移動性精巣について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
移動性精巣(いどうせいせいそう)とは、たまご(精巣)が、ふだんは袋(陰嚢)の中にありますが、時々、足のつけ根のほうへ上がってしまう状態のことです。これは筋肉の反射によるもので、痛みはなく、大人の手で優しく押すと陰嚢の中に戻すことができます。多くの場合は成長とともに自然に治ります。
重要な事実
- 精巣が陰嚢と足のつけ根の間を上下に動く状態です。
- 多くの場合、無害で自然に治ります。
- 男の子に多く、特に乳幼児から学童期に見られます。
男の子ではよく見られる状態で、特に乳幼児から思春期前の男児に多くみられます。
主に乳幼児から児童期の男の子です。思春期以降や大人で新たに起こる場合は、ほかの病気がかくれている可能性があるため、医師の診察が必要です。
症状
- 突然の激しい陰嚢や足のつけ根の痛み
- 吐き気や嘔吐を伴う陰嚢の痛み
- 陰嚢が赤く腫れて熱を持つ
- 精巣がねじれる(精索捻転)可能性がある
- ⚠精巣が戻らなくなった
- ⚠繰り返す痛みや腫れがある
- ⚠大人で精巣の位置に異変を感じる
一般的な症状
- 精巣が時々、陰嚢の中にないことがある
- 痛みや違和感は通常ない
- 触ると簡単に陰嚢の中へ戻せる
子供の症状
- 泣いたり、寒い場所にいたりすると精巣が上がる
- お風呂などで体が温まると、精巣が下がりやすい
高齢者の症状
- 成人や高齢者で精巣が上がる場合、痛みや腫れを伴うことがある
- 精巣が戻らなくなる、しこりを感じることがある
原因
主な原因
- 精巣を引き上げる筋肉(精巣挙筋)の反射が強い
- 寒さや恐怖などの刺激で筋肉が収縮する
- 子どものうちは精巣を支える組織がまだゆるい
リスク要因
- 未熟児や低出生体重児
- 乳幼児期から学童期の年齢
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 精巣が上がったまま戻らない
- 激しい痛みや腫れがある
- 吐き気や嘔吐を伴う
定期受診を予約すべき場合:
- 精巣の位置が気になる
- 健康診断や乳幼児健診で指摘された
- 思春期以降も続く場合
診断
医師が問診と身体診察を行い、精巣の位置や戻り方を確認します。特に、座ったり立ったり、足を組んだりなどの体位を変えて調べることがあります。
行われる可能性のある検査
- 身体診察(触診)
- 超音波検査(エコー)が必要になることもある
診察で予想されること
診察は痛みを伴いません。温かい部屋で行われると精巣が下がりやすく、診察がしやすくなります。必要に応じて、経過を見るために再診を勧められることがあります。
治療
移動性精巣は、基本的に治療の必要はありません。経過を観察しながら、精巣が安定して陰嚢の中に保たれるかを確認します。
自宅でのセルフケア
- お風呂で体を温めると精巣が下がることが多い
- 寒い季節は温かい服装を心がける
- 無理に精巣を引っ張ったり動かしたりしない
医療治療
経過を見ているうちに、精巣が自然に下りっぱなしになったり、逆に上がったまま戻らなくなったりする場合は、医師が手術(精巣を陰嚢に固定する手術)を検討することがあります。手術が必要かどうかは、年齢や症状をふまえて慎重に判断されます。
手術が検討される場合
精巣が戻らなくなった場合や、鼠径ヘルニアなどのほかの病気を合併している場合に手術が検討されます。
この病気と共に生きる
普段の生活に影響はほとんどありません。お子さんの場合は成長とともに自然に治ることが多いので、あせらず見守りましょう。
生活習慣のアドバイス
- 入浴で体を温める習慣をつける
- 寒い日は暖かくして過ごす
- 気になることがあれば、無理に自分で触らずに医師に相談する
食事と運動
特別な食事制限や運動制限はありません。運動中に痛みや違和感があれば、医師に相談してください。
精神的健康と心の健康
親御さんの心配はよくわかりますが、多くの場合は無害で自然に治るため、過度に心配しすぎる必要はありません。不安なときは医師に相談して安心を得ましょう。
予防
移動性精巣そのものを予防する方法はありません。ただし、乳幼児健診などを通じて定期的に診察を受けることで、将来のトラブルを早期に発見できます。
検診プログラム
乳幼児健診や学校検診で陰嚢のチェックが行われることがあります。
合併症
治療しない場合
- 多くの場合は問題ありませんが、まれに精巣が上がったまま下りなくなることがあります
- ごくまれですが、精巣がねじれるリスクが高まることがあります
長期的な見通し
ほとんどの場合、思春期までに精巣が安定して陰嚢に留まるようになります。定期的に経過を確認することで、安心して成長を見守ることができます。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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