急性副鼻腔炎
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
鼻の周りには、副鼻腔という骨の空洞があります。急性副鼻腔炎は、そこに炎症が起きて、鼻づまりや顔の痛みなどが出る病気です。多くはかぜの後に起こります。
重要な事実
- 多くの場合、かぜのウイルスが原因で、自然に良くなります。
- 細菌が原因のときは、医師が抗生物質を検討します。
- 家庭でのケアで症状を和らげることができます。
非常に一般的な病気です。かぜの際に誰でも起こる可能性があります。
子どもから大人まで幅広く見られます。アレルギー性鼻炎がある人や、かぜをひきやすい人は特に注意しましょう。
症状
- 突然の激しい頭痛
- 首の周りが硬く、あごを胸につけにくい
- 意識がぼんやりする、呼びかけに反応しない
- けいれんが起きる
- 片方の目が腫れて視力が落ちる
- ⚠高熱が続く
- ⚠顔が大きく腫れてくる
- ⚠激しい痛みがある
- ⚠呼吸が苦しい
一般的な症状
- 鼻づまり
- 黄色や緑色の鼻水(粘り気がある)
- 頬や目の周りの痛みや圧迫感
- 嗅覚の低下
- せきや発熱
子供の症状
- 鼻づまりや鼻水のほかに、長引くせき
- 夜にせきが増える
- 不機嫌になる、よく泣く
- 耳の痛みを訴える
- 高熱が出ることがある
高齢者の症状
- 症状がはっきりしないことがある(元気がない、食欲がない)
- 顔の痛みを感じにくいことがある
- せきや他の症状が続く
原因
主な原因
- かぜやインフルエンザのウイルス(約9割)
- ウイルスの後に増える細菌
- アレルギー性鼻炎や歯の感染が原因になることもある
リスク要因
- かぜ・インフルエンザの流行
- アレルギー性鼻炎
- タバコの煙(受動喫煙を含む)
- 免疫力の低下(疲労・睡眠不足)
- 副鼻腔の構造的な問題(鼻中隔弯曲など)
- 飛行機への搭乗による気圧変化
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 高熱が3日以上続く
- 症状が10日以上改善しない
- 一度良くなった後に症状が悪化する
- 鼻水や鼻づまりが片側だけにおり、強い痛みがある
定期受診を予約すべき場合:
- 鼻づまりや痛みが生活に影響している
- 市販の薬を使ってもよくならない
- 繰り返し副鼻腔炎になる
診断
診察では、医師が鼻の中をたずねて、症状を確認します。必要に応じて、内視鏡(細いカメラ)で鼻の奥を観察することもあります。
行われる可能性のある検査
- 通常は特別な検査は必要ありません
- 症状が長引く場合や重症な場合は、細菌検査やCT検査を行うことがあります
診察で予想されること
医師には、症状が始まった時期、痛みの場所、鼻水の色や量、かぜやアレルギーの有無を伝えましょう。検査は痛みを伴いません。
治療
急性副鼻腔炎の治療は、症状を和らげるケアと、原因に合わせた治療が中心です。ウイルスが原因の多くは、自然に回復します。細菌感染が疑われる場合には、医師が抗生物質を検討しますが、全ての患者に必要なわけではありません。医師の指示に従って治療を受けましょう。
自宅でのセルフケア
- 室内を加湿し、乾燥を防ぐ
- 温かい蒸しタオルを顔に当てて痛みを和らげる
- 水分をこまめに摂る
- 十分に休む
- 市販薬を使うときは、薬剤師に相談する
医療治療
医師は、症状に合わせて、炎症や痛みを抑える薬、鼻づまりを改善する薬、粘り気のある鼻水を出しやすくする薬などを処方することがあります。抗生物質は、細菌感染が強く疑われる場合に限られます。処方された薬は、指示通りに飲み切りましょう。薬について不安があれば、薬剤師に相談してください。
手術が検討される場合
外科手術が必要になることはまれです。慢性副鼻腔炎や鼻の構造に問題がある場合は、耳鼻咽喉科で手術が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
急性期は無理せず、安静に過ごしましょう。鼻をかむ際は、片方ずつ優しくかむと副鼻腔や耳への負担が少なくて済みます。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠と休養をとる
- タバコの煙を避ける(禁煙・受動喫煙防止)
- 加湿器やマスクで鼻と喉の乾燥を防ぐ
- 部屋の換気と掃除をこまめに行う
食事と運動
食事は、温かいスープや飲み物をとると体が温まり、鼻の通りが良くなりやすいです。水分を十分に補給しましょう。熱がなく体力がある場合は、軽い散歩などの運動は問題ありませんが、強い痛みや熱がある間は休んでください。
精神的健康と心の健康
鼻づまりや痛みが続くと、眠りが浅くなったり、イライラしたり気分が落ち込むことがあります。つらいときは、一人で抱え込まず、かかりつけ医や家族に相談しましょう。もし不安が続き、精神的につらい場合は、地域の精神保健相談窓口を利用することもできます。命の危険を感じたり、自分や他人を傷つけたくなる気持ちがある場合は、迷わず119番や相談機関に連絡してください。
予防
完全に予防することは難しいですが、かぜの予防が最も大切です。手洗い・うがい、バランスの良い食事、十分な睡眠、部屋の加湿を心がけましょう。
ワクチン
インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンは、かぜや感染症のリスクを下げるのに役立つ場合があります。接種については、医師に相談しましょう。
検診プログラム
急性副鼻腔炎のための特別な検診はありません。ただし、繰り返す場合や症状が長引く場合には、耳鼻咽喉科で詳しい検査を受けることができます。
合併症
治療しない場合
- 炎症が長引き、慢性副鼻腔炎になりやすい
- 副鼻腔の周りの組織に炎症が広がることはまれ
- 嗅覚の低下が長く残ることがある
長期的な見通し
急性副鼻腔炎は、適切なケアと治療で、多くは2週間以内に良くなります。まれに重症化することがありますが、早めに医師に相談すれば、安全に治療を進められます。安心して医療機関を頼りましょう。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。