アルビニズムについて
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
アルビニズム(白子症ともいいます)は、体毛や皮膚、目の色を作る色素(メラニン)が、遺伝子の影響で十分に作られない体の特徴です。最初から体に備わっている特徴であり、目や皮膚の色が薄くなるほか、視力の弱さやまぶしさを強く感じることがあります。
重要な事実
- アルビニズムは生まれつきの遺伝性の特徴で、治る病気ではありませんが、適切なケアで生活の質を保つことができます。
- 感染するものではなく、周りの人にうつることはありません。
- 日常生活では、日光から肌を守ることと、見えにくさに合わせた工夫が何より大切です。
アルビニズムはまれな特徴です。世界的には1万人から2万人に1人程度という報告があり、日本でも数は多くありませんが、一定数のお子さんが生まれています。
性別や人種を問わず、世界のどの地域でも生まれます。両親から受け継ぐ遺伝子の影響が大きいため、家族にアルビニズムの人がいると、生まれる可能性が高くなります。
症状
- 突然、片目または両目の視力が大きく下がった
- 目を強く打った、または目から出血がある
- 全身の広い範囲にひどい日焼けをして、水ぶくれが広がり、強い痛みがある
- ⚠目が赤くなったり、痛みが出たりして、光がまぶしくて目を開けていられない
- ⚠ほくろの形、色、大きさが急に変わった、または傷がなかなか治らない
- ⚠これまで見えていたものが見えにくくなった、視野が欠けた感じがする
一般的な症状
- 皮膚、髪の毛、目の色が全体に薄い(または白っぽい)
- 眼鏡をかけても視力が十分に上がらない(弱視)
- 目が規則的に揺れる「眼振」
- まぶしさを強く感じる(羞明)
- 目が内側や外側にずれる「斜視」
子供の症状
- 赤ちゃんのうちから目の動きがおかしい、視線が合いにくいなどのサインが見られることがあります。
- 視覚の発達に影響が出るため、眼科での定期的なフォローアップがすすめられます。
- 肌が白く、ほかのお子さんよりも日焼けしやすい傾向があります。
高齢者の症状
- 長年の日光を浴びた影響で、皮膚がんができないリスクが高くなります。
- 加齢に伴う視力の低下が、通常よりも強く出ることがあります。
- 転倒や事故を防ぐため、足元の見え方の変化に注意が必要です。
原因
主な原因
- メラニン色素を作る遺伝子の何らかの変化が原因です。この変化は親から子へ受け継がれます。
- 多くの場合、両親が同じタイプの変化をひそかに持っているとき、子どもに発症する「常染色体潜性遺伝」という形をとります。
- アルビニズムにはいくつかの型があり、皮膚や髪、目の色がほとんどない「眼皮膚白皮症」と、目の症状が中心の「眼白皮症」があります。
リスク要因
- 家族にアルビニズムの人がいる(家族歴がある)
- 両親が血縁関係にある場合、まれに発症リスクが上がることがあります(一般的な遺伝の話として)。
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 視力が急に低下した、目が痛む、目やにや充血が続く
- 皮膚にできものやほくろができて、大きくなったり出血したりする
- 目をぶつけるなどのケガをして、見え方に変化があった
定期受診を予約すべき場合:
- 定期的な眼科受診で、視力、眼振、斜視の状態をチェックする
- 皮膚科で、日光に当たる部分の皮膚を定期的に診てもらう
- 学校や職場で「見えにくい」と感じたときは、遠慮せず受診する
診断
診断は、はっきりした遺伝子検査で行うこともあれば、医師の問診と身体診察、目の検査をもとに行われることもあります。多くの場合、小児科、眼科、皮膚科が担当します。
行われる可能性のある検査
- 視力検査(眼鏡を使った場合と使わない場合)
- 目の揺れ(眼振)や、目の位置(斜視)を診る検査
- 皮膚や髪の毛、目の色の状態を診る診察
- 遺伝子検査(血液や唾液で行われることがあります)
診察で予想されること
診察や検査は、痛みをともなうものはほとんどありません。お子さんの場合は、成長に合わせて視覚のサポートや日焼け対策のアドバイスを受けることが中心になります。結果がわかるまで時間がかかることもありますが、医師がていねいに説明してくれます。
治療
アルビニズムを根本から治す治療法は、現在のところありません。大切なのは、皮膚を日光から守り、見えにくさに合わせて生活を調整することです。眼科や皮膚科の専門家と一緒に、自分に合った方法を探していきます。
自宅でのセルフケア
- 外出するときは、長袖、帽子、日傘を使う
- 日焼け止めを毎日、青空の日以外でも忘れずに塗る
- まぶしいときは、UVカットのサングラスや色のついたメガネを活用する
- 読書や画面を見るときは、照明を調整したり、拡大鏡(ルーペ)を使ったりする
医療治療
眼科では、視力の状態に合わせて眼鏡やコンタクトレンズ、必要な場合はアイパッチなどによる弱視治療が行われます。また、視力が十分に出ない場合には、ルーペや遮光レンズ、画面拡大機能などの「ロービジョンケア」が役立つことがあります。皮膚科では、日焼け止めの使い方や、皮膚を自分で観察する方法について指導を受けることができます。色素を増やす薬や手術による治療法はありません。
手術が検討される場合
斜視や目が強くずれている場合には、見た目の改善や両目で見る機能の向上を目的に、手術が検討されることがあります。ただし、手術で視力そのものが上がるわけではありません。医師と家族がよく話し合って決めます。
この病気と共に生きる
毎日の生活では、自分に見え方に合った道具や環境を整えることが自信につながります。学校や職場では、席の場所を明るくする、資料の文字を大きくする、照明を調節するなどの工夫で、ずいぶん過ごしやすくなります。まずは医療者に相談し、利用できる支援や制度を確認しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 日光が強い時間帯(10時から14時ごろ)の外出は避けるか、万全の日焼け対策をする
- 肌の自己チェックを習慣にする(腕や顔、背中など)
- 眼科と皮膚科の定期受診を続ける
- 目が疲れたら休憩をとり、無理な姿勢をしない
食事と運動
アルビニズムのための特別な食事療法はありません。バランスのよい食事をとり、無理のない範囲で体を動かしましょう。屋外で運動するときは、日中を避けて早朝や夕方にする、日陰を選ぶなどして、肌を守りながら楽しんでください。
精神的健康と心の健康
見た目や視力のことで悩んだり、周囲の無理解を感じたりして、心が疲れてしまうことがあります。そのようなときは、一人で抱え込まず、家族や友人、医師、カウンセラーに話をしてください。自分らしさを大切にしながら生活するためのサポートを受けることができます。
予防
アルビニズムは遺伝性の特徴のため、発症そのものを予防する方法はありません。ただし、日光対策を徹底することで、日焼けや皮膚がん、強いまぶしさなどによる合併症のリスクを減らすことはできます。
ワクチン
アルビニズムに特化したワクチンはありませんが、一般的な予防接種は通常どおり受けることができます。体調や医師の指示に従って接種してください。
検診プログラム
通常の健康診断でアルビニズムを調べることはありませんが、家族歴がある場合や心配な場合は、遺伝カウンセリングを受けて相談することができます。お子さんの視覚発達のためには、定期の眼科検診が大切です。
合併症
治療しない場合
- 強い日焼けによる皮膚のやけど
- 皮膚がん(特に日光に強く当たった腕や顔にできやすい)
- 視力の弱さや眼振による、読み書きや日常生活での困難
長期的な見通し
適切な日光対策と、眼科・皮膚科の定期的なケアを続ければ、アルビニズムの人の多くは普通の人生の長さを送り、仕事や趣味、家庭生活を楽しむことができます。視覚のサポートや医療も進んでいます。自分に合った方法を見つけて、前向きに暮らしていきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年8月14日
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