急性アルコール中毒
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
急性アルコール中毒は、短い時間に一度にたくさんのお酒を飲むことで、血液の中のアルコール濃度が上がりすぎて、呼吸や心臓の働きなど、命に関わる大切な機能が危険な状態になることです。
重要な事実
- 一度に大量のお酒を飲むと、命にかかわることがあります。
- 症状には、意識がなくなる、けいれん、呼吸が遅くなるなどがあります。
- 早く適切な医療を受ければ、多くの人は回復します。
はい。特に若い人や、短い時間で大量に飲む“一気飲み”などで起こりやすいとされています。厚生労働省も、飲酒による健康被害について注意を呼びかけています。
誰にでも起こる可能性がありますが、お酒に慣れていない人、体重が少ない人、若い人、高齢者、薬を飲んでいる人では、より起こりやすくなります。
症状
- 呼びかけても反応がない
- けいれんを起こしている
- 呼吸がとても遅い(1分間に8回以下)
- 吐いた物をのどに詰まらせて息ができない
- 体が冷たく、青白いまたは紫色になっている
- ⚠いつもより強い混乱がある
- ⚠自分で立てない、歩けない
- ⚠吐き続けて、水分が摂れない
- ⚠眠ったように見えて、なかなか起きない
一般的な症状
- 意識がぼんやりする、混乱する
- 嘔吐する
- けいれんを起こす
- 呼吸がゆっくりになる、または浅くなる
- 体温が低くなる(低体温)
- 顔色が青白い、または紫色になる
- 呼びかけても反応しない
子供の症状
- 少量のお酒でも重症になりやすい
- ぐったりして意識がもうろうとする
- けいれんを起こす
- 低体温で体が冷たくなる
- 呼吸が止まりかける
高齢者の症状
- 加齢でお酒の影響を受けやすく、少量でも症状が出る
- 持病の薬との作用で症状が強く出ることがある
- 転んで頭を打つことがある
- 意識がもうろうとして、誤嚥(食べ物や吐いた物を気管に吸い込む)のリスクが高い
原因
主な原因
- 短い時間で大量のお酒を飲むこと(一気飲みなど)
- 空腹のままお酒を飲むこと
- お酒と他の薬を一緒に飲むこと
- お酒の強さや量を誤って判断すること
リスク要因
- 初めてお酒を飲む、またはお酒に慣れていない
- 体重が少ない、または体が小さい
- 若い年齢(特に10代から20代)
- 高齢で体の機能が低下している
- 睡眠薬、抗不安薬、かぜ薬などの薬を飲んでいる
- 一気飲みや飲酒ゲームに参加する
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 意識がもうろうとしている、または呼びかけに反応しない
- けいれんがある
- 呼吸がゆっくり、または浅い
- 吐いた後でぐったりしている
- 体温が明らかに低い
定期受診を予約すべき場合:
- お酒のせいで学校や仕事に支障が出ている
- 自分や家族の飲酒量が心配になる
- 「飲みすぎてしまう」と感じている
診断
医師が、症状やお酒を飲んだ状況を確認し、体温・脈・血圧・呼吸などを調べて診断します。また、血液検査でアルコール濃度を測ることもあります。
行われる可能性のある検査
- 血液中のアルコール濃度を測る検査
- 血糖値(血液中の糖の量)を調べる検査
- 肝臓や腎臓の働きを調べる検査
- 電解質(体の中の塩分やカリウムなど)の検査
- 頭部のCT検査(頭を打った形跡がある場合)
診察で予想されること
病院では、まず命に関わる緊急な状態かどうかを確認します。必要に応じて血液検査や心電図を行い、意識が戻るまで、または安全が確認できるまで、数時間から一晩かけて経過を見ます。お酒が抜けるまでの間、安心して治療を受けることができます。
治療
治療の中心は、体の安全を守る「支持療法」です。点滴で水分や栄養を補い、呼吸や心臓の働きを監視し、嘔吐物でのどを詰まらせないようにします。重症の場合には、酸素を投与したり、胃洗浄(胃の中を洗う)を行うこともあります。
自宅でのセルフケア
- お酒を飲んだ人を1人にしない
- 吐いた物でのどを詰まらせないように、横向きに寝かせる
- 意識がはっきりするまで水やお茶を無理に飲ませない
- コーヒーやお風呂で酔いを醒まそうとしない
- 無理に吐かせない
- 寒くないように毛布などで保温する
医療治療
病院では、必要に応じて点滴、酸素投与、心電図モニターによる心臓の監視などを行います。重症の場合には、集中治療室で手厚い治療を受けることもあります。医師が必要と判断した場合にのみ、アルコールの影響を和らげるための薬やビタミンなどの栄養輸液を使用することがありますが、特定の薬名や用量をここで案内することはできません。
手術が検討される場合
アルコール中毒自体に対して手術は必要ありません。ただし、転倒などで頭部を打って内出血などのけががある場合は、外科的な処置が必要になることがあります。
この病気と共に生きる
急性アルコール中毒から回復した後は、体が完全に元に戻るまでゆっくり休むことが大切です。また、再発を防ぐために、飲酒の量やペースを見直しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 短い時間で一気に飲むのをやめる
- 飲む前に、飲む量や時間の上限を決めておく
- お酒はゆっくり、必ず食べ物と一緒に飲む
- お酒を飲んだ日は、途中で水や炭酸水を飲む
- お酒に影響を受ける薬を飲んでいる場合は、飲酒を控える
食事と運動
回復後は、バランスの良い食事と適度な運動を続けることで、肝臓や体全体の健康を取り戻すことができます。特に飲酒の機会が多い人は、食事を抜かず、野菜やたんぱく質をしっかり摂るようにしましょう。
精神的健康と心の健康
急性アルコール中毒を経験すると、「自分は大丈夫」と思っていただけに、怖くなったり、罪悪感を感じたりすることがあります。周囲の反応を気にして、一人で抱え込む人も少なくありません。このような気持ちは自然なことですが、無理に我慢せず、信頼できる人に話すことが大切です。
予防
はい、急性アルコール中毒は予防できる状態です。お酒を飲むときは、自分のペースを守り、一気飲みをしないことが最も大切です。また、周りの人が飲みすぎている様子を見たら、早めに介抱し、必要なら119番を呼ぶ勇気を持ちましょう。
合併症
治療しない場合
- 吐いた物を吸い込んで肺炎を起こす(誤嚥性肺炎)
- 心臓のリズムが乱れる
- 脳の機能が傷つく
- 低体温による臓器の障害
- 昏睡(深い意識不明)
- 死亡に至ることもある
長期的な見通し
急性アルコール中毒は、早期に適切な医療を受ければ、多くの人は後遺症なく回復します。しかし、重症になると生命にかかわることもあるため、疑わしい症状があれば迷わずに救急車を呼びましょう。回復後は、飲酒の仕方を改善することで、再発を予防できます。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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