エンドリークについて
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
エンドリークとは、大動脈瘤(動脈の壁が風船のように膨らんだ部分)の治療で、ステントグラフト(血管の中に入れる人工の管)を留置した後に、その内部に血液が漏れ続ける状態を指します。血液が瘤の壁に圧力をかけ続けるため、治療の効果が十分でないことを意味します。
重要な事実
- エンドリークは自分で感じる症状がほとんどありません
- 定期的な画像検査(CTや超音波)で見つかることが多いです
- 種類によっては自然に閉じるものもあり、必ずしも緊急とは限りません
まれではありません。大動脈瘤に対してステントグラフト治療を受けた方の約2〜3割に起こるといわれています。
大動脈瘤に対してステントグラフト内挿術(カテーテルを使って血管の中にステントグラフトを入れる治療)を受けた人に起こります。
症状
- 突然の激しい背中やお腹の痛み
- 意識が遠くなる、失神する
- 顔色が青白い、冷や汗が出る
- 脈が速くなる
- ⚠お腹や背中の痛みが少しずつ強くなってきた
- ⚠吐き気や冷や汗がある
- ⚠血圧が急に下がったような感覚がある
一般的な症状
- 多くの場合、自覚症状はありません
- 定期検査のCTや超音波で偶然見つかることがほとんどです
子供の症状
- 子どもには通常起こりません。大動脈瘤に対するステントグラフト治療自体が、ほとんど行われないためです。
高齢者の症状
- 高齢者でも無症状のことが多いですが、動脈瘤が大きくなると背中やお腹に違和感や鈍い痛みを感じることがあります。
原因
主な原因
- ステントグラフトと血管の壁の間に隙間ができる
- ステントグラフトの継ぎ目から血液が漏れる
- 動脈瘤の周囲の細い血管から血液が逆流して入る
- 治療後に血圧が高い状態が続く
リスク要因
- 動脈瘤の形が複雑である
- 血管に強い石灰化がある
- 喫煙や高血圧を続けている
- ステントグラフト治療後の定期検査を怠る
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 突然の激しい背中やお腹の痛み、意識が遠くなる、冷や汗などの症状があれば、すぐに119番へ電話してください。
定期受診を予約すべき場合:
- ステントグラフト治療後は、医師が決めた定期検査(造影CTや超音波)を必ず受けてください。予約を延期したり、キャンセルしたりしないようにしましょう。
診断
エンドリークは、ステントグラフト治療後の定期画像検査で診断されます。症状だけでは気づけないため、検査がとても重要です。
行われる可能性のある検査
- 造影CT検査(造影剤を使ったCT)
- 超音波検査(エコー)
- 血管造影検査(カテーテルを使って詳細に調べる検査)
診察で予想されること
検査は外来で行えることが多く、痛みはほとんどありません。血管外科や放射線科の医師が画像を詳しく確認し、エンドリークの有無や種類、瘤の大きさの変化を評価します。
治療
エンドリークの治療は、種類や大きさ、瘤が大きくなっていくかどうかによって異なります。小さくて安定していれば、定期的な画像検査で経過を見るだけの場合もあります。
自宅でのセルフケア
- 血圧を医師の指示に従って適切に保つ
- 喫煙している場合は禁煙する
- 定期検査の予約を守る
- 急に腹圧を上げるような動作(重い物を持ち上げるなど)を避ける
医療治療
エンドリークが大きい場合や瘤が拡大している場合は、カテーテルを使って追加のステントやコイルを入れる処置、または開腹手術で瘤を修復する方法が検討されます。具体的な治療法は、エンドリークの種類や患者さんの全身状態によって医師が説明します。
手術が検討される場合
開腹手術が必要になることもありますが、多くのエンドリークはカテーテルによる追加治療で対応できるため、まずは医師と話し合いましょう。
この病気と共に生きる
エンドリークがあっても、多くの場合は普段の生活を大きく変える必要はありません。ただし、定期的な画像検査を受けることが何より大切です。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙する
- 血圧を家庭で測る習慣をつける
- 重い物を持ち上げる、強くいきむといった動作を避ける
- 医師の許可がある範囲で、無理のない運動を続ける
食事と運動
バランスのよい食事を心がけ、塩分を控えめにしましょう。ウォーキングなどの軽い運動は血行を良くするためおすすめですが、激しい運動や筋力トレーニングは医師に相談してください。
精神的健康と心の健康
「また治療が必要かもしれない」という不安は自然なことです。ストレスをためないように、気になることは遠慮なく医師や看護師に相談しましょう。
予防
エンドリークを完全に予防することはできませんが、定期的な画像検査で早期に見つけて対処することで、動脈瘤の破裂などの重大な合併症を防ぐことができます。
ワクチン
特定のワクチンでエンドリークを予防することはできませんが、インフルエンザや肺炎球菌のワクチンは、動脈瘤を持つ方にすすめられることがあります。主治医に相談してください。
検診プログラム
ステントグラフト治療後の定期的な画像検査(特に造影CT)が最も大切なスクリーニングです。医師が指示した間隔を守りましょう。
合併症
治療しない場合
- エンドリークが続くと、動脈瘤が徐々に拡大することがあります
- 最悪の場合、動脈瘤が破裂し、命に関わることがあります
長期的な見通し
エンドリークの多くは、適切な経過観察や追加治療によって危険な状態を避けられます。医療者と一緒に自分に合ったフォローアップを続けていけば、安心して日常生活を送ることができます。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年8月1日
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