がんと食事
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
がんと食事の関係について、わかりやすく説明します。がんで亡くなる方のうち、約3割は喫煙が関係し、食事や運動などの生活習慣も影響します。ただし、特定の食品だけでがんを予防したり治したりできるわけではありません。バランスの良い食事を続けることが大切です。
重要な事実
- 食事はがんのリスクに影響しますが、特定の食べ物だけでがんを予防・治療することはできません。
- がん治療中は、栄養不足にならないことが大切です。食欲がないときは、食べやすいものを工夫しましょう。
- 厚生労働省の『がん予防のための生活習慣』では、禁煙・節酒・バランスの良い食事・適度な運動・健診が推奨されています。
がんは日本人の2人に1人が一生のうちにかかると言われています。がんと食事の関係についても、健康的な生活を送るために誰もが関心を持つテーマです。
がんは年齢に関係なく誰にでも起こり得ます。特に中高年に多くみられますが、若い頃からの食習慣が将来のがんリスクに影響するため、すべての世代で意識することが大切です。
症状
- 大量の出血(吐血や下血)
- 突然の激痛や息苦しさ
- 意識がもうろうとする、または突然の麻痺(まひ)
- 骨が折れていないのに激しい痛みで動けない
- 緊急時はすぐに119番で救急車を呼んでください
- ⚠食物がまったく通らないほどの強い飲み込みにくさ
- ⚠吐き気や嘔吐が続いて水分も取れない
- ⚠血便や血尿が続く
- ⚠急に体重が減っているのに食欲は変わらない
- ⚠このような症状は、同じ日か遅くとも1~2日以内に医療機関を受診してください
一般的な症状
- がんには特効の早期サインはなく、初期のうちはほとんど症状がないこともあります。ただし、次のような体の変化が長く続くときは注意が必要です。
- 原因不明の体重減少(特に数か月で2~3kg以上の減少)
- 食欲が長期間落ちている、または食べ物が飲み込みにくくなる
- 体のしこりやこぶ(皮膚の近くでは触ってわかることもあります)
- 便の色・形・回数がいつもと違う、血が混ざる
- 声がかれたり、せきや血痰(けったん)が長引く
子供の症状
- 子どものがんはまれですが、次のような症状が続く場合は早めに小児科で相談してください。
- 顔色が悪い、元気がない、遊びたがらない
- 原因不明の発熱や体の痛みを繰り返す
- おなかにしこりを触れる、体のどこかにぶつけていないのに腫れる
- 吐き気や頭痛が長引く
高齢者の症状
- 高齢者は症状を感じにくいことがあり、食欲低下や体重減少を年のせいにしてしまいがちです。家族など周囲の人が気づいてあげることも大切です。
- 急にやせてきた、食事の量が減った
- 血便や下血(おしりの出血)が続く
- 飲み込みにくさや誤嚥(ごえん)を繰り返す
- 強い疲れや痛みが続く
原因
主な原因
- がんの原因は、遺伝子の傷(変化)が細胞に生じることが根本にあります。この傷は、生まれつきの要因と、生涯にわたる環境や生活習慣の影響が重なって起こります。
- 食事はがんのリスクに一部関係しますが、がんのすべてが食事で説明できるわけではありません。何の食品を食べるかよりも、全体的な食習慣のバランスが重要です。
リスク要因
- 喫煙(たばこ)
- 大量の飲酒(飲みすぎ)
- 肥満(特に運動不足による内臓脂肪の蓄積)
- 塩蔵食品(塩漬け・干物など)の食べすぎ
- 加工肉(ハム、ソーセージなど)や赤肉の食べすぎ
- 野菜や果物の不足
- 運動不足や過度のストレス
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 原因不明の体重減少(数か月で体重の5%以上減った)
- 飲み込みにくさが続き、食事のたびにむせる
- 血便や黒い便が出た
- 体のしこりが触れて、だんだん大きくなる
- 症状が長く続く場合は、そのつど放置せず医療機関を受診してください
定期受診を予約すべき場合:
- がんは早期発見・早期治療が大切です。自覚症状がなくても、自治体や職場で行われるがん検診(胃がん・大腸がん・肺がん・乳がん・子宮頸がんなど)を定期的に受けましょう。
- 持病がある方や治療中の方は、かかりつけ医に食事のことでも相談しましょう。
診断
がんの診断は、問診(症状の聞き取り)から始め、必要な検査を段階的に行います。食事に関係する症状(飲み込みにくさや胃もたれなど)がある場合は、内視鏡検査や画像検査が用いられます。最終的には、組織の一部を採取して顕微鏡で調べる『生検』で確定診断されます。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(がんのマーカーや栄養状態を調べる)
- 上部・下部内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ)
- CT・MRI・エコー(超音波)などの画像検査
- 検便(便潜血検査)や尿検査
- 生検(組織を採取して顕微鏡で調べる)
診察で予想されること
検査には当日できるものから、結果が出るまでに数日~1週間かかるものもあります。不安な気持ちを医師や看護師、薬剤師に伝え、説明をよく聞いてください。検査前に食事制限が必要な場合も、指示に従って準備しましょう。
治療
がんの治療は、病変を切除する手術、がん細胞を放射線で壊す放射線治療、薬で全身に働きかける薬物療法(抗がん剤など)の3つの柱を中心に、がんの種類・進行度・年齢や体の状態に合わせて組み合わせて行われます。食事は治療中も治療後も、体力を保つため非常に大切な役割を果たします。
自宅でのセルフケア
- 食欲がないときは、1日3食にこだわらず、食べられるタイミングに少しずつ食べましょう。
- 吐き気があるときは、脂っこいものや匂いの強いものを避け、冷たいものやさっぱりしたものを試しましょう。
- 口内炎や味の変化が気になるときは、やわらかいものや調味料を工夫して食べやすくします。
- 水分補給も忘れずに。食事がとれないときは、ゼリーやスープ、飲むタイプの栄養補助食品(医師・薬剤師・管理栄養士に相談して)も選択肢です。
医療治療
がん治療では、主に手術、放射線治療、薬物療法(抗がん剤治療や分子標的薬など)があります。治療の選択肢はがんの種類や進行度によって大きく異なり、医師から詳しい説明があります。必ず主治医と十分に話し合い、納得して決めましょう。なお、抗がん剤治療中は食事のとり方についても医療チームから個別のアドバイスがあります。
手術が検討される場合
手術はがんを切除する治療法です。手術の部位によっては、食べる機能や消化吸収に影響が出ることがあります。その場合は、管理栄養士などが術後の食事の進め方をサポートします。
この病気と共に生きる
がん治療中や治療後は、「しっかり食べなければ」と気負わず、無理のない食事を心がけましょう。毎日体重を測って健康状態の目安にし、増えすぎたり減りすぎたりしないよう気をつけることも大切です。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙しましょう
- お酒は控えめにしましょう
- できる範囲で体を動かし、筋肉を維持しましょう
- 十分な睡眠をとりましょう
- ストレスをため込まず、リラックスする時間を持ちましょう
食事と運動
バランスの良い食事(主食・主菜・副菜をそろえる)を心がけ、運動は医師に確認したうえで、無理のない範囲で毎日続けましょう。ウォーキングなどの軽い運動は食欲を増進させ、気分転換にも役立ちます。
精神的健康と心の健康
がんと診断されると、不安や悲しみ、怒りなどさまざまな感情が湧いてきます。それは自然なことです。一人で抱え込まず、家族や友人に話したり、医療機関の心理相談や患者会を活用してください。
予防
すべてのがんを予防することはできませんが、健康的な食生活と生活習慣を続けることで、がんにかかるリスクを下げられることが科学的に示されています。禁煙・節酒・バランスの良い食事・適度な運動・健診は、がん予防の基本です。
ワクチン
一部のがんはワクチンで予防できる可能性があります。例えば、子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン、肝がんはB型肝炎ワクチンと関係しています。どのワクチンが必要かは、年齢や健康状態によって異なるため、医師に相談してください。
検診プログラム
がん検診は自覚症状のない早期のがんを見つけるために重要です。自治体や職場で受ける機会があれば、積極的に利用しましょう。検診の結果が異常でも、その多くは再検査でがんではないと判明します。
合併症
治療しない場合
- がんが進行すると、痛みや出血などの症状が強くなることがあります。
- 食事がとれず、体重減少や栄養不良(がん悪液質)が進む可能性があります。
- 早期に見つければ治療の選択肢が広がりますが、進行すると治療が難しくなることがあります。
長期的な見通し
がんの治療法は日々進歩しており、早期発見できれば治る可能性が高いがんも多くあります。たとえ進行したがんでも、新しい薬や治療法によって、がんとともに長く穏やかに暮らすことも可能になっています。食事や生活習慣を整えながら、医師と一緒に前向きに治療に取り組むことが大切です。
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地域の団体
- 厚生労働省 がん情報サービス ↗ · 日本
- 厚生労働省(がんに関する情報) ↗ · 日本
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年8月14日
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