出産予定日について知っておきたいこと
概要
出産予定日とは、赤ちゃんが生まれるだろうと計算された「目安の日」のことです。妊娠がわかったとき、最終月経(最後の生理)の初日から数えて280日目(妊娠40週0日)を予定日として計算します。名前の通り「予定」であり、予定日ちょうどに生まれる赤ちゃんは多くありません。母子健康手帳にも記載され、その後の妊娠経過を管理するときの基準になります。
重要な事実
- 出産予定日は、最終月経の初日から数えて280日目(40週0日)を目安に決まります
- 予定日ちょうどに生まれる赤ちゃんは全体の5%ほどです
- 妊娠37週から42週未満で生まれることを「正期産」といい、ごく一般的な出産時期です
- 予定日の決め方には、最終月経からの計算と超音波検査による方法の2つがあります
- 予定日はあくまで目安なので、前後2週間程度のずれは心配しなくて大丈夫です
すべての妊婦さんに設定されるもので、妊娠中のとても身近な言葉です。妊娠初期の妊婦健診で、産婦人科の医師から説明を受けて母子健康手帳に記載されます。
妊娠しているすべての人と、そのパートナーや家族が対象になります。年齢や体質に関係なく、すべての妊娠で出産予定日が決められます。
症状
- あふれるように出る大量の性器出血がある
- 耐えられないほど強いお腹や腰の痛みが続く
- 赤ちゃんの動きが普段と比べて明らかに少ないと感じる
- 破水した可能性がある(水っぽい液体が止まらず流れ出る)
- けいれんを起こす、または意識がもうろうとする
- これらの症状がある場合は、すぐに119番へ電話して救急車を呼んでください
- ⚠妊娠37週より前に、規則的なお腹の張りや痛みがある
- ⚠強い頭痛や目のかすみが続く
- ⚠38度以上の発熱がある
- ⚠尿の痛みや、いつもと違う強い吐き気・嘔吐が続く
- ⚠緊急かどうか判断できないが、いつもと違う症状がある
一般的な症状
- おしるし(少量の血が混じったおりものが出る)
- お腹の張りや痛みが規則的に繰り返す(陣痛)
- 破水(水っぽい液体が流れ出る)
- 腰痛や下腹部の圧迫感が強くなる
原因
主な原因
- 最終月経の初日から数えて280日目(40週0日)を予定日とする計算(ネーゲレの公式)
- 妊娠初期の超音波検査で、赤ちゃんの頭からお尻までの長さ(頭殿長)を測って推定する方法
- 月経周期が28日ではない場合や不規則な場合は、最終月経からの計算より超音波検査の結果が優先されることがあります
- 排卵日の個人差があるため、予定日はあくまで「目安」として扱われます
リスク要因
- 月経周期が不規則な場合(計算のずれが大きくなりやすい)
- 最終月経の日を覚えていない、または思い出せない場合
- 授乳中や避妊薬使用直後の妊娠(排卵の時期がずれやすい)
- 多胎妊娠(双子や三つ子など)の場合、早めに生まれることが多い
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 緊急症状に該当する症状がある場合は、ためらわずに産婦人科へ電話して指示を仰いでください。必要な場合は119番で救急車を呼んでください。
- 妊娠37週より前の陣痛のようなお腹の張りや痛みがある場合は、すぐに産婦人科へ連絡してください。
診断
出産予定日は、病気の診断ではなく「計算と確認」で決まります。産婦人科で、最終月経の初日を問診で確認し、超音波検査で赤ちゃんの大きさを測って、両方を組み合わせて決定します。特に妊娠11週から13週ごろの超音波検査で測る赤ちゃんの大きさ(頭殿長)は、予定日の推定に最も精度が高いとされています。
行われる可能性のある検査
- 最終月経からの計算による方法(40週0日を予定日とする)
- 妊娠初期の超音波検査(赤ちゃんの頭からお尻までの長さを測定)
- 妊娠中期以降の超音波検査(赤ちゃんの成長や羊水量の確認)
- 妊婦健診での血圧測定・尿検査・血液検査
診察で予想されること
初回の妊婦健診で出産予定日が決まり、母子健康手帳に記載されます。その後は、健診のたびに赤ちゃんの成長とお母さんの健康状態を確認しながら、予定日を基準に妊娠週数が進んでいきます。予定日が近づくと、陣痛のサインや破水についての説明を助産師から受けることができます。
治療
妊娠は病気ではないため、「治療」というより「健康に過ごすための管理」が中心になります。定期的な妊婦健診でお母さんと赤ちゃんの健康を確認し、規則正しい生活やバランスの良い食事を続けることで、多くの場合は自然なお産を迎えられます。
自宅でのセルフケア
- 妊婦健診を予定どおりに受ける
- バランスの良い食事を心がけ、葉酸(ビタミンの一種)を含む緑黄色野菜や豆類を意識してとる
- 十分な睡眠と休息をとり、無理な作業や長時間の立ち仕事を避ける
- 喫煙と飲酒をやめる
- 気になる症状があれば、自己判断せずに助産師や医師に相談する
医療治療
予定日を過ぎても陣痛が来ない場合や、妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病などの合併症がある場合、または赤ちゃんの状態にリスクが認められる場合は、医師が陣痛を起こす処置(分娩誘発)や入院での管理を提案することがあります。処置の方法や必要な管理については、医師から説明を受けてから選択できます。
手術が検討される場合
帝王切開は、自然分娩よりも帝王切開のほうが安全だと医師が判断した場合に行われる手術です。赤ちゃんの向きや位置、胎盤の場所、お母さんの状態などによって提案されることがあります。急に必要となる場合もありますが、母子の安全を守るための医療行為であり、計画的に行う場合は事前に十分な説明があります。
この病気と共に生きる
予定日は、産前産後のスケジュールを立てるときの目安になります。予定日の1か月前を目標に、入院バッグの準備や赤ちゃんを迎える環境づくりを始めると安心です。また、産前休業(出産前6週間)や産後休業(出産後8週間)、出生届(生まれてから14日以内)などの手続きについても、予定日を基準に準備を進めましょう。
生活習慣のアドバイス
- 体重管理は、医師の指導に従って無理のない範囲で行う
- カフェインのとりすぎに注意する
- お腹の張りや痛みを感じたら、横になって休む
- 妊娠後期は重い物を持ち上げることを避け、ゆったりとした動きを心がける
食事と運動
妊娠中は、赤ちゃんの成長に必要な栄養を意識した食事が基本です。葉酸(緑黄色野菜や豆類)、鉄分(赤身の肉や青魚、小松菜など)、カルシウム(乳製品や小魚など)をバランスよくとりましょう。アルコールは妊娠中は避けてください。運動は、医師の許可があればウォーキングやマタニティヨガなどの軽い運動がよいとされています。お腹の張りがあるときは無理に運動しなくて大丈夫です。
精神的健康と心の健康
妊娠中はホルモンの変化や体の変化によって気分が不安定になったり、予定日が近づいたり過ぎたりすると不安を感じることがあります。これは決して特別なことではありません。つらい気持ちが続くときは、一人で抱え込まずに、パートナーや家族、助産師、医師に話してください。自分や赤ちゃんのことで頭がいっぱいになり、どうしてもつらいときは、地域の保健センターや厚生労働省の相談窓口など、専門家の助けを求めてください。
予防
出産予定日は病気ではないため「予防」するものではありません。大切なのは、予定日に向けてお母さんと赤ちゃんが健康に過ごせるよう、規則正しい生活と妊婦健診を続けることです。
ワクチン
妊娠中の予防接種(インフルエンザや百日咳など)は、医師と相談したうえで受けることができます。妊娠する前に風疹などの抗体検査を受けておくと、より安心です。接種の種類や時期は必ず医師に相談してください。
検診プログラム
妊婦健診では、血圧測定・体重測定・尿検査・血液検査・超音波検査などが定期的に行われます。これらは妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、赤ちゃんの発育の問題を早く見つけるための大切なスクリーニング(ふるい分け検査)です。厚生労働省が標準的な回数と内容を定めており、自治体が費用の一部を助成しています。
合併症
治療しない場合
- 妊婦健診をほとんど受けずに過ごすと、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、赤ちゃんの発育不全に気づくのが遅れる可能性があります
- 予定日を大幅に過ぎても管理が行われないと、胎盤の働きが低下し、赤ちゃんに負担がかかることがあります
- 早産(妊娠37週より前に生まれること)の兆候を見逃すと、赤ちゃんが十分に育たないまま生まれてしまうことがあります
長期的な見通し
妊娠は病気ではありません。ほとんどの場合、赤ちゃんもお母さんも健康に経過し、予定日どおりでなくても安全な出産を迎えられます。予定日はあくまで目安なので、気にしすぎる必要はありません。産婦人科の医師と助産師が、お母さんと赤ちゃんの状態を見ながら一緒に進めてくれるので、不安なときはいつでも相談してください。
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最終更新: 2026年8月14日
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