気管支喘息(ぜんそく)と10代のあなたへ
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
喘息は、空気の通り道(気管支)が炎症を起こして細くなったり、せきや息苦しさをくり返したりする病気です。10代ではアレルギーが関係して起こることが多く、適切な治療と工夫で症状を十分にコントロールできます。
重要な事実
- 喘息の症状は発作的に出たり消えたりする
- 予防的に使う吸入薬と発作時に使う吸入薬の2本柱で治療する
- 治療を続けることで、スポーツや旅行も普通に楽しめるようになる
はい、日本では子どもの約5〜8パーセントが喘息をもつと言われています。10代になってから診断される人も少なくありません。
子どもから思春期にかけて多く、男の子のほうが女の子よりも少し多い傾向があります。思春期はホルモンの変化やストレスにより症状が変わることがあります。
症状
- 言葉を話せないほど息苦しい
- 唇や爪が青紫色になる
- 吸入薬を使っても症状が改善しない
- 意識がもうろうとする
- このような症状があれば、ためらわず救急車(119)を呼んでください
- ⚠夜中にせき込んで目が覚めることが増えた
- ⚠いつもより早く息切れがあり、学校生活に支障が出ている
- ⚠風邪のあとにぜんそくの症状が強くなっている
一般的な症状
- せきが出る(特に夜中や早朝)
- 息を吸うときにヒューヒュー、ゼーゼーという音がする(喘鳴)
- 息苦しい、胸が締め付けられる感じ
- 運動や笑った後にせきが出やすい
子供の症状
- 子どもでは、夜中〜明け方のせき込みが目立ち、夏のプールや運動で誘発されることも多い
- 風邪をきっかけに初めて発作を起こすこともある
高齢者の症状
- 高齢者では典型的なゼーゼー音が目立たず、息切れや体力低下、慢性的なせきなどとして表れることがある
- 心不全やCOPDなど他の病気との区別が難しい場合がある
原因
主な原因
- ダニやハウスダストなどのアレルゲン
- 風邪やインフルエンザなどの感染症
- たばこの煙や排気ガスなどの空気の汚れ
- 冷たい空気や急な気温の変化
リスク要因
- アレルギー体質(花粉症、アトピー性皮膚炎など)
- 家族に喘息やアレルギー疾患の人がいる
- たばこの煙を吸う環境(受動喫煙)
- 肥満や運動不足
- 強いストレスや感情の変化
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 息苦しくて横になれない、眠れない
- 吸入薬を何度使っても良くならない
- せきや息苦しさが2週間以上続いている
定期受診を予約すべき場合:
- 症状が落ち着いていても、定期的に受診して治療を続けることが大切です。自己判断でやめずに、医師と相談しましょう。
診断
医師が、症状の経過や体質、家族の様子を聞き取り、呼吸の状態を確認します。その上で、肺の働きを調べる呼吸機能検査などを行い、ほかの病気でないかを確認して診断します。
行われる可能性のある検査
- 呼吸機能検査(スパイロメトリー)
- ピークフロー測定(毎日の最大呼気流量を測る)
- アレルギー検査(血液などでアレルゲンを調べる)
- 気管支拡張試験
診察で予想されること
検査は一般的なもので、息を吐いたり吸ったりするだけなので痛みはありません。所要時間は30分ほどです。検査結果をもとに、発作を防ぐ計画を一緒に立てます。
治療
治療の基本は、気管支の炎症をしずめる「予防的吸入薬」を毎日続け、発作時には「発作を和らげる吸入薬」を使うことです。自己判断でやめずに、医師の指示通りに使うことが大切です。
自宅でのセルフケア
- 毎日決まった時間に予防薬を使う(医師の指示に従う)
- 自分でできる発作時の対応を家族と共有する(ぜんそくアクションプラン)
- 部屋を清潔に保ち、こまめに掃除する
- 湿度を50〜60%に保つ
- たばこの煙を避ける
- 運動前の準備運動をしっかり行う
医療治療
基本的には吸入薬による治療が中心です。予防的に毎日使用する薬と、発作時に症状を速やかに和らげる薬の2種類を組み合わせます。症状の程度に合わせて薬の量や種類を医師が調整します。重症の場合は、短期間内服薬が使われることもありますが、医師が慎重に判断します。
この病気と共に生きる
喘息のコントロール状態を自分でチェックし、その日の体調に合わせて活動しましょう。朝の体調やピークフローの値を記録すると、変化に早く気づけます。
生活習慣のアドバイス
- 睡眠をしっかりとる
- ストレスをためすぎない、リラックスする時間をもつ
- 学校の先生や友人に、自分が喘息であることを伝え、発作時の対応を理解してもらう
- かかりつけ医を決めて、定期受診を欠かさない
食事と運動
特定の食品で発作が出る人以外は、食事制限はありません。カルシウムやビタミンDなど、骨や筋肉の健康に関わる栄養を意識し、バランスよく食べましょう。適度な運動は肺を強くします。ウォーミングアップとクールダウンをしっかり行い、医師に相談した上で水泳などのスポーツを楽しんでください。
精神的健康と心の健康
思春期は体も心も変わる時期です。喘息の症状を「ずっと持っている」という不安や、学校で周りの人と違うことへのストレスを感じやすいものです。つらい時は一人で抱え込まず、信頼できる大人や相談機関に話しましょう。
予防
喘息そのものを完全に予防する方法はありませんが、発作のきっかけ(トリガー)を知り避けることや、予防薬を正しく使うことで、症状をかなり抑えられます。
ワクチン
インフルエンザや肺炎球菌などの感染症は喘息の悪化につながるため、定期の予防接種を受けておくことをおすすめします。接種前に医師と相談してください。
検診プログラム
学校の健康診断や診察で行う呼吸機能検査を活用しましょう。日頃のピークフロー測定も「自分なりの予防策」に役立ちます。
合併症
治療しない場合
- 発作が重くなり、入院が必要になる
- 呼吸機能が低下して、運動が十分にできなくなる
- 睡眠不足や学業への影響
- 胸の変形や肺の過膨張が進むことがある
長期的な見通し
治療を地道に続ければ、喘息の症状はしっかりコントロールできます。多くの場合、大人になるにつれて発作が減り、重症度が軽くなっていきます。希望をもって、前を向いて生活しましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年8月14日
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