子宮がん(子宮の癌)について
概要
子宮は女性のおなかの下にある、赤ちゃんを育てるための臓器です。子宮がんはこの子宮の細胞がふつうとは違うふうに増えてしまう病気で、大きく分けて子宮頸がん(子宮の入口のがん)と子宮体がん(子宮の奥のがん)があります。
重要な事実
- 子宮がんは女性に多いがんの一つです。
- 早期に見つかれば治療の成功率が高い病気です。
- 不正出血(いつもの月経と違う出血)が主なサインです。
日本では毎年約2万5000人ほどの女性が子宮がんと診断されています。特に子宮頸がんは若い世代にも増えています。
子宮頸がんは30代~40代の女性に多く、子宮体がんは50代~60代の閉経後の女性に多く見られます。
症状
- 大量の出血が止まらない
- めまいや意識がもうろうとする
- 激しい腹痛がある
- ⚠不正出血が続く
- ⚠閉経後出血がある
- ⚠痛みや違和感が続く
一般的な症状
- 不正出血(月経時期でないのに出血する)
- 月経の量が多くなる、月経が長く続く
- 性交後に出血する
- 腰痛や下腹部の痛み
- おりもの(帯下)が増える、臭いが気になる
子供の症状
- 子どもでは子宮がんはまれですが、出血や腹痛があれば、早めに小児科または婦人科で相談することが大切です。
高齢者の症状
- 閉経後の出血は、量が少なくても注意が必要です。高齢になるほど症状に気づきにくいこともあるため、少しの変化でも受診を検討してください。
原因
主な原因
- 子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスへの感染が主な原因です。
- 子宮体がんは、女性ホルモン(エストロゲン)のバランスの乱れなどが関係するとされています。
リスク要因
- HPV感染
- 若い年齢での性体験
- 出産経験がない
- 高血圧や糖尿病などの生活習慣病
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 大量出血や激しい痛みがある場合は、ためらわずに婦人科を受診してください。出血がひどく意識がもうろうとする場合は119番で救急車を呼んでください。
定期受診を予約すべき場合:
- 不正出血が少しでもある場合
- 閉経後に出血がある場合
- おりものの変化や違和感が続く場合
- 年に一度の子宮頸がん検診を受ける場合
診断
問診、内診、子宮がん検診(細胞診)、必要に応じて画像検査や組織検査(生検)が行われます。
行われる可能性のある検査
- 子宮頸がん検診(細胞を取って調べる)
- 子宮体がんの検査(子宮内膜の細胞を取る)
- 内診(医師が指で子宮の状態を確認する)
- 超音波検査(エコー)
- MRIやCT検査
- 生検(組織の一部を取って顕微鏡で調べる)
診察で予想されること
検査には少し痛みや不快感を感じることもありますが、数分で終わることがほとんどです。結果が出るまでに数日かかる場合があります。
治療
がんの進行具合や年齢、健康状態によって治療法が選ばれます。手術、放射線治療、薬物療法(抗がん剤治療やホルモン療法)を組み合わせて行うこともあります。
自宅でのセルフケア
- 治療後は体を休め、無理をしない
- 医師や看護師の指示に従って経過を見る
- バランスの良い食事を心がける
- 感染症にならないよう、手洗いやうがいを徹底する
医療治療
主な治療法として、手術(子宮や周囲の組織を取り除く)、放射線治療、抗がん剤治療、ホルモン療法などがあります。具体的な治療法と薬の選択は、医師が患者さんの状態に合わせて決定します。
手術が検討される場合
初期の子宮がんでは、子宮や卵巣を取り除く手術が行われることがあります。妊娠を希望する場合には、がんの状態によって子宮を残す治療を検討することもできます。
この病気と共に生きる
治療後も、疲れやすさや体調の変化を感じることがあります。無理をせず、自分のペースで生活することが大切です。定期的に通院して、医師と相談しながら体調を管理してください。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活リズムを保つ
- 禁煙する
- ストレスをためないようにする
- 定期的に医療機関を受診する
食事と運動
バランスの良い食事を心がけ、無理のない範囲で体を動かしましょう。肥満を防ぐことも子宮がんの予防や再発防止に役立つことがあります。
精神的健康と心の健康
がんと診断されると不安や悲しみを感じるのは自然なことです。気持ちを一人で抱え込まず、家族や友人、専門家に話しましょう。
予防
すべての子宮がんを防ぐことはできませんが、子宮頸がんはHPVワクチンと定期的な検診で予防・早期発見が期待できます。生活習慣の見直しも役立ちます。
ワクチン
HPVワクチンは子宮頸がんの原因となるHPV感染を予防するためのワクチンです。接種の対象や時期については、お住まいの地域の自治体や医療機関に問い合わせてください。
検診プログラム
子宮頸がん検診は20歳以上で2年に1回受けることが推奨されています。子宮体がんの検診については、閉経後の出血などの症状がある場合に検討されます。
合併症
治療しない場合
- がんが子宮の外に広がり、膀胱や腸など周りの臓器に影響を及ぼす
- リンパ節や血液を通して、肺や肝臓など遠くの臓器に広がる
- 進行すると、貧血や痛み、日常生活の不調が強くなることがある
長期的な見通し
早期発見・早期治療で、多くの子宮がんの方は治癒が期待できます。医学の進歩により治療の選択肢が増えています。あきらめずに、医療チームと一緒に治療を進めてください。
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最終更新: 2026年10月19日
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