喘息のお薬について知ろう
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
喘息は、気道(空気の通り道)に炎症が起こり、せきや息苦しさが繰り返す病気です。治療の中心となるのは吸入薬で、発作をすぐに抑える薬と、日ごろから使って発作を防ぐ薬があります。
重要な事実
- 喘息のお薬は、ほとんどが吸入薬という、口や鼻から吸い込んで使う薬です。
- 発作を鎮める薬と、発作を予防する薬の2種類を組み合わせて使います。
- 正しい吸入のしかたを身につけると、薬の効果が大きく高まります。
喘息は、日本人の約10人に1人がかかるとされる身近な病気です。
子どもから大人までどの年齢でも発症しますが、とくに小さな子どもと20~40代の成人に多く見られます。
症状
- 急に息ができなくなる
- 唇や爪が青紫色になる
- 話すこともつらいほど苦しい
- 意識がもうろうとする
- 吸入薬を使っても症状がまったくよくならない
- ⚠夜中にせきや息苦しさで何度も目が覚める
- ⚠ふだんの薬を使っても効果が続かない
- ⚠日常生活に支障が出るほど症状が強い
一般的な症状
- せきが続く(とくに夜間や早朝に多い)
- ゼーゼー・ヒューヒューと息がなる
- 息苦しい
- 胸が締めつけられる感じがする
- 痰がからむ
子供の症状
- 夜中や明け方にせき込む
- 笑ったり運動したりするとせき込む
- 元気がない、機嫌が悪い
- 呼吸のたびに胸のあたりがペコペコと凹む
高齢者の症状
- 動いたときにすぐ息切れする
- 長引くせきや痰がある
- 疲れやすい
- 風邪を引いたあとに喘息の症状が悪化しやすい
原因
主な原因
- ハウスダスト(ほこりやダニ)
- 花粉やカビ
- ペットの毛やふけ
- タバコの煙
- 風邪やインフルエンザなどの感染症
- 冷たい空気
- ストレスや過労
リスク要因
- アレルギー体質がある
- 家族に喘息やアトピー性皮膚炎などがある
- 喫煙している(または周囲の人が吸っている)
- 大気汚染や化学物質に触れる機会が多い環境で働く・暮らす
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 発作が日ごとに重くなっている
- お薬を使ってもよくならない
- 呼吸がつらくて仕事や家事ができない
定期受診を予約すべき場合:
- 治療がうまくいっているか定期的に確認したいとき
- 吸入薬の正しい使い方を相談したいとき
- 薬の副作用や不安なことがあるとき
診断
医師が症状の話を詳しく聞き、呼吸の状態を測る検査を行って、総合的に判断します。はっきりしない場合は、数週間かけて調べることもあります。
行われる可能性のある検査
- 呼吸機能検査(スパイロメトリー)
- ピークフロー測定
- アレルギーを調べる血液検査
- 呼気中の一酸化窒素(NO)濃度の測定
診察で予想されること
診察では、症状の内容や生活環境、これまで使った薬について尋ねられます。検査には時間がかかる場合もあるので、余裕をもって受診しましょう。
治療
喘息の治療は、お薬を正しく使い続けることが中心です。医師や薬剤師の説明を聞きながら、自分に合った吸入の方法を身につけることが大切です。
自宅でのセルフケア
- 医師に指示された吸入薬を、決められたとおりに毎日使う
- 吸入薬の正しい使い方を薬剤師に教えてもらい、自宅でも実践する
- 発作のきっかけとなるダニ・ほこり・タバコ・ペットなどを避ける
- ピークフローを毎日測って、体調の変化を記録する
医療治療
薬物治療では、気管支を広げて発作をすぐに楽にする「短時間作用型の吸入薬」と、気道の炎症を鎮めて発作を予防する「長時間作用型の吸入薬」が使われます。医師は症状に合わせてこれらの吸入薬を組み合わせ、定期的な使用をすすめます。重症の場合には、飲み薬や注射薬が検討されることもあります。薬の種類や使い方は必ず医師・薬剤師の指示に従い、自己判断で中止したり増やしたりしないことが大切です。
手術が検討される場合
喘息に対して手術が行われることはほとんどありません。重症の場合でも、手術よりも薬物療法と生活管理を中心とした治療が行われます。
この病気と共に生きる
毎日お薬を使うことを習慣にし、体調や症状を記録しましょう。症状がないときでも、医師の指示に従って治療を続けることが予防につながります。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙し、周囲の人のタバコの煙も避ける
- 部屋をこまめに掃除し、ほこりやダニを減らす
- カビや花粉が気になる季節は、換気や掃除の方法に工夫をする
- ストレスをためず、十分な睡眠をとる
食事と運動
バランスのよい食事で体調を整えましょう。運動は医師に相談したうえで、準備運動をしっかりして無理のない範囲で続けることが大切です。
精神的健康と心の健康
せきや息苦しさが続くと、不安や心配を感じることもあります。ストレスは症状を悪化させることがあるため、リラックスする時間をつくり、つらいときは周囲に伝えましょう。
予防
喘息そのものを完全に予防する方法はまだありませんが、お薬を正しく使い、発作のきっかけを避けることで、症状の悪化をかなり防ぐことができます。
ワクチン
インフルエンザや肺炎球菌などのワクチンは、感染症による喘息の悪化を防ぐのに役立つことがあります。予防接種を受けるかどうかは、医師に相談して決めましょう。
検診プログラム
特に子どもでは、長引くせきや風邪のあとの症状が続く場合、早めに受診して検査を受けることが大切です。成人でも、健診の機会に呼吸の状態を確認してもらうとよいでしょう。
合併症
治療しない場合
- 重度の発作が起き、命にかかわることがある
- 夜眠れない日が続き、日中の生活に支障が出る
- 長期にわたってコントロールが悪いと、肺の働きが低下することがある
長期的な見通し
適切な治療を続ければ、喘息の症状はしっかりコントロールできます。多くの人が運動や仕事、学校生活を楽しめるようになります。あきらめずに、医療者と一緒に取り組みましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年8月2日
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