不整脈について知っておきたいこと
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
不整脈(ふせいみゃく)とは、心臓のリズムが乱れて、心拍が速すぎたり、遅すぎたり、または不規則になったりする状態のことです。心臓は通常、規則正しいリズムで拍動していますが、このリズムが乱れると、体に十分な血液を送り出せなくなることがあります。不整脈には、ほとんど心配のないものから、治療が必要なものまでさまざまな種類があります。
重要な事実
- 不整脈は、心臓の電気信号の乱れによって起こります。
- 誰にでも起こりうるものですが、加齢とともに起こりやすくなります。
- 動悸(どうき)やめまいを感じることもありますが、無症状の場合もあります。
- 多くの不整脈は命に関わりませんが、中には脳卒中や心不全などの重い合併症を引き起こすものがあります。
はい。不整脈はとても一般的で、特に高齢になるほど多く見られます。軽いものも含めると、多くの人が一生に一度は経験するといわれています。
不整脈は子どもから高齢者まで、どの年齢の人にも起こりえますが、高齢者や心臓病のある人に多く見られます。また、ストレス、睡眠不足、過度の飲酒やカフェインの摂取、特定の薬の影響でも起こることがあります。
症状
- 胸の強い痛みや圧迫感が続く
- 激しい息切れで息ができない
- 突然の意識消失(気を失う)
- 脈が速く乱れて、立っていられないほどのふらつきがある
- 顔色が青白く、冷や汗が出ている
- ⚠動悸が長く続く、または繰り返し起こる
- ⚠日常生活に支障をきたすほどの症状がある
- ⚠めまいやふらつきが頻繁にある
- ⚠脈が異常に遅い(1分間に40回未満など)と感じる
一般的な症状
- 動悸(心臓がドキドキする、脈が飛ぶ感じがする)
- めまいやふらつき
- 胸の痛みや圧迫感
- 疲れやすい、だるい
- 失神(気を失う)
子供の症状
- 子どもでは、動悸や胸の痛みを訴えるほか、顔色が悪い、息苦しそうにする、哺乳力が弱い、成長が遅いなどの症状が見られることがあります。多くは一時的なもので心配ありませんが、繰り返す場合は受診がすすめられます。
高齢者の症状
- 高齢者では、動悸よりも、疲労感、ふらつき、転倒しやすい、意識が遠くなる、などの症状が出ることがあります。また、症状が目立たず、健康診断で見つかることも少なくありません。
原因
主な原因
- 心臓の老化や心筋梗塞、心臓弁膜症などの心臓の病気
- 高血圧や糖尿病などの慢性疾患
- 過度のストレスや不安、睡眠不足
- 大量の飲酒やカフェインの摂りすぎ
- 甲状腺の病気(バセドウ病など)
- 特定の薬の副作用(薬の名前は医師に確認してください)
リスク要因
- 高齢であること
- 心臓病の既往歴があること
- 高血圧や糖尿病があること
- 肥満や運動不足
- 不眠や疲労の蓄積
- 遺伝的に不整脈を起こしやすい体質
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 胸痛、激しい息切れ、意識を失うなどの症状がある場合は、すぐに救急車(119番)を呼んでください。
- 動悸に加えて、冷や汗や吐き気がある場合も緊急の受診が必要です。
定期受診を予約すべき場合:
- 動悸やめまいを感じることがあるが、すぐ治まる場合
- 脈が不規則なことに気づいた場合
- 健診で心電図の異常や不整脈を指摘された場合
- ふらつきや転倒を繰り返す場合
診断
不整脈の診断では、まず医師が症状や病歴、家族歴を詳しく聞き、聴診器で心音や脈をチェックします。そのうえで、心電図などの検査を行い、不整脈の種類や重症度を調べます。
行われる可能性のある検査
- 心電図(12誘導心電図)
- 24時間ホルター心電図(小型記録計を身につけて心拍を記録)
- 心エコー(心臓の超音波検査)
- 血液検査(貧血や甲状腺の異常を調べる)
- 運動負荷試験(運動中の心拍を調べる)
診察で予想されること
検査は体に負担が少ないものがほとんどです。心電図は数分で終わり、痛みもありません。必要に応じて、より詳しい検査をするために専門医を紹介されることもあります。検査中に不整脈が出ないこともありますが、その場合は長時間の記録や再検査を行うなどして、きちんと評価してくれます。
治療
不整脈の治療は、不整脈の種類や症状、原因によって異なります。健康に影響のない軽い不整脈は、治療せずに経過を観察することもあります。症状がある場合や脳卒中などのリスクが高い場合は、生活習慣の改善、薬物療法、手術(カテーテル治療やペースメーカー植え込みなど)の中から、あなたの状態に合った方法を医師と相談しながら選びます。
自宅でのセルフケア
- 規則正しい生活と十分な睡眠を心がける
- ストレスをためない工夫をする(趣味、深呼吸、軽い運動など)
- カフェインやアルコールの摂取を控えめにする
- 喫煙をしている場合は禁煙を検討する
- 血圧や体重を適切な範囲に保つ
- 市販薬やサプリメントを自己判断で使用しない(不整脈を悪化させることがあります)
医療治療
治療には、心拍のリズムを整える薬や、心拍数をコントロールする薬が使われることがあります(具体的な薬の名前や用量は医師が決定します)。また、心房細動などでは、脳卒中を防ぐために血液をサラサラにする薬が用いられることもあります。薬が効かない場合は、心臓に細いカテーテルを入れて異常な電気信号を焼灼するカテーテルアブレーションや、心臓のリズムを正常に戻す電気的除細動、ペースメーカーや植込み型除細動器を体内に埋め込む治療が検討されることもあります。
手術が検討される場合
薬物治療で効果が不十分な場合や、不整脈が原因で失神や心不全などの重い症状がある場合には、カテーテルアブレーションやペースメーカーなどの手術治療が検討されます。手術が必要かどうかは、専門の循環器医が詳しく検査して判断します。
この病気と共に生きる
不整脈があっても、多くの人は普段どおりの生活を送ることができます。大切なのは、自分の症状と上手に付き合うことです。動悸やめまいを感じたら、すぐに座って休むようにしましょう。日ごろから脈拍の測り方を覚えておくと、変化に気づきやすくなります。
生活習慣のアドバイス
- 毎日決まった時間に起きて、十分な睡眠をとる
- 過度な運動は避け、ウォーキングなど無理のない運動を習慣にする
- アルコールやカフェインは量を決めて楽しむ
- 禁煙を心がける
- ストレスを感じたら、ゆっくり呼吸をするなどリラックス方法を見つける
- かかりつけ医に定期的に相談する
食事と運動
塩分を控えめにし、野菜や果物、魚を中心としたバランスの良い食事を心がけましょう。また、激しい運動は不整脈を誘発することがあるため、まずは軽いウォーキングやストレッチから始め、運動の強度や時間は医師と相談して決めるのが安全です。
精神的健康と心の健康
動悸や不整脈の診断は、不安や恐怖を感じることがあります。「また起こるのでは」という心配から、活動的でなくなる人もいます。こうした気持ちは自然なことです。症状とうまく付き合うために、医師に相談したり、信頼できる人に話を聞いてもらったりすることも大切です。
予防
すべての不整脈を予防することはできませんが、健康的な生活習慣はリスクを下げるのに役立ちます。高血圧や糖尿病などの基礎疾患をきちんと治療し、ストレスを管理し、過度な飲酒や喫煙を避けることが大切です。
合併症
治療しない場合
- 脳卒中(特に心房細動の場合、心臓の中で血の塊ができて脳の血管を詰まらせることがあります)
- 心不全(心臓のポンプ機能が低下する)
- 突然死(心室細動などの重度の不整脈)
- 意識を失って転倒し、けがをする
長期的な見通し
多くの不整脈は、適切な治療や生活管理によってうまくコントロールできます。たとえ重い不整脈でも、近年は治療の選択肢が広がり、充実した生活を送っている人が多くいます。診断後も、医師とよく相談しながら定期的にフォローアップを受けることが、安心して生活するための第一歩です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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