切断(切断術)について知っておきたいこと
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
切断とは、事故や病気、感染症などによって、腕や脚の一部を手術で取り除くことです。体の一部を失うのは大きな出来事ですが、リハビリテーションや義手・義足(人工の手足)を使うことで、多くの人が再び日常生活を取り戻すことができます。
重要な事実
- 切断は主に、血流が悪くなった手足、けが、感染症、がんなどが原因で行われます。
- 切断後は、痛みの管理と傷のケア、リハビリテーションがとても大切です。
- 義肢(ぎし)や福祉用具を使うことで、生活の質を大きく高められます。
日本では、年間に数千人から数万人が切断を受けています。糖尿病や血管の病気が主な原因で、特別に珍しい治療ではありません。
糖尿病や末梢動脈疾患(血の流れが悪くなる病気)を持つ高齢者に多く見られます。また、若い人では交通事故や仕事中のけがで切断が必要になることもあります。
症状
- 切断した部分から突然、大量の出血があるときは、すぐに119番に電話して救急車を呼んでください。
- 次のような症状がある場合は、すぐに119番へ:胸の痛み、呼吸の苦しさ、意識がぼんやりする。
- ⚠傷口が赤く腫れて、熱を持っている、悪臭・うみが出る、または熱が出る場合は、その日のうちに医療機関を受診してください。
- ⚠急に強い痛みが現れたり、切断した側の脚が冷たくなったり、色が変わった場合も早めに受診してください。
一般的な症状
- 切断後は、傷の痛みや腫れがあるのが普通です。
- 幻肢痛(げんしつう)— 切断した手足がまだあるように感じたり、痛みやしびれを感じたりすることがあります。
- 残った部分(断端)の痛みや違和感。
子供の症状
- 子どもが先天的に手足がない状態で生まれることもありますが、その場合は「欠損」と呼ばれ、病気ではありません。
- けがによる切断では、回復が早い傾向がありますが、心のケアも大切です。
高齢者の症状
- 高齢者は傷の治りが遅く、感染症のリスクが高いため、丁寧な傷の手当てが必要です。
- 体力や平衡感覚が落ちやすいので、リハビリを無理なく続けることが大切です。
原因
主な原因
- 糖尿病により血流が悪くなり、足の組織が壊死(えし)してしまうこと。
- 末梢動脈疾患(PAD)— 足や腕への血流が細くなり、組織が生きられなくなること。
- 交通事故や転落などによる重度の外傷(けが)。
- 重い感染症(バイオ菌など)により組織が腐ってしまうこと。
- 骨や筋肉にできるがん(悪性腫瘍)が広がった場合。
リスク要因
- 糖尿病(特に血糖のコントロールが難しい場合)
- 喫煙(たばこ)
- 高血圧やコレステロール値の異常による動脈硬化
- 高齢による血管の老化
- 職業やスポーツでの高エネルギーのけが
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 傷口の赤みが広がる、激痛、高熱、異臭、または急な大量出血がある場合
- 切断した部分の血流が止まったような冷たさや蒼白がある場合
定期受診を予約すべき場合:
- 切断後の定期的な経過観察は必ず受けてください。
- 義肢のフィット感が悪くなった、痛みやしびれが強くなった場合
- 基礎疾患(糖尿病や心臓病など)の定期的な診察を欠かさないでください。
診断
診断では、医師が切断が必要な原因を確認します。血流の状態、感染の広がり、ダメージの範囲を調べ、慎重に判断します。
行われる可能性のある検査
- 身体診察(皮膚の色、温度、脈、感覚を確認)
- 血管の超音波検査(血流の状態を見る)
- X線(レントゲン)やCT、MRIなどの画像検査
- 血液検査(感染や炎症の有無、栄養状態を確認)
診察で予想されること
診察では、切断の範囲(どこから切除するか)について、医師から詳しい説明があります。術後のリハビリや義肢についても相談できます。納得できるまで質問するのが大切です。
治療
治療は、原因となった病気の管理と、切断後の傷のケア、リハビリテーションを中心に行います。必要に応じて義肢を使った生活の練習をします。
自宅でのセルフケア
- 傷口は常に清潔に保ち、指示された包帯交換を行ってください。
- 切断した側の位置を心臓より高くして、腫れをやわらげましょう。
- 禁煙する。たばこは血流を悪くし、治りを遅くします。
- 医師や理学療法士の指導に従って、安静と運動のバランスをとりましょう。
医療治療
切断後の管理には、痛みを和らげる薬、感染症を防ぐ抗生物質、血流をよくする治療が含まれます。糖尿病や血管の病気がある場合は、その治療を続けることが重要です。具体的な薬の種類や量は医師が個別に決めます。リハビリテーションも治療の一部で、理学療法士や作業療法士がサポートします。
手術が検討される場合
多くの場合、切断は手術で行われます。緊急ではなく計画的に行うことで、治りをよくし、義肢の適合を高められます。手術後すぐに義肢を装着する方法もあります。
この病気と共に生きる
日常生活では、移動や入浴、着替えなどに時間がかかるようになることがあります。家の中の段差をなくしたり、手すりを設置したりすると安全です。義肢を使う場合は、毎日長時間装着して慣れていく必要があります。
生活習慣のアドバイス
- 義肢や断端(たんたん)の衛生を保ち、皮膚トラブルを予防しましょう。
- 車椅子や杖などの福祉用具を上手に使い、自分のペースで動けるようにしましょう。
- 仕事や趣味を続けるために、職場や学校に必要な配慮を相談するのも良いでしょう。
食事と運動
バランスの良い食事で体力を保ち、たんぱく質不足にならないようにしましょう。医師の許可があれば、歩行訓練や水中運動など無理のない範囲で体を動かすと、筋力と持久力が保てます。
精神的健康と心の健康
切断は体の形が変わるため、悲しみや怒り、不安などが生まれるのは自然なことです。感情を抑え込まず、家族や友人、専門家に話すようにしましょう。つらい気持ちが続く場合は、心のケアの専門家に相談するのも一つの方法です。
予防
完全に防げるわけではありませんが、多くの切断は元となる病気の管理で防ぐことができます。糖尿病の方は血糖値をしっかり管理し、足を毎日観察して小さな傷を早く見つけることが大切です。また、禁煙と適度な運動で血流を保ち、早めに医療機関を受診することも重要です。
ワクチン
ワクチンによる直接的な予防はありませんが、一般的な感染症予防のためのワクチン接種(インフルエンザなど)は全身の健康維持に役立つ場合があります。
検診プログラム
糖尿病や末梢動脈疾患がある場合は、定期的に足の状態をチェックすることが推奨されます。足の感覚がにぶい人は、毎日鏡で足の裏を確認する習慣をつけましょう。
合併症
治療しない場合
- 感染症が深部へ広がり、さらなる切断が必要になることがあります。
- 傷の治りが悪いと、義肢を使うまでに時間がかかります。
- 痛みが続いたり、うつ状態になることがあります。
長期的な見通し
切断後の生活は工夫が必要ですが、リハビリテーションと医療の進歩により、多くの人が再び歩いたり、仕事をしたり、社会参加できるようになります。最初は大変でも、ゆっくりと進歩していけば必ず道は開けます。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年8月1日
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