眠れないあなたへ:心房細動のリスクと注意点
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
心房細動(しんぼうさいどう)は、心臓の上部にある「心房」という部屋がけいれんするようにふるえて、脈が不規則になる病気です。血液がうまく送り出されず、血栓(血のかたまり)ができやすくなります。睡眠不足はこの心房細動を引き起こすリスクを高める可能性があります。
重要な事実
- 心房細動は、放っておくと脳卒中や心不全などの重い病気を引き起こすことがあります。
- 睡眠不足は心房細動の発症リスクを上げるという報告があります。
- 心房細動は、自覚症状がなくても見つかることがあります。
心房細動は、日本でも患者さんが増えている代表的な不整脈のひとつです。高齢になるほど多くみられます。
高齢者や、高血圧・糖尿病・心臓病のある人に多くみられます。しかし、若い人でも慢性的な睡眠不足やストレスが続くと発症することがあります。
症状
- 胸の強い痛みや圧迫感がある
- 動悸とともに意識がもうろうとする
- 激しい息切れで動けない
- 体の片側に力が入らない、言葉が出ないなど脳卒中(脳梗塞)のような症状がある
- ⚠動悸や胸のつかえが長く続く
- ⚠脈が明らかに不規則になる
- ⚠めまいや強い疲労感がある
一般的な症状
- 動悸(心臓がドキドキする・脈が飛ぶ)
- 息切れや疲れやすさ
- めまいやふらつき
- 胸の不快感や圧迫感
原因
主な原因
- 高血圧や心臓病(心不全、弁膜症など)
- 睡眠時無呼吸症候群
- 過度のアルコールやカフェインの摂取
- 長期間の睡眠不足
- ストレスや自律神経の乱れ
リスク要因
- 高血圧、糖尿病、肥満
- 睡眠不足や不規則な生活リズム
- 喫煙や飲酒
- 運動不足
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 頻繁に動悸がする
- 息切れが続き、階段がつらい
- 脈がいつもと違って不規則に感じる
定期受診を予約すべき場合:
- よく眠れず日常生活に支障がある
- 高血圧や糖尿病などの持病がある
- 健康診断で心電図の異常を指摘された
診断
心房細動は、心電図という検査で診断されます。発作的にしか出現しない場合は、24時間の心電図(ホルター心電図)を装着して記録することもあります。
行われる可能性のある検査
- 心電図(安静時心電図)
- ホルター心電図(24時間心電図)
- 心臓の超音波検査(心エコー)
- 血液検査
診察で予想されること
受診すると、問診のあと、脈拍の確認や心電図検査を行います。検査自体は痛みがなく、数分で終わることが多いです。心電図で異常をひろえるとは限らないため、症状の出方やタイミングを医師に伝えることが大切です。
治療
治療の目的は、心房細動による症状をなくし、脳卒中や心不全などの合併症を防ぐことです。脈を整える・心臓の拍動リズムを保つ・血栓を防ぐ、という3つの柱で進められます。医師と相談しながら、自分に合った方法を選ぶことが重要です。
自宅でのセルフケア
- 規則正しい睡眠を心がける
- 寝る前のスマートフォンやパソコンの使用を控える
- アルコールやカフェインをほどほどにする
- 禁煙・節酒を心がける
- ストレスをためない方法を見つける
医療治療
お薬による治療では、脈拍をゆっくり整える薬、不整脈の発生を抑える薬、血栓をできにくくする薬などが使われます。ご自身の病状や年齢によって、医師が処方を検討します。お薬の種類や飲み方については、必ず医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
薬による治療で効果が十分でない場合や、薬を飲み続けるのが難しい場合は、カテーテルアブレーションという治療が検討されることがあります。これは、心臓に細い管を入れて、不整脈の原因となる部分を治療する方法です。この治療が必要かどうかは、循環器専門医が慎重に判断します。
この病気と共に生きる
毎日決まった時間に起床し、朝の光を浴びて体内時計を整えましょう。日中は無理のない範囲で体を動かし、就寝前はリラックスタイムをつくるとよいでしょう。
生活習慣のアドバイス
- ベッドではスマートフォンを見ないようにする
- 昼寝は短時間(20分ほど)にする
- 夕方以降の大きな食事や飲酒を控える
- 就寝前に深呼吸やぬるめの入浴でリラックスする
食事と運動
塩分を控えめにし、野菜や果物、魚を積極的にとりましょう。運動は、ウォーキングなど強度の低い有酸素運動を毎日少しずつ続けることがすすめられます。激しい運動は不整脈を誘発することがあるため、運動強度は医師と相談して決めてください。
精神的健康と心の健康
不眠や動悸への不安が続くと、こころの負担が大きくなります。つらいときは無理をせず、かかりつけ医や相談窓口に話を聞いてもらいましょう。夜眠れなくて不安なときも、誰かに相談するだけで心が軽くなることがあります。
予防
心房細動は、原因となる生活習慣や持病を改善することで、リスクを下げられる可能性があります。とくに睡眠時間の確保と質の良い眠りは、心臓の健康を守るうえで重要な柱です。
検診プログラム
健康診断の心電図検査や血圧測定を定期的に受けることは、心房細動やその危険因子を早期に発見するために役立ちます。
合併症
治療しない場合
- 脳卒中(脳梗塞)のリスクが高まる
- 心不全(心臓のポンプ機能が低下する)を起こしやすくなる
- 日常生活でだるさや息切れが続く
長期的な見通し
心房細動は、治療をしっかり受けて生活習慣を整えれば、多くの人が合併症を防ぎながら普段の生活をおくることができます。眠れない悩みも、医療の助けを借りることで改善できる場合があります。希望をもって、医師と一緒に長い目で付き合っていきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年8月14日
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