膀胱結石(ぼうこうけっせき)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
膀胱結石は、膀胱の中に尿の成分が固まって石のような物体ができる病気です。石の大きさはさまざまで、小さなものはほとんど症状が出ないこともあります。
重要な事実
- 多くは男性にみられます。
- 尿の流れが滞るとできやすくなります。
- 主な症状は排尿時の痛みや血尿です。
日本では腎臓結石に比べると少ないですが、決して珍しい病気ではありません。高齢になるほどリスクが高くなります。
前立腺が大きくなる中高年の男性や、尿路感染症、脊髄損傷などで排尿の機能が弱い人に多くみられます。
症状
- おしっこがまったく出ない(急性尿閉)
- 強い痛みや高熱、悪寒がある
- ⚠血尿が続く
- ⚠排尿時に激しい痛みがある
一般的な症状
- 下腹部の痛みや違和感
- 排尿時の痛みや困難
- 尿に血が混じる
- 頻尿(おしっこの回数が多い)
子供の症状
- 下腹部の痛みを訴える
- おしっこが出にくい
- 機嫌が悪い、ぐずる
高齢者の症状
- 普段と違うぼんやりした様子(せん妄)
- 尿失禁(尿が洩れる)
- 排尿時の不快感
原因
主な原因
- 尿の中のカルシウムや尿酸などの物質が結晶化して固まる。
- 膀胱炎など尿路の感染症が原因になることがある。
- 前立腺肥大や神経の障害で尿が膀胱にたまりやすい。
リスク要因
- 水分摂取が少ない
- 尿路感染症を繰り返す
- カテーテルを長期使用している
- 膀胱憩室(膀胱の壁にできた袋)がある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 高熱や悪寒を伴う強い痛み
- 尿がまったく出ない
定期受診を予約すべき場合:
- 排尿の痛みや違和感が続く
- 尿に血が混ざる
診断
診察では、症状の話を伺い、おなかを触診します。必要に応じて画像検査や尿検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 尿検査(感染や血液の有無を調べます)
- エックス線検査、超音波検査、CT検査
- 膀胱鏡(ぼうこうきょう)検査(膀胱の中を直接見る検査)
診察で予想されること
診察は痛みを伴うものではありません。不安な場合は、検査の内容や目的を医師に遠慮なく尋ねましょう。
治療
治療は、結石の大きさや場所、原因になった病気によって異なります。小さな石は水分を多くとり、自然に出るのを待つこともあります。
自宅でのセルフケア
- 1日2リットルを目安に水分を多めにとる(心臓や腎臓の病気がある場合は医師に相談)
- トイレを我慢しない
- 強い痛みがあるときは無理に動かず、安静にする
医療治療
薬による治療は、結石を溶かしたり、尿管を広げて石を出しやすくする方法が検討されることがあります。ただし、使用する薬は結石の成分や体質によって異なるため、必ず医師の処方を受けてください。また、体外から衝撃波を当てて結石を砕く治療や、内視鏡を使って結石を砕いて取り出す治療などもあります。
手術が検討される場合
結石が大きい、症状が強い、尿路感染症を繰り返すなどの場合には、手術が必要になることがあります。最近は体への負担が少ない内視鏡手術が行われることが多いです。
この病気と共に生きる
結石の原因となる生活習慣を見直すことが大切です。水分をしっかりとり、排尿を我慢しないようにしましょう。
生活習慣のアドバイス
- 運動や水分補給を習慣にする
- アルコールや塩分のとりすぎに注意する
- おしっこの色や出方の変化に気をつける
食事と運動
バランスのよい食事と適度な運動は、結石の予防につながります。シュウ酸やプリン体が多い食品(ほうれん草、レバー、いわしなど)の過剰摂取に注意しましょう。ただし、極端な食事制限は必要ありません。
精神的健康と心の健康
痛みや排尿の悩みが続くと、不安や気分の落ち込みを感じることがあります。つらいときは、家族や医療者に話しましょう。医師に相談すれば、適切なサポートや治療を受けられます。
予防
膀胱結石は、水分を十分にとり、排尿障がいや尿路感染症を放置しないことで予防できることが多くあります。前立腺肥大などが原因の場合は、その治療が予防につながります。
合併症
治療しない場合
- 膀胱炎や腎盂腎炎(腎臓の感染症)を繰り返す
- 尿の流れが妨げられて腎臓に負担がかかる
- 急性尿閉(おしっこが突然出なくなる)
長期的な見通し
適切な治療を受ければ、膀胱結石は多くの場合、症状が改善し、日常生活に戻れます。一部の方は再発することもありますが、原因の病気をケアすることで予防できることが多く、希望を持って前向きに治療に取り組みましょう。
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最終更新: 2026年7月31日
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