子宮がんについて知ろう
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
子宮がんは、子宮(赤ちゃんが育つ袋のようなどう器)にできるがんの総称です。子宮の入口に近い「頸部」にできる子宮頸がんと、子宮の奥の「体部」にできる子宮体がんに分けられます。ここでは主に子宮体がんに焦点を当てながら説明します。子宮がんは、早期に発見して適切な治療を受ければ、治る可能性が高い病気です。
重要な事実
- 子宮がんは女性特有のがんで、多くは早期に見つかれば治る可能性があります。
- 異常な出血(閉経後の出血や不正出血)が主なサインです。
- 定期的な検診と、気になる症状があれば早めの受診が大切です。
日本では、子宮頸がんと子宮体がんを合わせると、女性のがんの中でも多く見られるものの一つです。特に子宮体がんは近年増えています。
子宮頸がんは20代から30代の若い女性にも増えています。子宮体がんは40代以降、特に閉経後の女性に多く見られます。
症状
- 大量の出血が止まらない場合
- 激しい腹痛が続く場合
- 出血に伴ってめまいや冷や汗がある場合
- ⚠閉経後なのに出血がある
- ⚠生理期間外の不正出血が数日続く
- ⚠強い腹痛や腰痛がある
一般的な症状
- 不正出血(生理のときにない出血や、おりものに血が混じることがある)
- 閉経後の出血
- おりものの変化(色やにおい、量が変わる)
- 下腹部の痛みや張り
- 腰や骨盤の痛み
- 性交時の出血
原因
主な原因
- 子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)という、主に性交渉によって感染するウイルスが原因になります。
- 子宮体がんは、女性ホルモンのバランスが崩れ、子宮内膜に長く刺激が続くことが関係しています。
- がんの発生には遺伝子の変化が関わっていますが、正確な原因は人によって異なります。
リスク要因
- 子宮頸がん:若い時期の性交渉、多くの性的パートナー、喫煙、免疫力の低下
- 子宮体がん:肥満、高血圧、糖尿病、出産経験がない、乳がん治療としてホルモン療法を受けたことがある、家族歴
- 月経開始が早い、閉経が遅い
- 女性ホルモン剤を長期に使う治療歴
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 閉経後にお血がある
- いつもの生理よりも量が多い、または出血が長引く
- 下腹部や骨盤に強い痛みがある
定期受診を予約すべき場合:
- 健康診断や検診で異常を指摘された
- おりものの量やにおいが気になる
- 性交時に出血や痛みがある
診断
子宮がんかどうかを確かめるには、婦人科での問診と内診(体の内側を診る診察)から始め、必要に応じて画像検査や細胞診、組織診(組織の一部を取って顕微鏡で調べる検査)を行います。診断を確定するには組織診が欠かせません。
行われる可能性のある検査
- 内診(医師が指で子宮や卵巣の状態を確認する)
- 子宮頸部細胞診(ブラシで子宮頸部の細胞を採取する)
- 子宮体部細胞診(細い棒で子宮内膜の細胞を採取する)
- 経腟超音波検査(腟から器械を入れ、子宮の中の状態を画像で見る)
- MRI・CT検査(がんの広がりを詳しく調べる)
- 子宮内膜組織診(子宮内膜の組織を採取して正確に調べる)
診察で予想されること
検査には少し痛みや出血を伴うことがありますが、その場で終わることがほとんどです。結果が出るまでに数日から1週間ほどかかります。担当医が結果や次のステップについて、わかりやすく説明します。
治療
治療は、がんの進行度や年齢、健康状態、妊娠を望むかどうかをふまえて、医師と相談しながら決めます。手術、放射線治療、薬物療法を単独または組み合わせて行います。早期がんであれば、子宮を温存できる可能性を検討する場合もあります。
自宅でのセルフケア
- 治療を受ける前に体調を整える(規則正しい睡眠と食事)
- 医師から指示された安静や運動の制限を守る
- 喫煙している場合は禁煙を検討する
- 納得がいくまで治療内容について質問する
医療治療
医学的治療には、がんを手術で取り除く方法、放射線を当ててがん細胞を壊す方法、薬物療法があります。薬物療法には、抗がん剤による化学療法、女性ホルモンの働きを抑えるホルモン療法、免疫の働きを高める治療などがあります。どの治療が最適かは、がんの種類や進行度、体の状態を詳しく見極めて、医療チームで話し合いながら決めます。具体的な薬の名前や使い方は、担当医が説明してくれます。
手術が検討される場合
手術は子宮や卵巣などを取り除く方法で、進行度によっては子宮と周囲の組織を広く取り除くこともあります。妊娠を望む方には、子宮の一部を残して妊娠の可能性を温存する治療を検討する医療機関もあります。どのような手術になるかは、担当医に詳しく確認しましょう。
この病気と共に生きる
治療中はからだが疲れやすくなることがあります。無理をせず、体調に合わせて生活のペースを調整しましょう。仕事や家事の量は、治療内容や体調に応じて減らすことも必要です。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠と休息をとる
- 感染予防のため、手洗いを丁寧に行う
- 治療中は激しい運動や重い荷物を持つことを避ける
- 不安なときは一人で抱え込まず、信頼できる人に話す
食事と運動
栄養バランスのよい食事を心がけ、野菜や果物を多く取り入れ、赤身の肉や加工肉を控えめにすると良いとされています。治療中は消化の良いものを少量ずつ食べる工夫をしましょう。体調が許せば、散歩などの軽い運動を続けることも回復の助けになります。
精神的健康と心の健康
がんと診断されることは大きな衝撃で、不安や悲しみを感じるのは自然なことです。治療によって見た目や体調が変化し、落ち込むこともあります。無理に明るく振る舞う必要はありません。あなたの気持ちを大切にし、必要なら医師や看護師、心理の専門家に相談してください。
予防
子宮頸がんは、HPVワクチンと定期的な検診で予防・早期発見が期待できます。子宮体がんは、肥満を防ぎ、バランスの良い食事と運動を続けることでリスクを下げられる可能性があります。完全に予防できるわけではありませんが、異常を感じたら早めに受診することが最も重要です。
ワクチン
子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)に対するワクチンがあります。日本では小学6年生から高校1年生に当たる年齢での定期接種が行われています。ワクチンについての詳しい説明は、かかりつけ医や自治体の案内をご覧ください。接種するかどうかは医師と相談して決めましょう。
検診プログラム
子宮頸がん検診(子宮頸部細胞診)は、日本では20歳から2年に1回の公費助成などが行われています。子宮体がんの一般的な検診は確立されていませんが、閉経後の出血や不正出血がある場合は、早めに婦人科を受診してください。検診の対象や料金はお住まいの自治体で異なります。
合併症
治療しない場合
- がんが子宮の外(卵巣、腟、リンパ節、膀胱、直腸など)に広がる
- 肺や肝臓など遠くの臓器に転移する
- 出血量が増えて貧血や息切れが起きる
- 尿管や腸を圧迫して排尿・排便のトラブルが起きる
長期的な見通し
子宮がんは、早期に発見して適切な治療を行うと、多くの場合で治すことが可能です。たとえ進行していても、近年の治療の進歩により、長く良好な状態を維持できることが増えています。診断後も医師とよく話し合い、納得のいく治療を選ぶことが大切です。サポートを活用しながら、一歩ずつ進んでいきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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