精巣水瘤(せいそうすいりゅう)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
精巣水瘤は、精巣(睾丸)のまわりに液体がたまり、陰嚢(いんのう)が腫れる病気です。水風船のような感触で、通常は痛みがなく、命に関わる病気ではありません。
重要な事実
- 精巣水瘤は良性の病気で、多くは自然に治ることがあります。
- 新生児に多く見られますが、大人、特に中高年では炎症やけががきっかけで起こることがあります。
- 診断は触診と超音波検査で行い、精巣の腫瘍などほかの病気と区別することが大切です。
新生児では比較的多く見られます。大人ではあまり多くありませんが、40歳以上の男性で発症することがあります。
赤ちゃんや幼児に多く、大人では中高年以降の男性に多く見られます。片側の陰嚢に起こることが多いですが、両側の場合もあります。
症状
- 陰嚢に急に激しい痛みが起こった(精巣捻転の可能性があります)
- 陰嚢の腫れが急に大きくなり、発熱や吐き気を伴う
- 陰嚢をぶつけた後に、強い痛みと腫れが出現した
- ⚠腫れに痛みや熱感がある
- ⚠腫れが急に大きくなっている
- ⚠尿が出にくい、血尿がある
一般的な症状
- 陰嚢が腫れる(痛みを伴わないことが多い)
- 触ると水袋のように柔らかい感触
- 腫れが徐々に大きくなることがある
- 重だるさや違和感
子供の症状
- 赤ちゃんの陰嚢が片側または両側に大きく張って見える
- 触っても痛がらない
- 朝は小さく、夕方や夜に大きくなることもある(交通性という)
高齢者の症状
- 陰嚢の腫れが突然、またはゆっくり現れる
- 歩行時に重だるさや不快感がある
- 腫れが大きくなって皮膚が張り、違和感や軽い痛みを伴うことがある
原因
主な原因
- 新生児では、おなかの中で精巣を包んでいた袋のすきま(腹膜鞘状突起)がうまく閉じずに液体がたまる
- 大人では、精巣や精巣上体(精巣の後ろにある管)の炎症がきっかけで液体がたまることがある
- 陰嚢のけがや手術の後に起こることがある
- 原因がはっきりしないこともある
リスク要因
- 未熟児で生まれた
- 精巣炎や精巣上体炎を起こしたことがある
- 陰嚢のけがや手術の既往がある
- 加齢に伴う変化
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 陰嚢に急な激しい痛みがある
- 腫れが急に大きくなり、熱や吐き気がある
- けがの後に腫れがひどい
定期受診を予約すべき場合:
- 陰嚢の腫れに気づいた
- 腫れが続く、または大きくなる
- 重だるさや違和感がある
診断
お医者さんが陰嚢を触って確認し、超音波検査(エコー)で液体がたまっているかどうかを調べます。必要に応じて尿検査や血液検査を行うこともあります。
行われる可能性のある検査
- 触診(陰嚢を触って硬さや痛みを確認)
- 超音波検査(エコーで液体の有無や精巣の状態を確認)
- 透光検査(懐中電灯のような光を当てて液体が透けて見えるかを確認)
診察で予想されること
検査は短時間で終わり、痛みを伴いません。精巣腫瘍や精索静脈瘤など、ほかの病気と区別するために行われます。
治療
多くの場合、治療の必要はなく、しばらく様子を観察します。痛みや不快感がある場合、腫れが大きい場合には、穿刺(液体を抜く)や手術が検討されます。
自宅でのセルフケア
- 陰嚢を支えるサポーターやぴったりした下着を使うと、重だるさが和らぐことがあります
- 腫れが気になるときは、無理に押したりせず、清潔に保ちましょう
- 激しい運動や重いものを持ち上げることは避け、様子を見てください
医療治療
症状がある場合、たまった液体を注射器で抜く「穿刺」が行われることがあります。ただし、穿刺だけでは液体が再びたまることがあるため、根本的な治療が必要な場合は手術が行われます。手術は一般的に局所麻酔または腰麻酔で行われ、日帰りか短期間の入院で済むことがほとんどです。
手術が検討される場合
腫れが大きくて痛みがある、日常生活に支障がある、または自然に減らない場合に、手術(精巣水瘤根治術)が検討されます。高齢者や持病がある方には、全身の状態を確認した上で、安全に手術できるかどうか判断されます。
この病気と共に生きる
精巣水瘤はがんではなく、命に関わる病気ではありません。腫れの大きさや痛みの変化を時々確認し、気になることがあれば医師に相談しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 通気性の良い下着を選び、蒸れや圧迫を避ける
- お風呂で陰嚢を清潔に保つ
- 喫煙や過度の飲酒は血流や炎症に影響することがあるため、控えめに
食事と運動
特別な食事制限はありませんが、バランスの良い食事と適度な運動を心がけましょう。腫れが強いときは無理をせず、運動は医師に相談してから行ってください。
精神的健康と心の健康
見た目の変化や「人に知られたらどうしよう」という不安を感じる方もいます。体の変化は自然なことです。不安や悩みがあるときは、ひとりで抱え込まず、医療者や信頼できる人に話しましょう。
予防
新生児の精巣水瘤は生まれつきの変化で、予防はできません。大人の場合も、明確な予防法はありませんが、陰嚢のけがや感染症に注意することで、リスクを減らせる可能性があります。
ワクチン
予防接種はありません。
検診プログラム
定期的な検診はありませんが、陰嚢の腫れや違和感に気づいたら、早めに受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 液体がたまったままでも、多くの場合は深刻な問題にはなりません
- 炎症や感染を繰り返すと、精巣の機能に影響することがある
- まれに精巣腫瘍などの病気が隠れていることがあるため、診断が重要です
長期的な見通し
精巣水瘤は適切に診断・治療すれば、症状は改善し、多くの方は普通の生活を送れます。たとえ手術が必要でも、安全で負担の少ない方法で行われますので、心配しすぎずに医師と相談しましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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