空気塞栓(くうきそくせん)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
空気塞栓は、血管の中に空気の泡が入り込んで血液の流れを止めてしまう病気です。空気の泡が小さければ問題が起きないことも多いですが、大きいと脳や心臓など大切な臓器に血液が届かなくなり、命に関わることがあります。
重要な事実
- 空気塞栓は、ほとんどが医療の手技によって起こる、まれな合併症です。
- 症状は、空気の泡が詰まった場所によって違います。
- 早く気づいて治療すれば、後遺症なく回復する可能性が高いです。
空気塞栓は非常にまれで、多くの医療スタッフが一生のうちに一度経験するかしないかとも言われています。
中心静脈カテーテルなど、太い血管に管を入れる医療処置を受ける方や、スキューバダイビングをする方に、ごくまれに起こります。年齢や性別にかかわらず、誰にでも起こりうる病気です。
症状
- 突然の激しい胸の痛み
- ひどい息苦しさで呼吸ができない
- 意識を失った、または呼びかけに反応がない
- これらの症状のいずれかがある場合は、直ちに119番に電話してください
- ⚠医療処置やダイビングの後に、めまいや息苦しさが続く
- ⚠手足のしびれや違和感がある
- ⚠胸の痛みや違和感が良くならない
- ⚠このような症状がある場合は、その日のうちに医療機関を受診してください
一般的な症状
- 突然の息苦しさ、胸の痛み
- めまい、ふらつき
- 意識がぼんやりする、もうろうとする
- 手足のしびれや力が入らない
- 冷や汗、動悸
原因
主な原因
- 医療処置:血管に点滴の針や管を入れるとき、管を抜くときなどに空気が血管内に入ってしまうことがあります
- スキューバダイビング:上昇するときに肺の空気が血管に入ることがあります
- けがや事故:深い傷や血管の損傷によって空気が入り込むことがあります
リスク要因
- 中心静脈カテーテル(首や胸、足の付け根の太い血管に留置する管)を使っている
- 心臓や肺の手術を受けた後
- 以前に減圧症になったことがある
- 血圧が非常に低い、脱水状態などの身体的ストレス
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 医療処置後やダイビング後に、息苦しさ、胸の痛み、めまい、しびれなどが現れた場合は、すぐに受診してください。
- 急に症状が悪化した場合は、ためらわずに119番を呼びましょう。
定期受診を予約すべき場合:
- 気になる症状が少しあるが、はっきりしない場合は、かかりつけ医に相談しましょう。
- 今後、ダイビングを予定している方は、安全性を確認するために医師の診察を受けておきましょう。
診断
まず、医師が症状や最近の医療処置・経歴について詳しく話を聞き、体の状態を診ます。必要に応じて、空気の泡を確かめる検査が行われます。
行われる可能性のある検査
- 心臓・血管の超音波検査(エコー)
- CT検査(放射線を使って体の中の断層写真を撮る検査)
- 血液中の酸素濃度を測るパルスオキシメーター
診察で予想されること
症状が重い場合は、救急外来や集中治療室で速やかに検査と治療が始まります。医師が状態を確認しながら、患者さんの不安に寄り添った説明を行います。
治療
治療は、空気の泡の大きさ、詰まった場所、症状の重さなどによって異なります。軽い場合は、酸素を吸入し、安静にしているだけで回復します。重い場合は、特別な治療が必要になることがあります。
自宅でのセルフケア
- 医師の指示に従い、絶対に無理をしない
- 安静にして横になる
- 水分をとりすぎず、必要な量を医師に確認する
- 症状が変わったらすぐに医療スタッフに伝える
医療治療
重症の空気塞栓では、高圧酸素療法(特別な部屋や装置の中で高い気圧の酸素を吸って、空気の泡を小さくする治療)が行われることがあります。また、血液の流れを安定させるための輸液や、心臓の働きを助ける薬が使われることもあります。どの治療・薬を選ぶかは、患者さんの状態に合わせて医師が慎重に決めます。
手術が検討される場合
空気塞栓自体に対して手術が行われることはほとんどありません。ただし、空気が入った原因が太い血管の傷などである場合は、その傷を修復する手術が必要になることがあります。
この病気と共に生きる
空気塞栓の後は、医師の許可が出るまで激しい運動や気圧の変化を避けましょう。無理のない範囲で生活し、体調の変化を記録しておくと、診察のときに役立ちます。
生活習慣のアドバイス
- 主治医から特に注意を受けたこと(ダイビングや飛行機利用など)を守る
- 禁煙を心がける(血管の健康に良いとされています)
- 睡眠をしっかりとり、ストレスをためない
食事と運動
バランスのよい食事と、息が切れない程度の軽い運動(散歩など)から始めましょう。食事や運動について具体的なアドバイスが必要な場合は、医師や栄養士に相談してください。
精神的健康と心の健康
空気塞栓を経験すると、再発の不安や命の危険を感じた恐怖から、心理的な影響を受けることがあります。その気持ちは自然なものです。一人で抱え込まず、家族や友人、専門家に話してください。
予防
空気塞栓の多くは、医療スタッフが正しい手順で注意深く処置を行うことで防ぐことができます。患者さん側としては、医療処置の前に不安なことは医師や看護師に伝えること、ダイビングをするときは安全な潜水方法を守ることが大切です。
合併症
治療しない場合
- 脳の血管が詰まると、体の麻痺や言葉の障害などの後遺症が残ることがあります
- 心臓の血管が詰まると、心臓発作や危険な不整脈を起こすことがあります
- 肺の血管が詰まると、呼吸不全や深刻な血圧低下を起こすことがあります
長期的な見通し
空気塞栓は怖い病気ですが、早く見つけて治療を始めれば、ほとんどの方は後遺症なく元の生活に戻ることができます。医師の指示に従い、あせらずに回復を待つことが一番です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年8月14日
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