Bruxism
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
ブラキシズム(歯ぎしり・食いしばり)とは、無意識に歯を強くこすり合わせたり、強く噛みしめたりする状態です。多くの場合は寝ている間に起こりますが、起きている間にも起こることがあります。この習慣が続くと、歯やあごに負担がかかり、痛みや損傷の原因になることがあります。
重要な事実
- 睡眠中に起こるブラキシズムは「睡眠時ブラキシズム」と呼ばれ、自分では気づかないことが多いです。
- 歯ぎしりや食いしばりは、ストレスや不安、睡眠の質の低下と関連していると考えられています。
- 多くの場合、治療の必要はありませんが、症状が強い場合は歯科医や医師に相談することが大切です。
ブラキシズムは比較的一般的な状態で、子どもから大人まで幅広い年齢層に見られます。特に子どもの場合、成長とともに自然に治ることも多いです。
子どもから高齢者まで誰にでも起こり得ますが、特に20〜40代の成人に多く見られます。また、ストレスの多い時期や集中しているときに症状が現れやすい傾向があります。
症状
- あごが突然開かなくなり、激しい痛みがある
- 歯が折れたり、大きく欠けたりして、出血が止まらない
- ⚠あごの痛みが強く、口が開けにくい
- ⚠持続する頭痛や耳の痛みで日常生活に支障が出る
- ⚠歯の異常な動きやぐらつきがある
一般的な症状
- 朝起きたときのあごのだるさや痛み
- 歯のすり減りや欠け、敏感になる
- 頭痛(特にこめかみのあたり)
- 耳の痛みや耳鳴り
- 顔の筋肉のこわばりや疲れ
子供の症状
- 睡眠中に歯ぎしりの音がする
- 朝起きたときのあごの痛みを訴える
- 歯の表面が平らにすり減っている
- 集中力の低下や落ち着きのなさ
高齢者の症状
- 歯のすり減りが進行し、詰め物や被せ物が取れやすくなる
- あごの関節の痛みやカクカクする音
- 顔の筋肉のこわばりによる表情の変化
- 義歯(入れ歯)の不具合
原因
主な原因
- ストレスや不安、緊張状態
- 睡眠時の呼吸の乱れ(睡眠時無呼吸など)
- 歯並びや噛み合わせの問題
- 集中しているときの無意識の食いしばり
リスク要因
- 強いストレスや不安を抱えている
- カフェインやアルコール、タバコの摂取
- 睡眠障害がある
- 神経質で几帳面な性格傾向がある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- あごの痛みが激しく、口が開かなくなった
- 歯が折れたり、大きく欠けて痛みがある
定期受診を予約すべき場合:
- 朝起きたときのあごの痛みや頭痛が続く
- 歯のすり減りや敏感さが気になる
- 家族から睡眠中の歯ぎしりを指摘された
診断
主に歯科医による問診と口腔内の診察で診断されます。歯のすり減り具合やあごの筋肉の状態を確認し、睡眠の状態やストレスの有無についても話を聞きます。
行われる可能性のある検査
- 歯の状態を詳しく調べる視診と触診
- 必要に応じて、睡眠時ブラキシズムの程度を調べる睡眠ポリグラフ検査(簡易版もあり)
- 噛み合わせの検査
診察で予想されること
歯科医院では、まず問診票に記入し、歯科医が歯やあごの状態をチェックします。必要に応じてマウスピースの作製や、ストレス対処法などのアドバイスを受けられます。特別な準備は必要ありません。
治療
ブラキシズムの治療は、歯やあごを守り、症状を和らげることが目的です。原因に応じて、マウスピース(ナイトガード)の使用やストレス管理、睡眠環境の改善などを行います。多くの場合は保存的な方法で対応できます。
自宅でのセルフケア
- 寝る前にリラックスする時間を作る(温かいお風呂、軽いストレッチなど)
- カフェインやアルコールを控える(特に就寝前)
- 日中、食いしばりに気づいたら意識的にあごの力を抜く
- 規則正しい睡眠習慣を心がける
医療治療
歯科医が作るマウスピース(ナイトガード)は、歯を保護し、あごの筋肉の緊張を和らげる効果があります。また、ストレスが強い場合には、医療機関でリラクゼーション法の指導や認知行動療法などの心理的サポートを受けることもあります。筋肉の緊張を緩めるための薬が処方されることもありますが、必ず医師の指示に従って使用してください。
手術が検討される場合
ブラキシズム自体に対する手術は通常ありません。ただし、長期間のブラキシズムによってあごの関節に問題が生じ、保存的治療で改善しない場合には、関節の手術が検討されることがあります。これは非常にまれなケースです。
この病気と共に生きる
ブラキシズムと上手に付き合うには、生活の中でリラックスする時間を意識的に作ることが大切です。食いしばりに気づいたら、口を軽く閉じて上下の歯を離し、舌を上の前歯の裏に軽く当てた「安静位」をとると良いでしょう。また、定期的に歯科検診を受けて歯の状態をチェックしましょう。
生活習慣のアドバイス
- ストレスをためない工夫(趣味、運動、深呼吸など)
- 寝る前のスマートフォンやパソコンの使用を控える
- 硬い食べ物やガムをよく噛む習慣を避ける
- あごに負担のかかる姿勢(うつ伏せ寝など)を避ける
食事と運動
バランスの良い食事を心がけ、特にカルシウムやマグネシウムを含む食品(牛乳、小魚、豆腐、緑黄色野菜など)を摂ると筋肉の健康に役立ちます。また、軽い有酸素運動(ウォーキングなど)はストレス軽減に効果的です。
精神的健康と心の健康
歯ぎしりや食いしばりは、ストレスや不安と深く関連しています。症状が続くと、「夜中にうるさい」「歯がすり減る」といった心配からさらにストレスを感じることもあります。自分を責めず、必要なら専門家に相談することが大切です。
予防
ブラキシズムを完全に予防する方法はありませんが、ストレス管理や規則正しい生活習慣を心がけることで、症状を軽減したり、悪化を防いだりすることができます。
合併症
治療しない場合
- 歯の過度なすり減りや破損
- あごの関節の障害(顎関節症)
- 歯ぐきの退縮や歯の知覚過敏
- 慢性的な頭痛や顔の痛み
長期的な見通し
多くの場合、ブラキシズムは治療や生活習慣の改善によって症状をコントロールできます。マウスピースを使用すれば歯の損傷は防げますし、ストレスが軽減すれば自然に治まることもあります。子どもでは成長とともに治ることが多いです。適切なケアを続ければ、日常生活に大きな支障なく過ごせます。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
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最終更新: 2026年7月9日
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