伝染性紅斑(りんご病)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)は、「りんご病」とも呼ばれる、主に子どもに多いウイルス性の病気です。両ほほがりんごのように赤くなるのが特徴で、体や手足にレースのような赤い発疹(ほっしん)が出ることもあります。ほとんどの場合、軽い症状で自然に治ります。
重要な事実
- パルボウイルスB19というウイルスが原因で起こります。
- せきやくしゃみなどの飛沫(ひまつ)や接触でうつります。
- 一度かかると生涯免疫ができると言われています。
- 妊娠中の女性や血液の病気がある人は、特別な注意が必要です。
はい、特に幼稚園や学校など、子どもたちが集まる場所でよく見られます。春から夏にかけて流行することが多いです。
主に幼児や小学生の子どもに多いですが、大人もかかることがあります。特に大人の女性では、関節の痛みを伴うことが多いとされています。
症状
- 突然の息苦しさや呼吸困難があるとき
- 意識がもうろうとする、または失神したとき
- けいれん(ひきつけ)が起きたとき
- 妊娠中に強い腹痛やおなかの張りを感じるとき
- ⚠妊娠中に感染した可能性がある場合(特に産婦人科医に相談してください)
- ⚠血液の病気(貧血など)や免疫力が低下する病気がある場合
- ⚠発疹が広がって強いかゆみを伴う場合
- ⚠関節の痛みが強く、日常生活に支障がある場合
一般的な症状
- 発疹(ほっしん)が現れる前に、軽い発熱や鼻水、頭痛など、かぜに似た症状が出ることがあります。
- 両ほほが真っ赤になる「りんごのようなほっぺ」が特徴です。
- 体や腕、足に、レース状(あみ目状)の赤い発疹が出ることがあります。
- 発疹はかゆみを伴うこともありますが、多くの場合はかゆみがありません。
子供の症状
- 両ほほがりんごのように真っ赤に腫れぼったくなります。
- その後、体や手足にレースのような赤い発疹が広がります。
- 発疹は1~3週間ほど続くことがあり、熱いお風呂や運動で一時的に濃くなることがあります。
高齢者の症状
- 大人では、手首やひざ、指などの関節が痛んで腫れることがあります。
- 関節の痛みは数週間から数か月続くことがありますが、多くの場合は時間とともに治まります。
- 発疹は子どもほどはっきりしないことがあります。
原因
主な原因
- パルボウイルスB19というウイルスによって起こります。
- 感染した人のせきやくしゃみ、話すときのしぶき(飛沫)を吸い込むことでうつります。
- ウイルスが付いた手で口や鼻、目を触ることでも感染することがあります。
リスク要因
- 幼稚園や学校など、集団生活を送る子どもたち
- 感染者と長く接触する家庭内の人は感染しやすいです。
- 妊娠中の女性は、胎児への影響を考慮し、特に注意が必要です。
- 慢性の溶血性貧血(溶血性貧血)や免疫不全の人は重症化リスクが高まります。
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 妊娠中で、りんご病に感染したかもと心配な場合
- 貧血を指摘されたことがある方で、動悸や息切れ、顔色が悪いなどの症状がある場合
- 発疹と一緒に高熱や強い関節の痛みがある場合
定期受診を予約すべき場合:
- 子どもにりんご病のような症状が見られるが確定診断が欲しい場合
- 大人で関節の痛みが続く場合
- 学校や職場でりんご病の流行があり、気になる場合
診断
医師は、特徴的な発疹の様子や症状の経過を確認して診断します。発疹がはっきり出ていれば、診断は比較的簡単です。必要に応じて、血液検査でウイルスに対する抗体を調べることもあります。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(パルボウイルスB19の抗体検査)
- 場合によっては、妊婦さんでは胎児の状態を確認するための超音波検査(エコー)が行われることがあります。
診察で予想されること
診察では、症状の始まった時期や周囲での流行状況、妊娠の有無などを詳しく聞かれます。発疹が目立つので、服を脱いで診察を受けることもあります。特に心配な方は、血液検査の結果が出るまでに数日かかることがあります。
治療
りんご病には、ウイルスそのものを抑える特効薬はありません。健康な子どもでは、ほとんどが自然に治るため、症状をやわらげることが治療の中心になります。水分を十分に取り、体を休めることが大切です。
自宅でのセルフケア
- 十分な休養と睡眠をとりましょう。
- 水分をこまめに取り、脱水を防ぎましょう。
- 発熱や関節の痛みがある場合は、無理をせず安静にしましょう。
- 発疹がかゆい場合は、刺激の少ない衣類を選び、爪を短く切っておきましょう。
- お風呂は熱すぎないぬるめのお湯にして、長湯は避けましょう。
医療治療
症状が強い場合には、医師の判断で解熱鎮痛薬(解熱や痛みをやわらげる薬)が処方されることがあります。市販薬を使用する場合は、必ず薬剤師や医師に相談し、用法・用量を守ってください。また、妊娠中や基礎疾患のある方は、自己判断で薬を使わず、必ず医師に相談してください。
手術が検討される場合
手術が必要になることはありません。
この病気と共に生きる
発疹が出ていても、ほかの人にうつすのは発疹が出る前の時期がほとんどです。そのため、発疹が出現してからは登園・登校が可能とされています。ただし、自治体や学校のルールに従ってください。関節の痛みがある場合は、痛みが治まるまで負担を減らしましょう。
生活習慣のアドバイス
- こまめな手洗い・うがいを習慣にしましょう。
- せきやくしゃみが出るときはマスクやティッシュで口を覆う「せきエチケット」を心がけましょう。
- 疲れやストレスをためず、バランスのよい生活を送りましょう。
食事と運動
特別な食事制限は必要ありません。栄養バランスのよい食事を心がけ、水分を多めに取りましょう。体調が良ければ、軽い運動は問題ありませんが、熱があるときや関節が痛むときは無理をしないでください。
精神的健康と心の健康
特に大人では関節の痛みが長引くと不安になることがありますが、多くは時間とともに改善します。子どもでは見た目を心配して登校を嫌がることもあるため、周りの大人が温かく見守ることが大切です。気になることがあれば、医療機関に相談しましょう。
予防
ワクチンは現在のところありません。感染を完全に防ぐことは難しいですが、手洗いやせきエチケットなどの一般的な感染対策が予防に役立ちます。保育園や学校で流行しているときは、特に注意しましょう。
ワクチン
現在、日本で使用できるワクチンはありません。
検診プログラム
特に妊婦さんが感染した場合に胎児に影響が出ることがあるため、妊娠中の感染が疑われた場合は、産婦人科で検査や精密な超音波検査を受けることが勧められます。
合併症
治療しない場合
- 健康な子どもや大人では、通常大きな合併症はほとんどありません。
- 慢性の溶血性貧血がある人では、一過性の骨髄不全(造血が止まる状態)を起こし、急激な貧血になることがあります。
- 妊娠中に感染した場合、胎児に貧血や心不全を起こし、重症化すると流産のリスクが高まることがあります。
長期的な見通し
健康な子どもや大人の多くは、数週間の経過で自然に回復します。発疹が消えたあとも、かぜや体温の変化で一時的に再び見えることがありますが、これは感染がぶり返したわけではなく、心配ありません。妊娠中や基礎疾患がある方は、適切な医療機関でフォローアップを受けることで、リスクを下げることができます。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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