中皮腫の原因
概要
中皮腫とは、肺やお腹の中の臓器を覆っている「中皮」という薄い膜にできる、まれながんです。アスベスト(石綿)を吸い込むことが主な原因とされています。
重要な事実
- 中皮腫のほとんどは、アスベストを吸い込んだことが原因で起こります。
- アスベストを吸い込んでから、実際に病気が発症するまでに数十年かかることがあります。
- 早期発見が難しい病気ですが、近年治療の選択肢が増えています。
まれながんです。日本では年間に約1500人程度の方が診断されると言われています。
主に60歳以上の男性で、建設業や造船業などで長年アスベストを扱った経験のある方に多く見られます。
症状
- 急に息ができなくなる
- 胸の痛みが突然強くなる
- 意識がもうろうとする
- 血を吐く
- ⚠息切れがだんだんひどくなる
- ⚠熱が数日続く
- ⚠お腹が急に大きくなる
- ⚠痛みが強くなって動けなくなる
一般的な症状
- 胸の痛み
- 長く続く咳
- 原因不明の体重減少
- お腹の張りや痛み(腹膜にできる中皮腫の場合)
原因
主な原因
- アスベスト(石綿)の繊維を吸い込むこと
- アスベストにさらされてから発症までに数十か月~数十年かかること
- ごくまれに、アスベストを吸い込んでいない人にも起こること
リスク要因
- 建設業・造船業・アスベスト工場などで働いたことがある
- アスベストを含む建物の解体や改修工事に関わった
- 家族がアスベストを扱う仕事をしており、作業着などを通じて家庭に持ち帰った
- 喫煙習慣がある(アスベスト曝露と喫煙が重なるとリスクが高まるという報告があります)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 息切れや胸の痛みが急に悪化した
- 咳やお腹の張りが続いて日常生活に支障がある
- 原因不明の体重減少がある
定期受診を予約すべき場合:
- アスベストを吸い込む可能性のある仕事をしていた場合は、症状がなくても健康診断や呼吸器の検査を受ける
- 健康診断で異常を指摘された場合は、精密検査を受ける
診断
医師が問診や聴診を行ったあと、画像検査や組織検査で診断を確定します。
行われる可能性のある検査
- 胸部X線(レントゲン)検査
- CT検査
- MRI検査
- PET検査
- 胸水の検査(胸腔穿刺)
- 生検(組織の一部を採取して顕微鏡で調べる)
診察で予想されること
診断が確定するまでに時間がかかることがあります。検査の内容や目的について不明な点があれば、遠慮せず医師に質問しましょう。
治療
治療は、がんの進行度や体の状態に合わせて、手術・放射線治療・薬物療法などを専門の医師が相談して決めます。治療の目的は、治すことと、生活の質を保つことの両面から考えられます。
自宅でのセルフケア
- 治療中の体調の変化を記録して、医師や看護師に伝える
- 十分な休養と睡眠をとる
- 不安や悩みを一人で抱えず、家族や医療者に話す
医療治療
薬物療法には抗がん剤などが使われますが、具体的な薬の名前や量は医師が判断します。保険適用となる治療もありますので、医師に相談してください。
手術が検討される場合
がんが限られた範囲にある場合、手術で取り除くことが検討されます。手術の可否は、年齢や体力、がんの広がりに応じて医師が評価します。
この病気と共に生きる
治療とともに、日々の生活の質を大切にすることが重要です。症状に合わせて生活リズムを整え、無理のない範囲で活動しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙する
- 規則正しい生活を心がける
- 手洗い・うがいなどの感染予防を行う
- 自分に合ったペースで過ごす
食事と運動
バランスの良い食事と、体調の良いときの軽い運動は体力維持に役立ちます。食欲がない場合は、管理栄養士にも相談できます。
精神的健康と心の健康
がんと診断されると不安や落ち込みを感じることは自然なことです。気持ちのケアも治療の一部です。心理的なサポートを利用しましょう。
予防
アスベストへの曝露を避けることが最大の予防です。過去にアスベストを扱った仕事をしていた方は、定期的な健康チェックをおすすめします。
検診プログラム
アスベスト曝露歴がある方は、自治体や職場で実施される健康診断を定期的に受けましょう。中皮腫の早期発見のために、画像検査が勧められることがあります。
合併症
治療しない場合
- 胸に水がたまって呼吸が苦しくなる
- がんが近くの臓器に広がる
- 痛みが強くなる
- 体力が低下して日常生活が難しくなる
長期的な見通し
中皮腫は難しいがんですが、近年は治療の選択肢が増えています。手術や放射線治療、薬物療法を組み合わせることで、長く元気に過ごしている方もいます。あなたに合った治療と支援を、医療者と一緒に探していくことが大切です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
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最終更新: 2026年10月19日
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