男性の乳がんの原因
概要
男性の乳がんは、乳房にある乳腺という組織にがんができる病気です。男性の乳房は女性より小さいですが、同じように乳腺があります。このがんはとてもまれで、日本人男性ではほとんど見られませんが、かかることはあります。
重要な事実
- 男性の乳がんは全乳がんの約1%で、とてもまれな病気です。
- しこりが主な症状ですが、痛みがないことも多いです。
- 早期に見つかれば、治療の効果が高くなります。
男性の乳がんは非常にまれです。日本では毎年、男性が乳がんと診断されるのは数百人程度とされています。
どちらかというと60歳以上の男性に多く見られますが、若い男性でもかかる可能性はあります。家族に乳がんや卵巣がんの人がいる場合は、やや注意が必要です。
症状
- 急に息苦しくなる、または胸に強い痛みがある
- 乳頭から突然、大量の出血がある
- 意識がもうろうとする
- ⚠乳房に新しいしこりが見つかった
- ⚠乳頭からの血のような分泌物が続く
- ⚠乳房の皮膚が急に変色したり、ただれたりする
一般的な症状
- 乳房にしこりを感じる(多くは痛みを伴わない)
- 乳頭から透明な液体や血のような液体が出る
- 乳房の皮膚がへこむ、または赤く腫れる
- 乳頭や乳房の皮膚がただれる、かさぶたのようになる
- わきの下にしこりを触れる
原因
主な原因
- はっきりした原因はまだ完全には分かっていませんが、細胞の異常によってがんができると考えられています。
- 遺伝子の変化が関わることがあり、BRCA1やBRCA2という遺伝子の異常を持つ人はリスクが高くなることが知られています。
- ホルモンのバランスが崩れると、乳がんのリスクが高まる可能性があります。
リスク要因
- 年齢(高くなるほどリスクが上がる)
- 家族に乳がんを患った女性がいる
- BRCA1・BRCA2遺伝子に変異がある
- 肥満(特に中年以降)
- 肝硬変などでホルモンバランスが乱れる
- 精巣(睾丸)の病気やけがをする
- エストロゲンを含む薬を使用したことがある
- 大量の飲酒
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 乳房やわきの下にしこりを感じた
- 乳頭から血や透明な液体が出る
- 乳房の皮膚が赤い、腫れている、ただれている
定期受診を予約すべき場合:
- 家族に乳がんの人がいるため、一度検査を受けたい
- 胸の変化が気になるが、痛みはない
診断
病院では、まず問診と診察を行います。医師が乳房やわきの下を触って、しこりの硬さや動きを確認します。その後、画像検査や細胞の検査を行うことがあります。
行われる可能性のある検査
- マンモグラフィ(乳房のX線検査)
- 超音波(エコー)検査
- 針生検(細い針で組織の一部を取って顕微鏡で調べる検査)
- 血液検査(体の状態を確認するため)
診察で予想されること
検査はそれほど時間がかからず、痛みも少ない場合がほとんどです。生検では局所麻酔を使うこともあります。結果が出るまで数日から1週間ほどかかることがあります。もし乳がんと診断されたら、専門の医師から治療の選択肢について丁寧に説明されます。
治療
治療は、がんの大きさや広がり(進行度)、ホルモン受容体の有無などによって決まります。男性の乳がんの治療は女性の場合と大きく似ていますが、男性特有の体の特徴に合わせて行われます。
自宅でのセルフケア
- 治療中は体を休め、栄養バランスのよい食事をとる
- 医師に相談せずにサプリメントや市販薬を飲まない
- 禁煙し、お酒は控えめにする
- 治療の副作用について、困ったことは早めに医療スタッフに伝える
医療治療
主な治療には、手術、放射線治療、薬物療法があります。薬物療法には、ホルモンの働きをおさえる治療や、がん細胞の増殖に関わる物質を標的とする治療、抗がん剤治療などがあります。どの治療が適しているかは、がんの性質や進行度によって異なります。医師とよく話し合い、納得したうえで治療法を選ぶことが大切です。
手術が検討される場合
多くの場合、まず手術でがんを取り除きます。しこりだけを切除する場合と、乳房をすべて切除する場合があります。進行の具合によっては、わきの下のリンパ節も取り除くことがあります。
この病気と共に生きる
治療後も定期的な通院が必要です。再発や転移がないかを確認するためです。通院間隔は、担当医が決めます。日常生活では、疲れを感じたら無理をせず休むようにしてください。
生活習慣のアドバイス
- 胸の変化に気づくために、月に1回、胸とわきの下をさわって確認する
- 禁煙をし、お酒は量を控える
- 睡眠を十分にとり、ストレスをためない
- 体重を適切な範囲に保つ
食事と運動
がん治療中は、からだの回復のために十分なエネルギーとたんぱく質が必要です。野菜や果物を多くとり、脂っこい食事は控えめにしましょう。無理のない範囲で散歩などの軽い運動を続けることも、体力の維持に役立ちます。
精神的健康と心の健康
乳がんという診断は、男性にとって大きな衝撃となることがあります。不安や落ち込みを感じるのは自然なことです。つらい気持ちをひとりで抱え込まず、家族や友人、医師、看護師、心理の専門家に話してみてください。必要に応じて、支える仕組みがあります。
予防
男性の乳がんを完全に予防する方法はまだありません。しかし、肥満を避ける、適度に運動する、お酒を飲みすぎない、喫煙をしないといった健康的な生活習慣は、リスクを下げるのに役立つと考えられています。
検診プログラム
男性を対象にした乳がん検診は、一般的には行われていません。ただし、遺伝子変異などでリスクが高いとされる場合は、医師と相談して定期的に検査を受けることがあります。
合併症
治療しない場合
- がんが乳房の中にとどまらず、わきの下のリンパ節に広がる
- 骨や肺、肝臓など、体の他の部分に転移する
- 痛みや疲労感が増す
- がんが皮膚を破壊して潰瘍ができる
長期的な見通し
男性の乳がんは、早期に見つかれば治る可能性が高い病気です。治療技術の進歩により、多くの人が元気に生活を続けています。たとえ進行していても、症状をやわらげ、生活の質を保つ治療があります。希望を持って治療に取り組むことが大切です。
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最終更新: 2026年10月20日
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