野兎病(やとびょう)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
野兎病は、フランシセラ・ツラレンシスという細菌によって起こる感染症です。主に感染した動物との接触や、マダニ・アブに刺されることでうつります。
重要な事実
- 野兎病は人から人へはうつりません。
- 感染した野ウサギやネズミなどの体液や血液に触れると感染することがあります。
- 適切な治療をすれば、多くの人は回復します。
日本では非常にまれな病気で、年間の報告はわずかです。
猟師や農業従事者、キャンプ・登山など野外活動をする人、野生動物に触れる機会が多い人がかかりやすいとされています。
症状
- 呼吸が苦しい
- 意識がもうろうとする
- けいれん
- 胸の強い痛み
- ⚠39度以上の熱が続く
- ⚠リンパ節がはれて痛みが強い
- ⚠皮膚の潰瘍が広がる、悪化する
一般的な症状
- 突然の高熱
- 悪寒(おかん)
- 倦怠感(だるさ)
- 皮膚の赤い潰瘍(かいよう)
- リンパ節の腫れと痛み
- のどの痛み
- 乾いた咳
- 胸の痛み
原因
主な原因
- 感染した動物(野ウサギ、ネズミ、リスなど)の血液や体液に触れる
- マダニやアブに刺される
- 汚染された水や食べ物を口にする
- 感染した動物の肉を十分に加熱しないで食べる
リスク要因
- 狩猟や動物の毛皮を扱う作業
- 野外でのキャンプや登山
- マダニの多い草むらや藪(やぶ)に入る
- 野生動物を素手で触る
受診の目安
診断
医師が症状を確認し、野外活動や動物との接触歴を聞いたうえで、血液検査や傷の検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 血液検査
- 抗体検査(血液中に細菌に対する反応がないか調べる検査)
- PCR検査(遺伝子を調べる検査)
- 皮膚やリンパ節の組織検査
診察で予想されること
検査結果が出るまでに数日かかることがあります。診断が確定していなくても、症状や状況から治療が始まることもあります。
治療
野兎病は抗菌薬(抗生物質)で治療できる病気です。早く治療を始めれば、多くの人は数週間で回復します。
自宅でのセルフケア
- 十分な休養と睡眠をとる
- 水分をこまめに補給する
- 熱があるときは体を冷やして楽にする
- 市販薬を自己判断で使わず、医師に相談する
医療治療
医師は症状や重症度に応じて抗菌薬を処方します。症状が重い場合や合併症がある場合は、入院して点滴で治療することもあります。薬は必ず医師の指示どおりに最後まで服用してください。
手術が検討される場合
リンパ節に膿(うみ)がたまった場合、医師が針で抜いたり、切開して膿を出す処置をすることがあります。必要かどうかは医師が判断します。
この病気と共に生きる
治療中は安静にし、体力を回復させることが大切です。傷口を清潔に保ち、動物や虫に再びさらされないよう注意しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活を心がける
- 十分な睡眠をとる
- ストレスをためないようにする
- マダニ対策をして野外活動をする
食事と運動
栄養バランスのよい食事をとり、体調が戻るまでは激しい運動や過度な外出は控えましょう。
精神的健康と心の健康
感染症と診断されると不安になることがありますが、無理をせず、医療者に相談したり、信頼できる家族や友人に気持ちを話すことが大切です。
予防
はい。予防できます。野生動物や死んだ動物には素手で触らない、マダニ対策(長袖・長ズボン、虫よけスプレー)をする、野外活動後は体をチェックしてマダニが付いていないか確認することが大切です。
ワクチン
日本では野兎病に対する一般的なワクチンはありません。
検診プログラム
特別な検診はありません。野外活動をした後に体調変化があれば、早めに受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 肺炎(肺の炎症)
- 髄膜炎(脳や脊髄の周りの膜に炎症が起こる)
- 心膜炎(心臓を包む膜の炎症)
- 敗血症(細菌が血液に入って全身に広がる重い状態)
長期的な見通し
早期に適切な治療を受ければ、多くの人は合併症なく回復します。治療が遅れると重くなることもありますが、医療機関でしっかり治療すれば、希望をもって前向きに進むことができます。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年8月1日
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