デング熱について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
デング熱は、デングウイルスを持っている蚊に刺されることでうつる感染症です。急な発熱と、頭痛・関節の痛み・目の奥の痛みなどが特徴です。多くの人は1~2週間で良くなりますが、まれに重症化することがあります。
重要な事実
- 蚊がウイルスを運び、人から人へ直接うつることはありません。
- 発症した人の多くは、適切な水分補給と休息で回復します。
- 再び感染すると、初めて感染したときより重症化しやすいことがあります。
日本では、海外旅行から帰ってきた人の中で年に数百人程度の報告があります。国内でも、蚊が活動する季節にまれに流行することがあります。
デング熱は、東南アジアや南アジア、中南米など、熱帯や亜熱帯の地域に住んでいる人や旅行者が主にかかります。日本では、海外から帰国した人が発症することが多いですが、国内の蚊による感染例もあります。
症状
- 意識がもうろうとする、または呼びかけに反応しない
- 呼吸が苦しい、または息が速い
- 手足が冷たく、汗をかいている(ショックの可能性)
- 大きく血を吐く、または真っ黒な便が出る(消化管出血の可能性)
- 発作(けいれん)が起こった
- ⚠高熱が3日以上続く
- ⚠激しい腹痛、または持続するおう吐
- ⚠皮膚に小さな赤い点やあざが増える
- ⚠尿の量が明らかに減る
- ⚠めまいや立ちくらみが強い
一般的な症状
- 急に高熱が出る(38~40度くらい)
- 強い頭痛、特に目の奥の痛み
- 関節や筋肉の痛み(非常につらいことがある)
- 赤い発疹(胸や手足などに広がることも)
- 吐き気やおう吐
- 全身のけん怠感
原因
主な原因
- デングウイルスを持っている蚊(ネッタイシマカやヒトスジシマカ)に刺されることで感染します。ヒトスジシマカは日本にも生息しています。
リスク要因
- デング熱が流行している地域への海外旅行
- 蚊が多い季節・場所(公園の植え込みや水たまり近く)での活動
- デング熱に感染した経験がある人が再び感染すること
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状や重症化のサインがある場合は、すぐに119番へ連絡するか、救急外来を受診してください。特に、熱が下がり始めてから具合が悪くなる場合は危険なサインです。
定期受診を予約すべき場合:
- 海外旅行から帰国後、発熱や熱に伴う痛みがある場合は、早めに医療機関を受診してください。診察の際には、「どの国をいつ訪れたか」「蚊に刺されたかどうか」を伝えてください。
診断
医師が症状と渡航歴を確認し、血液検査でウイルスや抗体を調べます。発症初期はウイルス検出、数日後は抗体検査が有効なことがあります。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(デングウイルス抗原検査・抗体検査・PCR検査)
- 血球検査(血小板や白血球の数)
- 肝機能や脱水の程度をみる血液検査
診察で予想されること
受診当日には診断がつかず、2回目の採血が必要になることもあります。熱が下がるまで数日間は安静と水分補給が必要です。重症化のサインを早期に見つけるため、医師から注意点を聞いてください。
治療
デング熱には、これを特別に治す薬はありません。治療の中心は、十分な水分補給と安静です。症状が重い場合は、医療機関で点滴や入院治療が行われることもあります。
自宅でのセルフケア
- 安静にして、睡眠を十分に取る
- こまめに水分を取る(お茶やスポーツドリンクでもよい)
- おう吐が続くときは無理に飲まず、医師に相談する
- 熱や痛みがあるときは、医師が指示した薬だけを使う
- 蚊に刺されないように、長袖・長ズボンを着て虫よけを使う
医療治療
デング熱に特別な抗ウイルス薬はありません。治療の中心は水分補給と休養です。症状が強い場合は、医師が解熱や痛みを和らげる薬を安全な範囲で処方します。自己判断で薬を飲んだり、市販薬を併用したりしないでください。
この病気と共に生きる
デング熱の回復中は、無理をせず自宅で安静にします。熱が下がった後も、体のだるさが続くことがあります。急な腹痛や出血の兆候があれば、すぐに医療機関へ連絡してください。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠と水分摂取を心がける
- 感染を広げないために、蚊に刺されないようにする
- 安静後、徐々に普段の活動に戻す
食事と運動
水分と一緒に、消化のよい食事を少しずつ取ります。治った後も、激しい運動は元気になってから始めましょう。飲酒は症状を悪化させる可能性があるため控えてください。
精神的健康と心の健康
デング熱は急に発症してつらい症状が続くため、不安や落ち込みを感じることがあります。症状が改善しない、眠れない、気分が沈むといった場合は、ひとりで抱えずに医療機関に相談してください。
予防
デング熱は、蚊に刺されないことで予防できます。厚生労働省も、蚊に刺されないための対策を呼びかけています。流行地への旅行時は特に、虫よけや長袖・長ズボンなどの対策を徹底しましょう。
ワクチン
デング熱のワクチンがありますが、日本国内では一般的に接種できません。使用できるかどうかは、医師と相談してください。
合併症
治療しない場合
- 重症デング熱(デング出血熱)に進行すると、血管から血液が漏れてショック状態になったり、重要な臓器に障害が起きたりします。早めの治療で防げるため、重症化のサインを見逃さないことが大切です。
長期的な見通し
多くの人は、適切な水分補給と休養で2週間以内に回復します。重症化しても、早く適切な治療を受ければ回復の可能性は高いです。心配なときは医療機関に相談しながら、ゆっくり治しましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年8月1日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
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