母乳をしぼる(搾乳)について
概要
母乳をしぼる(搾乳)とは、赤ちゃんに直接飲ませずに、手や搾乳器を使って母乳を出すことをいいます。出した母乳は保存して、あとから哺乳びんで赤ちゃんに飲ませることができます。
重要な事実
- 搾乳は母乳で育てるための方法のひとつです。
- 搾乳した母乳は、適切に保存すれば赤ちゃんに安全に与えられます。
- 搾乳が必要な場面は、仕事や外出、母乳が張りすぎたときなどさまざまです。
はい。仕事や育児の状況に合わせて搾乳するお母さんは多く、日本でも一般的な方法として広く行われています。
主に授乳中のお母さんが行います。赤ちゃんが直接吸うのが難しい場合や、お母さんが外出や仕事で離れる場合にも役立ちます。
症状
- 激しい痛みや息苦しさなど、命にかかわる症状が現れている(すぐに119番へ連絡してください)
- ⚠胸の一部が赤く腫れて熱を持っている
- ⚠39度以上の熱がある
- ⚠乳首から膿のようなものが出る
- ⚠搾乳しても母乳の出が全くなく、赤ちゃんに与えられない
一般的な症状
- 搾乳中に痛みや不快感がある
- 母乳の出が少なく感じる
- 胸が張って痛む
- 乳首が切れたり赤くなったりする
子供の症状
- 赤ちゃんが哺乳びんを受けつけない
- 哺乳びんで飲む量にむらがある
原因
主な原因
- 母乳をためたままでいることで胸が張る
- 搾乳器の使い方が合っていない
- 乳首が傷ついている
- 授乳のリズムがくずれる
リスク要因
- 仕事や外出で授乳の間隔があく
- 搾乳器のサイズや強さが合わない
- 乳首が敏感で傷つきやすい
- 乳房が炎症を起こしやすい時期である
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 胸の赤みや腫れが広がる
- 高熱が続く
- 症状が悪化している
定期受診を予約すべき場合:
- 搾乳のたびに痛い
- 母乳の出が少なく心配
- 赤ちゃんの体重が増えない
診断
搾乳そのものが病気の診断になるわけではありません。胸の痛みや腫れがある場合は、医師が問診や診察を行い、乳腺炎などの状態を確認します。
行われる可能性のある検査
- 乳房の触診と視診
- 熱や全身状態の確認
- 必要に応じて母乳や血液の検査
診察で予想されること
診察では、授乳や搾乳の方法、症状の経過を聞かれます。特別な準備は必要ありません。必要な治療や、搾乳方法のアドバイスが受けられます。
治療
搾乳の手技を改善すること、胸が張ったときの対処、乳腺炎などの炎症がある場合は医師の指導を受けることが中心になります。
自宅でのセルフケア
- 搾乳の前に温かいタオルで胸を温める
- 乳首を清潔に保ち、保湿する
- 搾乳器のカップのサイズを確認する
- こまめに搾乳して母乳をためすぎないようにする
- 痛みが強いときは無理に搾乳しない
医療治療
乳腺炎など炎症がある場合は、医師が抗生物質や痛みをやわらげる薬を処方することがあります。薬は医師の指示にしたがって使用してください。
手術が検討される場合
乳房の中に膿がたまった場合は、医師が針や小さな切開で膿を出す処置を行うことがあります。通常は切開を伴う大きな手術にはなりません。
この病気と共に生きる
搾乳した母乳は、保管方法を守れば安心して使えます。冷蔵や冷凍のルールを確認し、使うときは適切に解凍しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 決まった時間に搾乳してリズムをつくる
- 無理をせず、休める時間をとる
- パートナーや家族に協力してもらい、ひとりの時間をつくる
食事と運動
特別な食事は必要ありませんが、水分を十分にとり、バランスのよい食事を心がけましょう。激しい運動は避けて、心地よい範囲で体を動かすとよいです。
精神的健康と心の健康
授乳や搾乳は思うようにいかないことも多く、疲れや不安を感じることがあります。ひとりで抱え込まずに、周囲に相談しましょう。つらい気持ちが続くときは医療機関や相談窓口を利用してください。
予防
搾乳のトラブルは、正しい方法と手入れで予防できることが多いです。胸が張りすぎないようにこまめに搾乳し、乳首を清潔に保ちましょう。
合併症
治療しない場合
- 乳腺炎になり、腫れや痛みが強くなる
- 乳房の中に膿がたまる
- 赤ちゃんに十分な母乳を与えられず栄養が心配になる
長期的な見通し
適切な方法で搾乳を続けることで、母乳育児を無理なく継続できます。トラブルが起きても早めに相談すれば、ほとんどは改善します。心配なときはひとりで悩まずに助けを求めましょう。
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情報源とガイダンス
このトピックは、この臨床教科書を参照しています。
最終更新: 2026年10月22日
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