脊索腫(コードーマ)とは
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
脊索腫(コードーマ)は、からだの中心にある背骨や頭蓋骨の底にできる、とてもまれな腫瘍です。生まれつき体内に少しだけ残っている「脊索(せきさく)」という胎児期の組織の名残りから発生すると考えられています。多くの場合、ゆっくりと大きくなりますが、悪性(がん)の性質を持ち、周りの大切な組織に影響することがあります。
重要な事実
- 脊索腫は非常にまれながんで、全がんの中で0.1%程度です。
- 進行はゆっくりで、症状が出るまでに時間がかかることがあります。
- 主な治療は手術と放射線治療です。
非常にまれな病気で、人口100万人あたり、年間およそ0.1〜0.8人が診断されるといわれています。多くの人が聞いたことがない病気です。
どの年齢でも可能性がありますが、特に30代から70代の成人に多く見られます。頭蓋骨の底の脊索腫は若い人にも見られることがあります。
症状
- 119番に連絡してください:突然、意識がもうろうとする、けいれん、激しい頭痛が起こった場合
- 急に手足が動かなくなった、片方の目が見えなくなったなど、急な神経症状がある場合
- ⚠排便や排尿が急に難しくなった、または足に急に力が入らなくなった場合
- ⚠激しい痛みが続いて動けなくなった場合
一般的な症状
- 頭蓋骨の底にできる場合:頭痛、物が二重に見える、顔のしびれ、耳の聞こえにくさなど
- 仙骨(おしりの中央にある骨)にできる場合:腰やおしりの痛み、足のしびれや脱力感
- しびれによる歩きにくさ、便秘や尿の出にくさ
- 腫瘍が大きくなると、痛みや神経の症状が強くなることがあります
原因
主な原因
- 脊索腫は、胎児のときに背骨の骨となる「脊索」という組織の残りが、生まれた後に腫瘍として成長することがあると考えられています。
- なぜ脊索の残りが腫瘍になるのかはまだ研究中で、はっきりした原因はわかっていません。
リスク要因
- 特定の生活習慣や行動がリスクを上げるという証拠は今のところありません。
- 遺伝することがあるかどうかも、はっきりしたことはわかっていません。
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- おしりや足のしびれに加えて、排尿や排便のコントロールが難しい
- 足の力が急に落ちた
定期受診を予約すべき場合:
- 腰や首、頭の痛みが何週間も続く
- 物が二重に見えることが繰り返す
- 顔のしびれが続く
診断
問診と診察のあと、MRIやCTなどの画像検査で腫瘍の場所と大きさを確かめます。確定診断のためには、組織を一部とって調べる「生検」を行うことがあります。
行われる可能性のある検査
- MRI検査(磁気を使った断面画像の検査)
- CT検査(X線を使った体の断面の検査)
- 生検(針で組織の一部を採取して顕微鏡で調べる検査)
- PET検査(体全体への広がりを調べる検査)
診察で予想されること
診断は、整形外科や脳神経外科、頭頸部外科などが担当することが多いです。まずはかかりつけ医に相談し、必要があれば専門の病院を紹介してもらう流れになります。
治療
治療は、がんの種類や場所、大きさによって選ばれます。手術と放射線治療が中心で、進行の遅い腫瘍なので、場合によっては経過を観察しながら治療の方針を決めることもあります。
自宅でのセルフケア
- 痛みやしびれがあるときは無理をせず、からだを休めましょう
- 専門医と相談しながら、痛みの管理方法を整えましょう
- 生活の不便なことや困っていることを医療者に伝えましょう
医療治療
医療機関での治療には、腫瘍を完全に取り除く手術、細かい放射線を集中して当てる放射線治療、薬を使う全身治療などがあります。治療法は患者さんの状況に合わせて専門医が提案します。薬を使う場合も、医療チームが副作用のケアを行いながら進めます。特定の薬や用量は一般には紹介できませんので、担当医と十分に話し合ってください。
手術が検討される場合
腫瘍が限られていて、周りの大切な神経を傷つけずに取り除ける場合は、手術が最も有効な治療法となります。場所によっては、手術で全部は取り切れないこともあります。
この病気と共に生きる
治療後は、腫瘍があった場所や治療の影響で、まひやしびれなどの後遺症が残ることもあります。リハビリを続けながら、できることを少しずつ増やしていくことが大切です。
生活習慣のアドバイス
- 無理をしない範囲で、日常の活動を続けましょう
- 定期的に通院し、画像検査で再発がないか確認しましょう
- 日常生活の工夫について、作業療法士などの専門家に相談しましょう
食事と運動
通常のバランスの良い食事を心がけましょう。運動は、骨や筋肉に負担をかけすぎない範囲で、リハビリのスタッフに相談しながら行うのが安心です。
精神的健康と心の健康
まれながんと診断されることは、大きな不安やこわさを感じるつらい出来事です。気持ちの落ち込みやつらさがあるのは自然なことです。一人で抱え込まずに、医療者や家族、友人に話してください。
予防
現在のところ、脊索腫を予防するための方法は見つかっていません。定期的な健康診断や気になる症状の早期相談が、早期発見につながることもあります。
ワクチン
脊索腫に対する予防ワクチンはありません。
検診プログラム
脊索腫のための特別な検診はありません。
合併症
治療しない場合
- 腫瘍が大きくなって脊髄や神経を強く圧迫し、まひや膀胱・直腸の障害が起こることがあります
- まれに肺や骨などへ転移することがあります
- 腫瘍を完全に取り切れないと、再発することがあります
長期的な見通し
脊索腫は進行がゆっくりで、手術と放射線治療の技術も進歩しています。そのため、多くの人で長く生活を続けることが可能です。再発の可能性はありますが、継続的な検査と治療で対処できます。希望を持って治療に取り組んでください。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年8月2日
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