがあります。貧血が進んだり、食欲が落ちたり、元気がないなど、普段と違う様子が見られたら相談しましょう。
原因
主な原因
- はっきりとした原因はまだわかっていませんが、大腸の内側の細胞に遺伝子の異常が起こることで発生すると考えられています。
- 多くは大腸ポリープ(腺腫)という良性のできものが、長い年月をかけてがんに変化します。
リスク要因
- 年齢(50歳以上)
- 大腸がんになったことがある家族(近親者)がいる
- 過度の飲酒
- 赤肉(牛肉・豚肉など)や加工肉(ハム・ソーセージなど)を多く食べる
- 運動不足
- 食物繊維が少ない食事
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 血便が続く、または大量の出血がある
- 激しい腹痛がある
- 吐き気や嘔吐、おなかの強い張りがある
- 原因不明の体重減少がある
定期受診を予約すべき場合:
- 便に血が混じる、便秘と下痢を繰り返す、便が細くなるなどの症状が1〜2週間以上続く
- 症状がなくても、50歳になったら大腸がん検診を受ける
- 家族に大腸がんの人がいる場合
- 貧血や疲れやすさを感じる
診断
まず医師の診察と問診を行い、必要に応じて便潜血検査や大腸内視鏡検査などの検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 便潜血検査(便に目に見えない血液が混じっていないかを調べる検査)
- 大腸内視鏡検査(小型カメラの付いた細い管を大腸に入れて、中を直接観察する検査)
- 注腸X線検査(バリウムを大腸に入れてX線で撮影する検査)
- CT検査(体の断面を撮影して、がんの広がりを調べる検査)
- 生検(内視鏡のときなどに組織を少し取って、顕微鏡で調べる検査)
診察で予想されること
大腸内視鏡検査では、前日から下剤を飲んで大腸をきれいにする必要があります。検査中は眠くなる薬を使うこともあり、痛みや不安を抑えることができます。検査結果や今後の流れについて、医師がわかりやすく説明します。
治療
治療は、がんの進行度(ステージ)や場所、年齢、健康状態を考慮して、医師と相談しながら決めていきます。手術、薬物療法、放射線療法などを組み合わせることもあります。
自宅でのセルフケア
- 治療中は十分に休息をとり、栄養バランスの良い食事を心がける
- 医師の指示に従い、無理をしない
- 禁煙し、飲酒は控える
- 気になる症状や不安は、我慢せずに医療者へ伝える
医療治療
主な治療法には、がんを切除する手術、抗がん剤などを使う薬物療法、放射線を当てる放射線療法があります。どの治療が適しているかは、がんの進行度や体の状態によって異なります。薬の名前や治療の詳しい内容については、担当医が丁寧に説明します。
手術が検討される場合
がんが大腸の壁にとどまっている早期の場合、内視鏡でがんやポリープを取り除くことができます。進行している場合は、がんのある部分の大腸を切除する手術を行うことがあります。詳しい手術の方法は、担当医が説明します。
この病気と共に生きる
治療後も定期的に検査を受け、再発の有無を確認することが大切です。排便の状態は治療によって変わることがありますが、多くの場合、生活の中で工夫しながら慣れていくことができます。
生活習慣のアドバイス
- 適度な運動(散歩やウォーキングなど)を続ける
- バランスの良い食事を心がける
- 禁煙し、お酒はほどほどにする
- ストレスをためすぎない
- 定期的に医療機関を受診する
食事と運動
食物繊維が豊富な野菜・果物・全粒穀物を意識して食べましょう。赤肉や加工肉は摂りすぎに注意します。運動は週に数回、無理のない範囲で続けると良いです。ただし、体調に合わせて無理は禁物です。
精神的健康と心の健康
がんと診断されたり、治療を受けたりすると、不安やつらさを感じることがあります。感情は人それぞれです。一人で抱え込まず、家族や友人、医師、看護師に気持ちを話してください。必要に応じて、心のケアの専門家や相談窓口を紹介してもらえます。
予防
大腸がんを完全に予防することは残念ながらできませんが、リスクを減らすことは可能です。健康的な生活習慣を送り、定期的に検診を受けることが大切です。特に、大腸ポリープを早い段階で見つけて取り除くと、がんになるのを防ぐことにつながります。
ワクチン
現在、大腸がんを予防できるワクチンはありません。
検診プログラム
厚生労働省は、40歳以上の人に便潜血検査による大腸がん検診を受けることをすすめています。市区町村や職場で受けることができる場合があります。症状がなくても、定期的な検診を受けましょう。
合併症
治療しない場合
- がんが大きくなると、腸が狭くなり腸閉塞を起こすことがあります
- がんからの出血が続き、重度の貧血になることがあります
- がんが肝臓や肺などの他の臓器に転移することがあります
- けん怠感や体重減少などの全身症状が現れることがあります
長期的な見通し
大腸がんは、早期に発見して治療すれば治る可能性が高いがんです。日本人のがんの中でも治療成績が向上しており、検診で見つかることが多い病気です。たとえ進行していても、さまざまな治療法があります。希望を持って、医療者と一緒に治療方針を決めていきましょう。
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- がん情報サービス ↗ · 日本
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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