爪と爪の周りの感染症「爪囲炎(そういえん)」
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
爪囲炎(そういえん)とは、爪の根元や両側の皮膚に細菌やカビが入り込み、炎症を起こす病気です。一般的には「ひょうそく」とも呼ばれます。爪の周りが赤く腫れ、痛みを伴います。うみがたまることもあります。
重要な事実
- 片方の指に起こることが多く、手の指に多いです。
- 爪を噛む、ささくれをむしるなどの小さな傷から感染します。
- 軽症の場合は、自宅でのケアで良くなることがあります。
はい、非常によくある感染症です。日常生活の中で誰にでも起こりうる身近な病気です。
子どもから大人まで幅広い年齢で起こります。特に、爪を噛む癖のある方、手をよく水にさらす仕事をしている方、糖尿病などの持病がある方に多く見られます。
症状
- 赤い筋が指から手首や腕に向かって伸びている
- 高熱(38度以上)が出る
- 痛みが急に強くなり、指全体が腫れて動かせない
- 寒気や強いだるさがあり、意識がもうろうとする
- ⚠うみがたまって、ズキズキと拍動するような痛みがある
- ⚠赤みや腫れが指の第二関節を超えて広がっている
- ⚠糖尿病や免疫を弱める病気があり、爪の周りに感染のサインがある
- ⚠自宅で2〜3日ケアしても改善がみられない
一般的な症状
- 爪のまわりが赤く腫れる
- ズキズキとした痛みや熱感がある
- うみがたまり、白や黄色に見える
- 爪の色が変わったり、変形したりする
原因
主な原因
- 細菌(特に黄色ブドウ球菌)が小さな傷から入る
- カビ(真菌)が原因となることもある(特に慢性の爪囲炎)
- 爪を噛む、ささくれをむしる、深爪などの刺激で皮膚が傷つく
リスク要因
- 爪を噛む・ささくれをむしる癖
- 手を長く水や洗剤にさらす仕事(美容師、調理師、清掃業など)
- 糖尿病、免疫力が低下する病気や治療
- 巻き爪や深爪など、爪の形や手入れの問題
- ネイルサロンなどで器具が不衛生な場合
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 膿がたまって強い痛みがある、または腫れが広がっている
- 赤い筋が腕に向かって見える、発熱がある
- 持病があり、症状が悪化している場合
定期受診を予約すべき場合:
- 自宅でのケアを2〜3日続けても症状が改善しない場合
- 痛みや腫れが長く続く、または繰り返す場合
- 爪の形や色が変わり、心配な場合
診断
診断は主に診察で行われます。医師が爪の周りの赤み、腫れ、痛み、うみの有無を確認します。多くの場合は、それだけで診断がつきます。
行われる可能性のある検査
- うみがある場合は、細菌培養検査(どの細菌が原因かを調べる検査)をすることがあります。
- 慢性の場合は、カビの検査(真菌検査)を行うこともあります。
診察で予想されること
診察では、いつから症状が出たのか、どうやってケアをしてきたかを聞かれます。短時間の診察で済むことが多いので、安心して受診してください。必要に応じて、その場でうみを出す処置が行われることもあります。
治療
治療は、原因が細菌かカビかによって異なります。軽症の場合は自宅でのケアに加えて、医師から処方された塗り薬を使用します。うみがたまっている場合は、医師が小さく切開してうみを出し、痛みを和らげます。
自宅でのセルフケア
- 患部を温かいお湯に1回5〜10分、1日数回つける
- 手を洗った後は、清潔なタオルでしっかりと水分を拭き取り、乾燥させる
- 爪を噛んだり、ささくれをむしったりしない
- 刺激の強い石鹸や洗剤を直接触らないようにする
医療治療
細菌感染が疑われる場合は、医師が抗菌薬を処方します。カビが原因の場合は、抗真菌薬を使用します。これらは医師の処方に基づいて使うことが大切です。膿がたまっている場合は、局所麻酔をして切開し、うみを排出することで症状が急速に改善します。
手術が検討される場合
膿が大きくたまっている場合や、病変が爪の下まで広がっている場合は、日帰りでの小さな切開処置や、爪の一部を切除する処置が必要になることがあります。局所麻酔で行うため、処置中の痛みは少ないです。処置後は数日で良くなることがほとんどです。
この病気と共に生きる
治療中は、患部を清潔で乾燥した状態に保つことが大切です。また、爪の周りを保湿し、バリア機能を高めることで再発を防ぎます。気になる症状があれば、遠慮なく医師に相談してください。
生活習慣のアドバイス
- 水仕事をするときは、ゴム手袋やビニール手袋を使用する
- 毎日ハンドクリームなどで保湿し、爪の周りの乾燥やひび割れを防ぐ
- 爪噛みの癖がある方は、ストレス対策をしながら癖をやめるようにする
- ネイルサロンでは、器具の消毒がきちんとされているか確認する
食事と運動
爪の健康には、良質なタンパク質やビタミンB群、ビタミンC、亜鉛などを含むバランスのよい食事が役立ちます。運動は特に制限はありませんが、感染が完全におさまるまでは、患部を清潔に保つようにしてください。
精神的健康と心の健康
爪の見た目の変化や痛みで不安になることもあると思いますが、爪囲炎はきちんと治療すれば改善する病気です。症状が続くと気分が落ち込むこともありますが、一人で悩まず、医師や家族に話してみましょう。
予防
はい、爪囲炎は日頃の習慣によって予防できる病気です。爪を短く切りすぎない、ささくれを無理にむしらない、手を保湿することで、細菌やカビが入るリスクを大きく減らせます。
合併症
治療しない場合
- 感染が皮下の深い部分や骨にまで広がり、蜂窩織炎(ほうかしきえん)や骨髄炎(こつずいえん)を起こすことがあります
- 慢性化して、爪の色が変わったり、変形したり、はがれたりすることがあります
- まれに、細菌が血液に入り、全身に感染が広がる(敗血症)ことがあります
長期的な見通し
爪囲炎は、早く適切な治療を受ければ、ほとんど問題なく治る病気です。軽症であれば数日で改善し、膿がたまっても切開して排膿すればその後は順調に回復します。再発を防ぐために、日頃の爪のケアと保湿を心がけましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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