脳腫瘍(のうしゅよう)について知っておきたいこと
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
脳腫瘍とは、脳の中にできる細胞のかたまり(腫瘍)のことです。良性(良性腫瘍)と悪性(がん)のものがあります。悪性の脳腫瘍は「脳のがん」とも呼ばれますが、良性でも場所や大きさによっては症状を引き起こすことがあります。脳腫瘍は比較的まれながんですが、治療や生活への影響は大きい病気です。
重要な事実
- 脳腫瘍には「良性」と「悪性(がん)」の2種類があります。
- 症状は腫瘍の場所や大きさによって異なります。
- 早期に発見できれば、治療の選択肢が広がることがあります。
脳腫瘍はほかのがんと比べると少ない病気ですが、子どもからお年寄りまで、どの年齢でも起こりうる病気です。
子どもから高齢者まで幅広い年齢で見られますが、種類によっては子どもや高齢者に多いものもあります。性別による大きな差はありませんが、一部の脳腫瘍は男性や女性にやや多く見られることがあります。
症状
- 突然の激しい頭痛とともに意識を失う
- 全身のけいれんが止まらない
- 突然、体の片側が動かせない
- 呼吸が苦しくなってきた
- 激しい頭痛とともに首が硬くなる
- ⚠最近始まった持続的な頭痛
- ⚠繰り返す吐き気やおう吐
- ⚠初めて起こったけいれん発作
- ⚠言葉がうまく出てこない
- ⚠歩き方がふらつく、利き手が使いにくい
一般的な症状
- 頭痛(特に朝方や吐き気を伴うことが多い)
- 吐き気・おう吐
- けいれん発作(てんかん)
- 目のかすみや視野の異常
- 手足のしびれや力が入りにくい
- ふらつきやバランスをとりにくい
- 言葉が出にくい・相手の話が理解しにくい
- 性格や気分の変化
子供の症状
- 朝起きたときの頭痛とおう吐
- 歩き方のふらつき
- 発達の遅れ(言葉の発達など)
- けいれん発作
- 視力の低下や目の動きの異常
- 体の片側のまひ
高齢者の症状
- 物忘れや意識がもうろうとする
- 言葉が出にくい
- 体の片側の力が入らない
- 転びやすい・歩きづらい
- 食欲が落ちて元気がない
原因
主な原因
- ほとんどの脳腫瘍は、明確な原因がわかっていません。
- 脳の細胞の遺伝子に変化が起こって、細胞が増えすぎることがもとになると考えられています。
- まれに生まれつきの遺伝子の異常が関与することがあります。
リスク要因
- 放射線を頭部に受けたことがある(過去の治療など)
- 家族に脳腫瘍になった人がいる(まれ)
- 特定の遺伝性のある病気を持っている(例:神経線維腫症など)
- 高齢になるほどリスクが高まる種類がある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 頭痛が数日以上続き、次第にひどくなる
- 吐き気やおう吐を伴う頭痛がある
- けいれん発作を起こした
- 手足のしびれや力の入りにくさが1日以上続く
- 言葉がうまく話せなくなった
定期受診を予約すべき場合:
- 新しい頭痛を何度も繰り返す
- 物忘れや注意力の低下が続いている
- めまいやふらつきが続く
- 目の異常を感じる
診断
脳腫瘍の診断には、神経内科や脳神経外科の医師が問診と神経の診察(視野の確認、手足の力、バランスなど)を行い、そのうえで画像検査を行います。必要に応じて、腫瘍の組織を調べる生検(せいけん)が行われることもあります。
行われる可能性のある検査
- MRI(磁気共鳴画像)検査:脳を詳しく映す検査です。
- CT(コンピューター断層)検査:頭の中の状態を素早く確認できます。
- 脳波検査:けいれんの原因を調べるために行うことがあります。
- 生検:腫瘍の一部を採取して、顕微鏡でがんかどうか調べる検査です。
診察で予想されること
検査は数日かかる場合があり、結果によっては専門の病院やがんセンターを紹介されます。結果を待つ間は不安になることもありますが、担当医がわかりやすく説明してくれますので、気になることは遠慮なく質問してください。
治療
治療方法は、腫瘍の種類・大きさ・位置・進行度、そして年齢や体の状態に合わせて決められます。脳腫瘍の治療は、多くの場合、複数の専門家がチームで話し合って進められます。
自宅でのセルフケア
- 治療中は体を休め、無理をしない
- 頭痛や吐き気などの症状があるときは医師に相談する
- けいれん発作が起こる可能性がある場合、運転や危険な作業を避ける
- 抗がん剤治療の際は感染予防に気をつける(手洗い・うがい等)
医療治療
主な治療法には、手術、放射線治療、薬を使った治療(抗がん剤や分子標的薬など)があります。薬はがんの種類や遺伝子の特徴によって選ばれますが、必ず医師が処方するものを指示通りに使うことが大切です。
手術が検討される場合
手術は、腫瘍をできるだけ安全に取り除くことを目的に行われます。腫瘍の位置や大きさによっては、手術が難しい場合もあります。その場合は、放射線治療や薬による治療が中心となります。
この病気と共に生きる
治療後は、通院での経過観察が続きます。リハビリテーションが必要な場合もあります。日常生活のペースは症状に合わせて調整し、焦らず無理のない範囲で過ごしましょう。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠と休養をとる
- 頭部をぶつけるリスクを避ける(スポーツや危険な作業には注意)
- 禁煙する
- アルコールは医師の指導に従って適量にする
- 定期的に医療機関で経過を見る
食事と運動
バランスのよい食事を心がけ、無理のない範囲で体を動かすことが大切です。ただし、けいれん発作のリスクや運動の可否は主治医に確認してください。
精神的健康と心の健康
がんと診断されると、不安や落ち込み、孤独感を感じることがあります。周りの人に気持ちを話したり、専門のカウンセラーや精神科医、がん相談支援センターに相談することも安心につながります。無理に我慢しないでください。
予防
脳腫瘍の大部分は原因がわかっていないため、確実な予防法はありません。健康な生活習慣を送ることは大切ですが、それが脳腫瘍を防ぐと証明されてはいません。
ワクチン
脳腫瘍を予防するワクチンは、現在のところありません。
検診プログラム
脳腫瘍に特化した定期検診は、一般的にはありません。気になる症状があれば、医師に相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 腫瘍が大きくなると脳内の圧力が上がり、激しい頭痛や吐き気、意識障害を起こすことがある
- 腫瘍の位置によっては、手足のまひや言葉の障害などが進行する
- 脳ヘルニアなど命に関わる状態になる可能性がある
長期的な見通し
脳腫瘍は治療が難しい病気もありますが、手術や放射線治療、薬物療法の進歩により、多くの人が治療を続けながら生活しています。腫瘍の種類によっては治癒が目指せる場合もあり、専門医としっかり話し合いながら最善の治療を選ぶことが大切です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年8月2日
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