失神(気絶)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
失神(しっしん)とは、一時的に意識を失って倒れてしまうことです。多くの場合、数秒から数分で自然に意識が戻ります。脳への血流が一時的に減ることが主な原因とされています。
重要な事実
- 失神はとても一般的な症状で、多くの人が一生のうちに一度は経験します。
- 多くの失神は深刻ではありませんが、心臓や神経の病気が原因のこともあります。
- 失神した後は、頭をぶつけた場合や、繰り返す場合には医療機関を受診することが大切です。
はい、とても一般的です。10代の若者や高齢者に多く見られますが、どの年齢でも起こりえます。
子どもから高齢者まで誰にでも起こり得ますが、特に思春期の若者と高齢者に多く見られます。
症状
- 失神をきっかけに頭を強く打った場合
- 運動中や運動直後に失神した場合
- 胸の痛み、動悸、息切れを伴う場合
- 失神が数分以上続く場合
- けいれん(ひきつけ)を伴う場合
- 意識が戻らない場合
- 失神後に言葉が話せない、体が動かない場合
- ⚠失神を繰り返す場合
- ⚠今月だけで複数回起こった場合
- ⚠失神のときにけいれんのような動きがあった場合
- ⚠失神のあと、強い疲労感や錯乱が続く場合
- ⚠心臓病や脳の病気の治療をしている人が失神した場合
- ⚠妊娠中の失神
一般的な症状
- めまいやふらつき
- 冷や汗が出る
- 吐き気や気分の悪さ
- 視界がぼやける、目の前が暗くなる
- 立ちくらみ
- 気を失う直前の「何か変だ」という感覚
- 一時的に意識を失う(通常は数秒から数分)
子供の症状
- 朝礼などで長く立っているときに起こりやすい
- 強い感情や驚きで起こることがある
- 泣き叫んだ後に一瞬意識を失うことがある(呼吸が止まって起こる失神)
- 多くの場合、危険な病気ではなく、成長とともに改善することが多い
高齢者の症状
- 前触れなく突然起こることがある
- 意識を失う前にめまいやふらつきを感じる人と、まったく前触れがない人がいる
- 高齢者は転倒による骨折や頭部のけがのリスクが高い
- 心臓や血圧の薬が関係していることがある
原因
主な原因
- 血管迷走神経性失神(血圧や心拍を調節する神経の反応で起こる失神。痛み・不安・立ちっぱなし・暑さなどがきっかけになる)
- 起立性低血圧(立ち上がったときに血圧が下がりすぎて起こる失神)
- 心臓が原因の失神(不整脈や心臓の弁の病気など)
- 神経が原因の失神(まれではあるが、てんかんなど)
- 咳やトイレなど特定の動作がきっかけで起こる状況失神
リスク要因
- 脱水(水分不足)
- 長時間立ち続ける
- 暑い場所や混雑した場所
- 強い痛みや恐怖・不安
- 空腹や過労
- 高齢であること
- 心臓病や脳の病気の既往歴
- 血圧や心臓の働きに影響する薬を使っていること
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 初めて失神した場合(特に高齢者)
- 失神を繰り返す場合
- 運動中や運転中に失神した場合
- 失神のとき体を強く打った場合
- 心臓病の診断がある人が失神した場合
定期受診を予約すべき場合:
- 数十秒で意識が戻り、その後けがも症状もない場合でも、一度は医師に相談すると安心です
- めまいや立ちくらみが頻繁にある場合
- 家族や職場の人が「突然倒れた」と言っていた場合
- 気になる症状がある場合
診断
医師はまず、失神したときの状況や前触れ、病歴、家族歴などを詳しく聞き取りします。その後、身体の診察や心電図などの検査を行い、失神の原因を調べます。
行われる可能性のある検査
- 心電図(心臓の電気的な動きを調べる検査)
- 血圧測定(立ったまま測る場合もあります)
- 血液検査(貧血や電解質の乱れを調べる)
- ホルター心電図(24時間以上、心臓のリズムを記録する)
- 心エコー(心臓の形や動きを超音波で見る検査)
- チルト試験(ベッドを傾けて血圧と脈拍の変化を調べる検査)
診察で予想されること
検査は多くの場合、外来で行われます。一部の検査は入院が必要なこともありますが、ほとんどの人はその日または数日で結果がわかります。原因に応じて、循環器内科や脳神経内科など専門の医師を紹介されることもあります。
治療
治療の目的は、失神をくり返さないようにすることと、転倒によるけがを防ぐことです。原因がはっきりしている場合は、その原因に合わせて治療します。多くの失神は特別な治療をしなくても、日常生活の工夫で改善します。
自宅でのセルフケア
- 立ちくらみを感じたら、すぐに座るか、壁にもたれかかって頭を低くする
- 可能なら両足を上げて横になる
- ゆっくりと立ち上がる(特に朝起きたときや長く座った後)
- 水分をこまめにとる
- 暑い場所や混雑した場所、長く立ち続けることを避ける
- きっかけになる動作(強い息み、急な振り返りなど)を避ける
- 失神する前触れを感じたら、安全な場所に移動する
医療治療
原因が心臓の病気や神経の病気の場合、医師が適切な治療法を検討します。例えば、心臓のリズムを整える薬や、血圧を安定させるための治療が行われることがあります。ただし、どの薬を使うかは医師が病状を評価して決めるため、自分で薬を判断しないことが重要です。
手術が検討される場合
心臓の不整脈など特定の原因がある場合は、心臓のリズムを整える機械を植え込む手術や、原因となる心臓の異常を治療する手術が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
失神は突然起こるため、日頃から「前触れ」を知っておくことが大切です。めまいや冷や汗などのサインを感じたら、慌てずに安全な体勢をとりましょう。また、家族や職場の人に失神の症状や対応方法を伝えておくと安心です。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠をとる
- 水分をこまめに補給する
- 飲酒は控えめにする
- 入浴は熱すぎない湯に短時間で済ませる
- 立ち続ける必要があるときは、足を交互に動かす
- 医師の指示がある場合を除き、生活のリズムを整える
食事と運動
バランスのよい食事を心がけ、特に夏場は水分と塩分を適切に補給しましょう(ただし、高血圧や心臓病の人は医師の指示に従ってください)。無理の範囲で軽い運動を続けると血流が整いやすくなりますが、激しい運動や急に立ち上がる動作は避けましょう。
精神的健康と心の健康
失神は「また倒れてしまうのでは」という不安を生むことがあります。実際には多くの場合、原因がわかれば適切に対処でき、生活への影響を減らせます。不安が続くときは、医師や家族に相談し、無理をしないことが大切です。
予防
多くの失神は、きっかけになる状況や動作を避けることで予防できます。こまめな水分補給、ゆっくり立ち上がる、暑さや混雑を避けるなどの工夫が効果的です。原因となる病気がある場合は、その治療を続けることが予防につながります。
合併症
治療しない場合
- 転倒による骨折や頭部のけが
- 運転中や高所作業中に失神した場合の重大な事故
- 心臓の病気などが原因の場合、背景にある病気の悪化
- 繰り返す失神による生活の質の低下や不安
長期的な見通し
多くの失神は命に関わらず、適切に対処すれば改善します。原因が心臓や神経にある場合も、きちんと検査して治療すれば、再発を防ぎ安全に日常生活を送れることがほとんどです。心配なことがあれば、早めに医療機関へ相談してください。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年8月1日
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