妊娠・授乳中の喘息(ぜんそく)
概要
喘息は、空気の通り道(気道)が炎症で腫れて狭くなる病気です。妊娠中はホルモンの変化によって喘息の症状が良くなったり悪くなったりすることがあります。しっかり治療すれば、赤ちゃんへの影響を抑えながら安全に過ごせます。
重要な事実
- 妊娠中でも、多くの喘息治療薬は使用できます。
- 喘息をしっかりコントロールすることが、母子の健康のために最も大切です。
- 「妊娠したので薬をやめた」は危険です。必ず主治医に相談しましょう。
妊娠中の女性の5~8%が喘息を抱えていると言われ、妊娠に伴う合併症の中では多く見られるものです。
喘息を持つ妊娠可能な年齢の女性に影響します。妊娠中は症状が良くなる人、悪くなる人、変わらない人がいます。
症状
- 呼吸が極端に苦しく、息ができない
- 唇や爪が青白い
- ほとんど話せないほどの息切れ
- 意識がもうろうとする
- ⚠夜間に喘鳴や咳で目が覚める
- ⚠普段より吸入薬を使う回数が増えた
- ⚠発作が治まらず日常生活が送れない
一般的な症状
- 息苦しさ
- ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸音
- 長く続く咳
- 胸が締め付けられる感じ
子供の症状
- 走った後に咳や息苦しさが出る
- ゼーゼーと音がする
- 夜中に咳で目が覚める
- 学校を休んでしまうほどの咳
高齢者の症状
- 動いたときに息切れがする
- 咳が長引く
- 疲れやすさ
- 風邪をきっかけに症状が悪化しやすい
原因
主な原因
- アレルギー反応による気道の慢性的な炎症
- ウイルス感染やタバコの煙、冷たい空気などの刺激
- 遺伝的な体質
リスク要因
- 喘息の家族歴
- 喫煙や受動喫煙
- アレルギー性鼻炎や湿疹
- 妊娠中の体重増加が過剰になること
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 喘息発作が続き、自己管理で改善しない
- 胎動が減った気がする
- 安静時でも息苦しい
定期受診を予約すべき場合:
- 妊娠が分かったら最初の健診で喘息のことを伝える
- 薬の継続について主治医と相談する
- 定期的に呼吸機能をチェックしてもらう
診断
医師が問診で症状を聞き、呼吸の状態を調べるための検査をします。妊娠中でも安全な検査が多いです。
行われる可能性のある検査
- スパイロメトリー(息を思い切り吐いて肺の機能を測る検査)
- ピークフロー検査(呼気の強さを測る小さな機器を使う)
- アレルギー検査(原因を調べるための血液検査)
診察で予想されること
診察では、症状の変化や薬の使用状況を聞かれます。医師と相談しながら、妊娠中も安全に使える治療法を選びます。
治療
喘息の治療は、気道の炎症を抑えるお薬と、発作時に症状を楽にするお薬を組み合わせて行います。妊娠中や授乳中でも、医師が赤ちゃんへの影響を考慮しながら治療を調整します。絶対に自己判断でやめないでください。
自宅でのセルフケア
- タバコの煙を避ける
- ダニやホコリなどのアレルギー原因を取り除く
- ピークフロー値を毎日測って記録する
- 風邪やインフルエンザの予防に努める
医療治療
吸入ステロイドなどの気道の炎症を抑える薬(長期管理薬)と、発作が起きたときに呼吸を楽にする薬を組み合わせて使います。妊娠中・授乳中に安全とされる薬が中心です。医師は、どの薬をどのくらい使うかを、症状に合わせて調整します。処方された薬は指示どおりに使い、不安があれば医師や薬剤師に相談してください。
この病気と共に生きる
妊娠中は体調が変わりやすいので、毎日の体調と喘息の症状を記録しましょう。眠るときは横向きになるなど、楽な姿勢を見つけると呼吸がしやすくなります。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙と、周囲の人への分煙の協力
- 規則正しい生活と十分な睡眠
- ストレスをためない工夫
食事と運動
バランスの良い食事を心がけましょう。妊娠中は適度な運動(ウォーキングなど)が推奨されますが、発作を起こしたことがある人は、運動の前に主治医に相談してください。
精神的健康と心の健康
妊娠中はホルモンバランスの影響で不安を感じやすくなります。喘息がうまくコントロールできないと、さらに不安が強くなることもあります。そんなときは一人で抱え込まず、医師や助産師に相談しましょう。
予防
喘息そのものを予防することは難しいですが、発作を起こさないようにすることは十分可能です。治療を続け、避けられる誘因を避けることが大切です。
ワクチン
インフルエンザや肺炎の予防接種は、喘息の悪化を防ぐために推奨されることがあります。受ける時期や妊娠中の接種の可否は、医師と相談して決めましょう。
検診プログラム
定期的な妊婦健診で血圧や胎児の状態を確認します。喘息の症状があるかどうかを毎回伝え、呼吸機能検査も定期的に行います。
合併症
治療しない場合
- 母体に高血圧や妊娠高血圧症候群が起こりやすくなる
- 胎児に十分な酸素が届かず、低出生体重や早産のリスクが高まる
- 母体の呼吸不全や喘息発作が重症化する
長期的な見通し
妊娠中・授乳中でも、適切な治療とケアを受ければ、多くの女性が健康な赤ちゃんを産んで、母乳育児を楽しめます。ぜひ医療者と一緒に計画的に管理しましょう。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康に関する案内は国や地域によって異なります。このページは一般的な教育情報であり、お住まいの地域の指針、薬、診療と一致しない場合があります。心配な点はご自身の医師または医療提供者に相談し、地域の案内がある場合はそれに従ってください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
このトピックを名指しする指針はありません
このページには、このトピックそのものを名指しする健康ガイドラインや臨床の章は引用されていません。このページは一般的な教育と情報のみを目的としています。診断、治療計画、個人への医学的助言ではありません。ご自身の医師に確認し、その指示に従ってください。症状が重い、突然である、または心配な場合は速やかに受診し、緊急時は地域の緊急番号に電話してください。Ruqelo LLC は、この情報に基づく判断から生じる医学上または法律上の結果について責任を負いません。
最終更新: 2026年8月14日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。
Guidance may differ by country or region. Confirm local recommendations with a qualified healthcare provider.