脾臓の腫大(脾腫)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
脾臓は左上腹部にある臓器で、血液のろ過や免疫の働きをしています。脾腫とは、脾臓が何らかの原因で大きくなった状態をいいます。
重要な事実
- 脾腫自体は病気ではなく、別の病気のサインであることが多いです。
- 多くの場合、症状がなく、健康診断で偶然見つかります。
- 原因を調べて適切に治療すれば、多くの方は心配いりません。
脾腫は多くの異なる原因で起こりうるため、それほどまれな状態ではありません。
子どもの感染症から、大人の肝臓の病気や血液の病気まで、幅広い年齢で起こります。
症状
- 突然の激しい腹痛
- めまいや意識がぼんやりする
- 吐血や黒い便(消化管出血)
- 脾臓をぶつけた後の強い痛み
- ⚠高熱が続く
- ⚠痛みが徐々に強くなる
- ⚠あざや出血が止まりにくい
- ⚠呼吸が苦しい
一般的な症状
- 症状がないことが多いです
- 左上腹部の痛みや違和感
- すぐにお腹がいっぱいになる(満腹感)
- 疲れやすさ、貧血
- 頻繁な感染症にかかりやすくなる
子供の症状
- 感染症による発熱や腹痛
- 吐き気や嘔吐
- 元気がない、顔色が悪い
高齢者の症状
- 症状がなく、健康診断などで偶然見つかることが多い
- 体力低下や食欲不振を感じる場合もある
原因
主な原因
- ウイルスや細菌の感染症(伝染性単核球症、マラリアなど)
- 肝臓の病気(肝硬変、脂肪肝など)
- 血液の病気(白血病、リンパ腫、溶血性貧血など)
- 免疫の異常
- 代謝の病気(ゴーシェ病など)
- 脾臓の腫瘍やのう胞(まれ)
リスク要因
- 感染症にかかったことがある
- 大量の飲酒
- 肝臓病や血液病の既往がある
- 脾腫の家族歴(遺伝性疾患がある場合)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急な激しい腹痛がある
- 意識がもうろうとする
- 出血が止まりにくい
定期受診を予約すべき場合:
- 健康診断で脾腫を指摘された
- 左上腹部の痛みが続く
- 理由のない疲れや発熱が続く
診断
医師がお腹を触って脾臓の大きさを確認し、画像検査や血液検査で診断します。
行われる可能性のある検査
- 腹部超音波(エコー)検査
- CT検査
- 血液検査(血算、肝機能、ウイルス抗体など)
- 骨髄検査をする場合もあります
診察で予想されること
まず問診とお腹の診察を行い、必要に応じて画像検査や採血をします。原因を特定するために、専門の科(消化器内科、血液内科など)を紹介されることもあります。
治療
脾腫自体を直接治療するのではなく、脾腫の原因となっている病気を治療することが基本です。
自宅でのセルフケア
- 十分な休息をとる
- アルコールを控える
- 転倒やお腹の打撲に注意する
- 感染症予防(手洗い、マスクなど)を心がける
医療治療
感染症に対しては適切な抗菌薬や抗ウイルス薬が使われます。肝臓や血液の病気がある場合、それぞれの原因に応じた治療(薬物療法、化学療法など)が行われます。どの治療が適しているかは医師が説明しますので、必ず相談してください。
手術が検討される場合
脾臓を摘出する手術(脾摘)は、脾臓が破裂している場合や、原因となる病気によっては検討されることがありますが、多くの場合は手術は必要ありません。
この病気と共に生きる
脾腫があると、脾臓の働きが弱っていることがあります。特に感染症にかかりやすくなるため、予防策をしっかりとりましょう。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活と十分な睡眠
- 過度な飲酒を避ける
- タバコは控える
- 激しい接触スポーツを避け、けがに注意する
食事と運動
特別な食事制限はありませんが、バランスの良い食事を心がけましょう。運動は軽いウォーキングなどが良いですが、ラグビーや柔道などお腹をぶつけるスポーツは脾破裂のリスクがあるため、医師に相談してください。
精神的健康と心の健康
原因となる病気が続くと、不安や落ち込みを感じることがあります。一人で抱え込まず、医師や家族、友人に気持ちを話しましょう。
予防
脾腫そのものを直接予防する方法はありませんが、感染症や肝臓病など原因となる病気を予防することが重要です。
ワクチン
特に脾臓のはたらきが弱っている場合や摘出後には、インフルエンザや肺炎球菌などの予防接種が推奨されることがあります。医師に相談してください。
検診プログラム
定期的な健康診断で血液検査や腹部超音波検査を受けることで、早期に発見できることがあります。
合併症
治療しない場合
- 脾臓の破裂(激しい腹痛や出血を引き起こす)
- 貧血の悪化
- 重い感染症にかかりやすくなる
- 原因となる病気の進行
長期的な見通し
原因によって経過は異なりますが、多くの場合、原因をきちんと治療することで脾臓の大きさは改善します。医師と一緒に経過を見守ることが何より大切です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年8月1日
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