コレラについて知っておきたいこと
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
コレラは、コレラ菌という細菌に汚染された水や食べ物を口にすることで起こる感染症です。主な症状は、水のような下痢と嘔吐(おうと)で、重症になると体の水分が急速に失われ、脱水症を引き起こします。適切な治療を受ければ、ほとんどの人は回復します。
重要な事実
- コレラは下痢と嘔吐で水分が失われる病気です。
- きれいな水と衛生設備があれば予防できます。
- 早めに水分を補うことで、重症化を防げます。
日本ではほとんど見られませんが、水道水や衛生設備が整っていない地域を旅行した人が感染することがあります。
海外の衛生状態のよくない地域を訪れる人や、その地域に住む子どもや高齢者がかかりやすいとされています。
症状
- ぐったりして反応が弱い状態が続く
- 意識を失いそうになる
- 呼吸が速いまたは浅い(ショックの可能性)
- おしっこが全く出ない
- 水や経口補水液が飲めない、または飲んでも吐いてしまう
- ⚠大量の下痢と嘔吐が続き、水分がまったくとれない
- ⚠目がくぼむ、皮膚を押すと戻らないなど、脱水が強く疑われる
- ⚠高熱がある、または下痢に血が混じっている
- ⚠子どもや高齢者など、脱水のリスクが高い人が症状を示している
一般的な症状
- 突然の水のような大量の下痢
- 嘔吐(おうと)
- 体のだるさや倦怠感
子供の症状
- 下痢や嘔吐がひどく、ぐったりしている
- 泣いても涙が出ない
- 眠そうで反応が鈍い
- 口の中が乾いている
- おしっこの量が少ない、または出ない
高齢者の症状
- 脱水症状が進みやすい
- めまいや立ちくらみが強い
- 意識がもうろうとする
- 脈が速くなる、血圧が下がるなどの症状が出やすい
原因
主な原因
- コレラ菌に汚染された水を飲む
- コレラ菌に汚染された食べ物(生の魚介類や生野菜など)を食べる
- 感染した人の便や吐物に触れた手を介して口に入る
リスク要因
- 上下水道や衛生設備が整っていない地域に滞在する
- 衛生的に処理されていない水や氷を摂取する
- 加熱されていない食品を食べる
- 胃酸が少なくなるような病気や薬の使用がある
- 免疫力が低下している
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 下痢や嘔吐がひどく、水分補給ができない
- 脱水のサイン(口の渇き、めまい、尿量減少など)がある
- 症状が長引く、または悪化している
定期受診を予約すべき場合:
- 海外旅行から帰って後に下痢が続く場合は、医師にそのことを伝えて相談する
- 家族や周囲にコレラが疑われる人がいる場合
- 下痢が1日以上続く場合(特に子どもや高齢者)
診断
コレラの診断は、症状と渡航歴を医師が確認した上で、便の検査を行ってコレラ菌がいるかどうかを調べます。
行われる可能性のある検査
- 便の細菌検査(便を採取してコレラ菌を調べます)
- 必要に応じて血液検査(脱水の程度や電解質の状態を確認します)
診察で予想されること
医師から最近の渡航歴や水・食べ物の話を聞かれます。検査結果が出るまでに数日かかることがありますが、症状が重い場合はその間も治療が始まります。
治療
コレラの治療の中心は、失われた水分と電解質(塩分やカリウムなど)を補うことです。多くの人は、経口補水液を使って水分補給を行うだけで回復します。重症の場合は、点滴による水分補給が行われます。
自宅でのセルフケア
- こまめに水分をとる(経口補水液や水を少しずつ飲む)
- 下痢が続く間は、刺激の少ない消化のよい食事をとる
- 脱水を悪化させないために、カフェインやアルコールを避ける
- 手洗いを徹底し、感染の広がりを防ぐ
医療治療
医療機関では、脱水の程度に応じて、経口補水液や点滴を使って水分と電解質を補います。症状が重い場合には、入院して治療することもあります。抗生物質について医師が判断する場合がありますが、薬の種類や使用方法は必ず医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
コレラに対して手術が必要になることは通常ありません。
この病気と共に生きる
治療が始まれば、多くの人は数日で回復に向かいます。回復後は、しばらく食事や水分に気をつけ、無理をしないようにしてください。
生活習慣のアドバイス
- 石けんと流水での手洗いを習慣にする
- 旅行先では生水や氷を避け、瓶や缶の飲み物を選ぶ
- 食品は十分に加熱する
- 体調が戻るまで十分な休息をとる
食事と運動
下痢が治まったら、消化のよい食事を少しずつ再開します。水分補給を続けながら、無理のない範囲で体を動かすことが大切です。
精神的健康と心の健康
感染症にかかると、不安や心配を感じることがあるかもしれませんが、適切な治療で治る病気です。気持ちがつらい場合は、家族や友人、医療者に話すことも大切です。
予防
コレラは、きれいな水と安全な食べ物を選び、手洗いを徹底することで予防できます。衛生状態のよくない地域に旅行する際は特に注意が必要です。
ワクチン
コレラのワクチンが一部の国では利用できますが、効果や接種の必要性は渡航先や体調によって異なります。旅行前に医療機関や渡航外来で相談してください。
検診プログラム
コレラを早期に見つけるための特別な検診は一般的にはありません。症状がある場合や感染の可能性がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 重症の脱水症(体の水分が極端に失われること)
- 電解質の異常(低カリウム血症など)
- 腎不全(腎臓の働きが低下する)
- ショック(血圧が下がり、全身の血流が悪くなる)
- けいれんや意識障害(特に子どもや高齢者)
長期的な見通し
コレラは、早く気づいて水分補給を始めれば、ほとんどの人が数日で回復します。重い脱水になっても、病院で点滴などの治療を受けることで救命率は高くなります。あわてず、きちんとケアすれば大丈夫です。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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