心臓血管肉腫(しんぞうけっかんにくしゅ)について
概要
心臓血管肉腫は、心臓の内側を覆う組織や血管のもとになる細胞からできる、まれながんです。がん細胞が心臓の中で増えることで、心臓の働きを邪魔することがあります。
重要な事実
- 極めてまれながんで、心臓にできるがんの中では最も多いタイプの一つです。
- 早期発見が難しいことが多く、症状が出たときには進行していることもあります。
- 治療は手術、薬による治療、放射線治療などを組み合わせて行います。
心臓血管肉腫は非常にまれな病気で、100万人に数人程度と言われています。
30歳から60歳くらいの大人に多く、男性にやや多い傾向があります。しかし、どの年齢でも起こる可能性があります。
症状
- 突然の強い胸の痛みがある
- 呼吸が苦しくてじっとしていられない
- 意識を失う、または強いふらつきがある
- 血の混じったたんや血を吐く
- ⚠胸の痛みが続く、または悪化する
- ⚠息切れがだんだん強くなる
- ⚠脚やおなかが急にむくむ
- ⚠動悸が止まらない
一般的な症状
- 胸の痛みや圧迫感
- 息切れや呼吸が苦しい感じ
- 疲れやすさ、動悸(どうき)
- 脚や足首のむくみ
- 体がだるい、体重が減る
原因
主な原因
- 心臓血管肉腫の正確な原因はまだわかっていません。
- がん細胞ができるきっかけとして、遺伝子の変化が関係していると考えられています。
リスク要因
- はっきりした危険因子は見つかっていません。
- 放射線を過去に受けたことがある場合、リスクが高まる可能性が報告されています。
- 特定の遺伝性の病気がある場合に、かかりやすくなることがあります。
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 胸の痛みや息切れが急に出た、または悪化している
- 意識を失いそうなふらつきがある
- 血を吐いたり、血が混じったたんが出る
定期受診を予約すべき場合:
- 胸のあたりの違和感や疲れやすさが続いている
- むくみや動悸が気になる
- 健康診断で心臓に異常を指摘された
診断
医師が問診や聴診を行い、症状に合わせて心臓の超音波(エコー)検査やCT、MRIなどの画像検査を行います。確定診断には、心臓の組織を一部取って調べる生検(せいけん)が必要になることがあります。
行われる可能性のある検査
- 心臓エコー(心エコー図)検査
- CT検査
- MRI検査
- PET検査
- 生検(組織を採取して顕微鏡で調べる)
診察で予想されること
検査は心臓の専門医が行います。初めはかかりつけ医を受診し、必要に応じて心臓の専門病院を紹介されます。検査には時間がかかることがありますが、一つずつ丁寧に説明を受けながら進められます。
治療
心臓血管肉腫の治療は、がんの大きさや場所、進行具合、体の状態に合わせて、手術、薬による治療(抗がん剤治療)、放射線治療などを組み合わせて行います。心臓を専門とする医師や腫瘍(しゅよう)の専門医などが協力して治療方針を決めます。
自宅でのセルフケア
- 治療中は体を休めて、睡眠をしっかりとる
- 医師に相談せずに自己判断で薬を服用しない
- 気になる症状があればすぐに医療チームに伝える
医療治療
薬による治療(化学療法)や放射線治療が行われることがあります。これらは進行を抑えたり、症状を和らげるために使われます。具体的な薬剤や治療計画は、担当の医師が患者さんの状態に合わせて決めます。また、心臓の症状を和らげるための補助的な治療も行われます。
手術が検討される場合
がんが心臓の一部に限られていて、体の状態が許せば、手術でがんを摘出することが試みられることがあります。ただし、心臓の手術はとても負担が大きいため、専門医が慎重に判断します。
この病気と共に生きる
治療中は、体調に合わせて生活のリズムを作ることが大切です。無理をせず、つらいときは休息をとりましょう。担当医や看護師に相談しながら、自分に合った過ごし方を見つけてください。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙する(吸っている場合は医師に相談しながら取り組む)
- アルコールは医師に勧められた量に抑える
- 定期的に体重を測り、急な変化に気づく
- 感染症を防ぐために手洗いやうがいをする
食事と運動
食事はバランスよく、塩分をとりすぎないように心がけましょう。運動は医師の許可が出た範囲で、ウォーキングなど軽いものから始めるのが安心です。心臓に負担がかかる激しい運動は避けてください。
精神的健康と心の健康
がんと診断されると、不安や恐怖を感じるのは自然なことです。気持ちがつらいときは、一人で抱え込まずに、家族や友人、医療チームに話しましょう。必要に応じて、心理的なサポートを受けることもできます。
予防
心臓血管肉腫は、今のところ予防する方法がわかっていません。早期発見のために、気になる症状を放置せず、定期的な健康診断を受けることが大切です。
ワクチン
心臓血管肉腫を予防するためのワクチンはありません。
検診プログラム
心臓血管肉腫に特化した検診はありません。健康診断の胸部X線や心電図、心臓エコー検査で異常を指摘された場合は、早めに専門医を受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- がんが心臓の中で大きくなり、心臓の働きを妨げて心不全を起こすことがあります
- がん細胞が血流に乗って肺や肝臓など他の臓器に広がることがあります
- 不整脈や心臓の中の血流のつまり(血栓)を引き起こすことがあります
長期的な見通し
心臓血管肉腫は進行が速いことが多いがんで、治療が難しい場合もあります。しかし、近年は手術や薬による治療などが進歩しており、診断されたときの状態によっては治療の効果が期待できます。担当医とよく話し合い、希望を持って治療に取り組むことが大切です。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康に関する案内は国や地域によって異なります。このページは一般的な教育情報であり、お住まいの地域の指針、薬、診療と一致しない場合があります。心配な点はご自身の医師または医療提供者に相談し、地域の案内がある場合はそれに従ってください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
このトピックは、この臨床的根拠に基づく医学論文を参照しています。
最終更新: 2026年10月20日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。
Guidance may differ by country or region. Confirm local recommendations with a qualified healthcare provider.