ブルガダ症候群
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
ブルガダ症候群は、心臓の電気の流れに異常がある病気です。心臓の筋肉自体は正常ですが、電気的な異常によって、心臓が危険な不整脈を起こしやすくなります。特に夜間や休息時に起こりやすく、放置すると突然倒れたり、心臓が止まることがあります。
重要な事実
- 心臓の電気的な異常によって、命に関わる不整脈が起こることがあります。
- 遺伝することがあり、家族にブルガダ症候群の人がいるとリスクが高まります。
- 症状が出ないこともありますが、失神や心停止の危険を伴うことがあるため注意が必要です。
まれな病気です。日本では全人口のうち数千人に1人程度と言われており、全国に数千人単位の患者さんがいると考えられています。
どの年齢でも起こりますが、特に成人男性に多く見られ、通常20代から40代で診断されることが多いです。子どもや女性にも起こるため、家族にこの病気の人がいる場合は注意が必要です。
症状
- 失神した(特に夜間に起こった場合)
- けいれんがある
- 呼吸が止まる・不規則になる
- 心臓が止まった(心停止)
- ⚠めまいや動悸が繰り返す
- ⚠胸の痛みがある
- ⚠家族にブルガダ症候群の人がいる
一般的な症状
- 失神(突然気を失う)
- 動悸(心臓がドキドキする)
- 息苦しさ
- まったく症状がない場合も多い
原因
主な原因
- 遺伝子の変化(親から子に伝わることがあります)
- 心臓のイオンチャネル(電気を通す仕組み)の異常
リスク要因
- 家族にブルガダ症候群や若いときの突然死の人がいる
- 特定の薬の使用(医師に相談してください)
- 過度の飲酒
- 脱水(ナトリウム不足)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 失神した
- 夜間に呼吸が止まるような症状がある
- 動悸やめまいを繰り返す
定期受診を予約すべき場合:
- 家族にブルガダ症候群の人がいる
- 健康診断で心電図の異常を指摘された
診断
症状や家族歴を詳しく聞いたうえで、心電図検査を行います。心電図に特徴的な波形が見られれば、ブルガダ症候群を疑います。
行われる可能性のある検査
- 心電図(安静時)
- 薬を使って心電図の変化を調べる検査(薬物負荷心電図)
- 遺伝子検査
- 心臓の超音波検査
診察で予想されること
循環器内科や心臓の専門医が診察し、診断には数回の検査が必要な場合があります。結果が確定したら、医師が今後のリスクや治療方針をていねいに説明してくれます。
治療
治療は、失神や心停止のリスクが高いかどうかで決まります。症状がない人でも、心電図のタイプや家族歴によっては治療を検討することがあります。
自宅でのセルフケア
- 発熱したら早めに冷却し、体温を下げる(薬を使う場合は医師に相談)
- 過度の飲酒を避ける
- 十分な水分をとり、脱水を防ぐ
- 心臓に影響を与える薬を正しく避けるため、必ずブルガダ症候群であることを医師に伝える
医療治療
症状があったり危険なタイプの心電図の場合、命を守るために心臓に植え込む小さな機器(植え込み型除細動器)が用いられることがあります。また、ブルガダ症候群の人には避けたほうがよい薬があるため、医師に相談しながら安全な薬を選ぶことも治療の一部です。
手術が検討される場合
心停止や失神のリスクが高い人には、植え込み型除細動器(ICD)を体内に埋め込む手術が行われることがあります。これは、心臓の異常なリズムを自動的に感知して止め、心臓を柔らかいリズムに戻すための機器です。
この病気と共に生きる
ブルガダ症候群と診断されても、適切な治療と医師のフォローアップを受ければ、多くの人がふだんの生活を続けられます。定期的な検査を欠かさず、自分の症状をよく観察することが大切です。
生活習慣のアドバイス
- 家族や同居人に自分の病気と救急時の対応を伝えておく
- かかりつけ医と緊急連絡先を決めておく
- 運動や入浴などの活動は、医師と相談して安全な範囲を確認する
食事と運動
特別な食事制限はありませんが、バランスのよい食事と十分な水分補給を心がけましょう。激しい運動は人によっては危険なことがありますので、どの程度なら大丈夫か医師に確認してください。
精神的健康と心の健康
突然の心停止への不安など、気持ちがつらくなることもあるでしょう。それは自然な反応です。家族や医療者に気持ちを話したり、心理的なサポートを求めることも大事なケアのひとつです。
予防
遺伝子の異常に基づく病気のため、病気自体を予防することはできません。しかし、喫煙や飲酒、脱水などのきっかけを避け、適切な治療と経過観察を続けることで、多くの場合は危険な出来事を防げます。
ワクチン
ブルガダ症候群を予防するワクチンはありません。ただし、発熱を引き起こす感染症を防ぐために、一般的な予防接種は検討してもよいでしょう。
検診プログラム
家族にブルガダ症候群や若い頃に突然死した人がいる場合は、たとえ症状がなくても心電図検査を受けることをおすすめします。遺伝子検査を希望する場合は医師に相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 失神(突然倒れる)
- 心室細動(心臓がけいれんして血液を送り出せなくなる危険な不整脈)
長期的な見通し
ブルガダ症候群は診断されても、適切な管理と治療によって、多くの人が普段どおりの生活を送っています。専門医のサポートを受ければ、不安を減らし、前向きに過ごすことができます。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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