蛇にかまれたときの対処法と治療
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
蛇咬傷とは、毒蛇や無毒のヘビにかまれることで生じる傷や体の反応のことです。日本では、マムシ、ハブ、ヤマカガシなどの毒蛇にかまれることがあります。かまれた場所が腫れたり痛んだりすることが多く、重症になると全身に症状が出ることがあります。
重要な事実
- 日本で人を咬むヘビの多くは、マムシ・ハブ・ヤマカガシです。
- 毒蛇にかまれても、すべての人が重症になるわけではありません。
- 咬まれたら、刺激を与えずに安静にし、すぐに医療機関を受診することが大切です。
日本国内での毒蛇による咬傷は、多くはありませんが、夏から秋にかけて、山や田んぼ、河原などで発生します。全国で毎年一定数の報告があります。
どなたでもかまれる可能性がありますが、農作業や山仕事、キャンプやハイキングなど屋外で活動する方に多く見られます。
症状
- 呼吸が苦しい
- 意識がもうろうとしている
- 顔色が青白い
- けいれんしている
- 出血が止まらない
- 腫れが急速に広がっている
- ⚠かまれた直後から強い痛みがあり腫れがある
- ⚠傷口から体液や血がにじんでいる
- ⚠吐き気やめまいがある
- ⚠かまれたのが毒蛇かどうかわからない
一般的な症状
- かまれた場所の痛み、腫れ、赤み
- 傷口に牙の跡が2つ並ぶことが多い
- 腫れが数時間から1日かけて広がる
- 吐き気、嘔吐、めまい、だるさ
子供の症状
- 体重が小さい分、毒の影響を受けやすい
- 全身の症状があらわれやすい
- 痛みをうまく伝えられないこともある
高齢者の症状
- 免疫力や体力の低下により症状が強く出やすい
- 持病(心臓病や糖尿病など)があると影響が出やすい
- 転倒などで重症化しやすい
原因
主な原因
- 日本にいる毒蛇(マムシ、ハブ、ヤマカガシ)にかまれること
- 無毒のヘビでも、口の中の細菌で傷が感染することがある
リスク要因
- 夏から秋にかけての屋外活動
- 草むらや石の多い場所などヘビの生息しやすい環境
- ヘビに興味を持って近づいたり、捕まえようとしたりすること
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- ヘビにかまれた可能性があれば、すぐに救急外来や、休日・夜間診療を受診する
- 症状が軽くても、必ず医療機関を受診する
定期受診を予約すべき場合:
- 数日たって腫れや痛みが増してきた場合
- 傷が化膿してきた場合
診断
医療機関では、まずかまれた状況や時間、ヘビの種類(もし分かれば)を確認します。医師が傷の状態や腫れの範囲、全身の様子を確認し、血液検査などで臓器への影響を調べます。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(凝固機能や腎機能のチェック)
- 心電図(重症時)
診察で予想されること
医師の診察では、かまれた場所の写真を見せると参考になります。ヘビを捕まえて持ってくる必要はありません。あとで見分けられるように、可能であればヘビの色や模様、大きさをメモしておきましょう。
治療
蛇咬傷の治療は、症状の程度によって異なります。軽症の場合は、傷の処置と経過観察で済むこともありますが、毒が回っている可能性があれば、入院して抗毒素血清などの治療を行うことがあります。
自宅でのセルフケア
- かまれた直後は、動かさずに安静にする
- かまれた場所を心臓より低い位置に保つ
- 指輪や時計など、締め付けるものを外す
- アルコールやカフェインを摂らない
- 市販の湿布薬や軟膏を使わない
医療治療
病院では、傷の洗浄と消毒を行い、必要に応じて破傷風の予防接種を行います。症状が強い場合には、入院のうえ点滴を行い、血液の状態を調べながら、抗毒素血清(ヘビの毒を中和する薬)を使用することがあります。抗生物質や痛み止めなども症状に応じて使われます。
手術が検討される場合
まれに、傷口周辺の組織が壊死(細胞が死んでしまうこと)した場合、壊死した組織を取り除く手術が必要なことがあります。
この病気と共に生きる
退院後は、傷の状態を観察し、腫れや痛みが続く場合は無理せず休みましょう。かさぶたや傷跡は自然に治っていくことが多いですが、気になる場合は医療機関に相談してください。
生活習慣のアドバイス
- 屋外活動の際は長袖・長ズボン・長靴を着用する
- ヘビのいる場所が分かっている場合は近づかない
- 草むらを通るときは棒で草を払うなどしてヘビがいることを知らせる
食事と運動
特に特別な食事制限はありません。ただし、体調が戻るまでは十分な休息と栄養を取り、激しい運動は控えましょう。
精神的健康と心の健康
蛇にかまれる体験は恐怖を感じることがあります。また、強い痛みや腫れが続くと不安になることもあります。無理をせず、必要であれば家族や医師に気持ちを話してください。
予防
蛇にかまれる多くは防ぐことができます。ヘビの生活する場所や時間帯を知り、接触しないことが最も大切です。ヘビを見かけたら、決して近づかず、刺激しないでください。
ワクチン
蛇咬傷そのものを防ぐワクチンはありません。ただし、傷口からの感染を防ぐため、必要に応じて破傷風の予防接種を行います。
検診プログラム
特に定期検診はありません。
合併症
治療しない場合
- 毒が回って全身に症状が出る
- 腎不全や出血傾向などの重い合併症
- 傷口が感染して化膿する
- 組織が壊死して、機能障害が残る
長期的な見通し
適切な治療を受けないと重症化することがありますが、多くの場合、早期に医療機関を受診すれば、適切な治療で回復します。入院や治療が長引くこともありますが、後遺症が残ることはまれです。落ち着いて行動することが大切です。
サポートを探す
相談窓口
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。