無顆粒球症(グアンリュウキュウショウ)とは
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
無顆粒球症は、血液の中にある顆粒球(かりゅうきゅう)という白血球が極端に少なくなる病気です。顆粒球は細菌などをやっつける役割を持つため、これが減ると感染症にかかりやすくなります。多くは薬の影響で起こりますが、感染症やほかの病気がきっかけになることもあります。
重要な事実
- 顆粒球は白血球の一種で、体を細菌やウイルスから守る働きをしています。
- 無顆粒球症になると、のどや口の中の感染、発熱などがよく見られます。
- 原因となる薬を中止(ちゅうし)することで、多くの場合回復します。
- 重症の感染症を防ぐために、早めの受診と治療が大切です。
無顆粒球症は比較的まれな病気です。ただし、特定の薬を服用している人では起こる可能性があり、注意が必要です。
どの年齢の人にも起こる可能性がありますが、薬を多く使う高齢者や、免疫に関わる病気を持っている人にやや多く見られます。男女差については、原因となる薬によって異なります。
症状
- 意識がもうろうとする
- 呼吸が苦しい
- けいれんを起こす
- 血圧が下がり、顔色が真っ青になる
- このような場合は、すぐに救急車を呼んでください(119番)。
- ⚠38度以上の発熱
- ⚠のどや口の中のひどい痛み
- ⚠寒気がひどい
- ⚠強い倦怠感(けんたいかん)
- ⚠感染症のサインが複数ある場合
一般的な症状
- 突然の高熱(38度以上)
- のどの痛み
- 口の中の潰瘍(かいよう)やただれ
- 体のふしぶしの痛み
- 寒気(さむけ)
- 全身のだるさ
原因
主な原因
- 薬の影響(抗生物質、抗てんかん薬、抗甲状腺薬など)
- ウイルスや細菌の感染症
- 骨髄(こつずい)で血液を作る機能が弱る病気
- 自己免疫疾患(じこめんえきしっかん)などで免疫の仕組みが誤って顆粒球を攻撃する場合
- がんに対する治療(抗がん剤治療など)の副作用
リスク要因
- 顆粒球を減らす可能性がある薬を服用している
- 高齢である
- がんの治療中である
- 臓器移植後などで免疫を抑える薬を使っている
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 38度以上の発熱がある
- のどや口の中に激しい痛みやただれがある
- 悪寒(おかん)がする
- ひどくだるい
- 原因不明の感染症状がある
定期受診を予約すべき場合:
- 風邪のような症状が数日続く
- 口内炎が頻繁にできる
- 体あちこちに炎症や痛みを感じる
診断
まず問診で、服用中の薬や症状、これまでの病気について詳しく聞かれます。そのうえで、血液検査を行い、顆粒球の数を調べます。
行われる可能性のある検査
- 血液検査:血球の数を調べ、顆粒球が減少しているかを確認します。
- 骨髄検査(こつずいけんさ):原因がはっきりしない場合、骨髄の働きを調べるために行うことがあります。
- 抗体検査:免疫の異常が原因の場合に調べます。
診察で予想されること
血液検査の結果は数日で出ることが多いです。骨髄検査が必要な場合は、専門の医師が説明したうえで行われます。診断がつくまでは、感染予防のための注意事項が伝えられます。
治療
治療の中心は、原因となっている薬を特定して中止することです。また、感染症を起こしている場合はその治療を行います。顆粒球の数を増やすための治療が検討されることもあります。
自宅でのセルフケア
- うがいや手洗いをこまめにする
- 人ごみを避ける
- 生ものや加熱が不十分な食品を避ける
- 体を冷やさないようにする
- 十分な睡眠と休養をとる
医療治療
原因薬の中止が最も重要です。感染症がある場合は、細菌を退治するための治療薬が使われます。また、顆粒球を増やすために、血球を増やす成長因子という物質を注射する方法や、免疫の異常を抑える治療が行われることがあります。入院が必要になることもありますが、治療方針は医師が慎重に決めます。
手術が検討される場合
この病気のために手術が行われることは通常ありません。副鼻腔炎(ふくびくうえん)などの感染症で外科的な処置が必要になる場合は、血液の状態を整えてから行われます。
この病気と共に生きる
治療中は、感染のリスクを減らすための生活が大切です。体調の変化に気を配り、少しでも感染のサインがあれば早めに医療機関に連絡しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 毎日うがいと手洗いを習慣にする
- 人混みや感染が広がっている場所を避ける
- マスクを適切に使う
- 体調に合わせて十分に休む
- けがをしたら、すぐに清潔な水で洗い、消毒する
食事と運動
感染予防のために、加熱した食品を中心にバランスよく食べましょう。食あたりを防ぐため、生ものは避けるのが安心です。運動は、体調が良いときに行う軽い散歩などから始め、無理をしない範囲で続けましょう。
精神的健康と心の健康
感染の心配や治療の長引く見通しは、不安やストレスにつながることがあります。気持ちがつらいときは、家族や友人に話したり、医療機関のスタッフに相談したりしてください。あなたの気持ちも大事にしてください。
予防
無顆粒球症そのものを完全に予防することは難しい場合があります。ただし、原因となる薬を慎重に使うこと、定期的な血液検査で早期に発見することが、重症化を防ぐ大切な方法です。
ワクチン
感染症の重症化を防ぐために、インフルエンザなどの予防接種が推奨されることがあります。ただし、接種時期や内容は医師と相談してください。
検診プログラム
原因となる薬を服用している人は、定期的に血液検査を受けることが勧められます。特に服用開始後1〜2か月は注意深く経過を観察します。
合併症
治療しない場合
- 重い細菌感染症を繰り返す
- 敗血症(はいけつしょう)という全身に広がる重い感染症を起こす
- 感染症が治りにくくなり、入院が必要になる
- 重症の場合は、命にかかわることもある
長期的な見通し
無顆粒球症は、原因を早く見つけて適切に治療すれば、多くは良い経過をたどります。顆粒球の数は、原因を除いてから数日から数週間で回復することがほとんどです。治療中は感染に注意することが大切ですが、多くの人は日常生活に戻ることができます。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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