エボラウイルス病について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
エボラウイルス病(エボラ出血熱とも呼ばれます)は、エボラウイルスによって起こる、まれですがとても重い感染症です。感染すると発熱や出血などの症状があらわれることがあります。感染力は強いものの、日本ではほとんど報告がありません。
重要な事実
- 感染した人の体液(血液、嘔吐物、下痢便など)に触れると感染します。
- 潜伏期間は2〜21日で、症状が出てから感染力が高まります。
- 早く適切な医療を受ければ、回復する可能性があります。
- 予防には手洗いなどの衛生管理がとても大切です。
日本では極めてまれな病気です。現在の流行は主にアフリカ大陸の一部の国でみられます。
エボラウイルスの流行地域に滞在した人や、感染者の体液に触れた人が感染する可能性があります。特に医療従事者や患者の家族など、濃厚接触した人が影響を受けやすいです。
症状
- 意識がもうろうとしている
- 息が苦しい
- 血を大量に吐く
- 便に血が混じる、または真っ黒な便が出る
- けいれんが止まらない
- 非常に高い熱がある
- ⚠高熱が続く
- ⚠繰り返すおう吐や下痢で水分がとれない
- ⚠出血がみられる
- ⚠流行地域から戻って2〜21日以内に症状がある
一般的な症状
- 突然の発熱(38度以上)
- 強いだるさ、疲労感
- のどの痛み
- 皮膚や粘膜の出血(鼻血、歯ぐきの出血など)
原因
主な原因
- エボラウイルスというウイルスによって起こります。
- 感染した人や動物の体液(血液、唾液、尿、便、精液など)が、傷口や口、鼻、目の粘膜から体内に入ると感染します。
リスク要因
- エボラウイルスの流行地域への渡航歴がある
- エボラ患者の世話をしている(家族、医療従事者など)
- 患者の体液で汚染された物(針、寝具など)に触れた
- 感染した野生動物(コウモリ、サルなど)との接触
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 流行地域から戻って間もなく熱や出血などの症状が出た場合は、すぐに医療機関に電話し、指示を受けてください。公共交通機関を使わず、受診前に連絡してください。
定期受診を予約すべき場合:
- 流行地域への渡航を計画している場合は、出発前に渡航外来や保健所で相談しましょう。
診断
医師が症状や渡航歴、接触歴を確認し、血液検査でエボラウイルスの遺伝子を調べます。感染が疑われる場合は、専門の医療機関で隔離の上、検査が行われます。
行われる可能性のある検査
- 血液中のウイルス遺伝子検査(PCR検査)
- 血液中の抗体検査
- 一般的な血液検査、肝臓や腎臓の機能検査
診察で予想されること
感染が疑われる場合は、個室や隔離病棟で検査と治療が行われます。結果が出るまで数時間から数日かかることがあります。結果を待つ間も医療スタッフが対応してくれるので、安心して相談してください。
治療
エボラウイルス病には特別な治療法がありますが、多くの場合は水分補給、酸素投与、血圧の維持など、体を支える対症療法が中心となります。専門の医療機関で集中治療を受けます。
自宅でのセルフケア
- 自分だけで対処しようとせず、すぐに医療機関へ連絡する
- 流行地域では、感染者やその体液との接触を避ける
- 安静と十分な水分補給を心がける(医療スタッフの指示に従って)
医療治療
医療機関では、輸液による水分・電解質の補給、出血や臓器の障害に対する治療、感染を抑えるための薬剤(抗ウイルス薬)が使用されることがあります。ただし、薬の選択は医師が状態に応じて行います。
手術が検討される場合
エボラウイルス病に対して手術が行われることは通常ありません。外科的な処置が必要な場合でも、感染予防策を徹底した環境で行われます。
この病気と共に生きる
回復後もしばらくは、体調の変化に注意し、医師の指示に従って経過観察を続けます。ウイルスが精液などに残ることがあるため、一定期間は感染予防に注意が必要です。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠と栄養をとる
- 体調が悪いときは無理をせず休む
- 流行地域への渡航を避ける
- 手洗いを徹底する
食事と運動
消化にやさしい食事を少しずつとり、水分をこまめに補給します。体力が戻るまでは軽い運動から始め、無理をしないようにしましょう。
精神的健康と心の健康
重い感染症の経験は、不安や恐怖、悲しみなど強い感情をもたらすことがあります。こうした気持ちは自然な反応です。一人で抱えず、医師や看護師、保健師、心理の専門家に相談しましょう。つらい気持ちが続き、自分を傷つけたいなどの考えがある場合は、すぐに119番に連絡してください。
予防
はい、予防できます。流行地域では、患者や体液との接触を避け、手洗いや手指消毒を徹底し、安全な水と食品を使用することが大切です。また、葬儀や医療現場での感染対策も重要です。
ワクチン
エボラウイルス病に対するワクチンが一部で使用されています。ただし、日本国内で一般的に接種できるものではありません。渡航前に、専門の医療機関や渡航外来で相談してください。
検診プログラム
流行地域から帰国した人が症状をチェックされることがあります。症状がなくても、保健所などの指示に従って連絡をとりましょう。
合併症
治療しない場合
- 大量出血
- 臓器の障害(肝臓、腎臓など)
- ショック(血圧が下がり臓器に十分な血液が届かない状態)
- 死に至ることもあります
長期的な見通し
早く発見されて適切な治療を受ければ、回復する可能性は高くなります。医療の進歩により、生存率は上がってきています。流行地域以外でかかることは極めてまれで、正しい知識を持てば心配しすぎる必要はありません。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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