頚性頭痛(首から起こる頭痛)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
頚性頭痛は、首の骨や筋肉、神経といった首の構造が原因で起こる頭痛です。首の問題が頭の痛みとして感じられるため、『首由来の頭痛』とも呼ばれます。
重要な事実
- 首を動かすと痛みが強くなることがあります
- 吐き気やめまいを伴うことがありますが、片頭痛とは原因が異なります
- 適切な治療と生活習慣の改善で、多くの場合よくなります
首や肩のこりを抱える人に比較的多く見られる頭痛です。正確な頻度ははっきりしませんが、決して珍しいものではありません。
デスクワークなどで長時間うつむき姿勢を続ける人や、首や肩に負担がかかりやすい人に多く見られます。中高年の女性にやや多い傾向があります。
症状
- 突然の激しい頭痛(『これまでにない最悪の頭痛』)
- 頭痛とともに、ろれつが回らない、片方の手足が動かない、意識がもうろうとする
- 高熱と首の硬直を伴う激しい頭痛
- 頭を強く打った後に悪化する頭痛
- 上記のいずれかの症状がある場合は、ためらわずに119番へ電話してください。
- ⚠数日間続く強い頭痛で、日常生活ができない
- ⚠頭痛とともに視力の急な低下がみられる
- ⚠頭痛に加えて発熱や繰り返す嘔吐がある
一般的な症状
- 片側の後頭部から頭のてっぺんにかけての鈍い痛み
- 首を動かすと痛みが増す
- 首や肩のこり、張り
- 痛む側の腕や肩のだるさ
- めまいや吐き気を伴うことがある
- 光や音に敏感になることがある
原因
主な原因
- 首の骨(頚椎)の関節や椎間板の変性
- 首や肩の筋肉の過度な緊張による血行不良
- むち打ちなどのけがの後遺症
- 悪い姿勢(うつむき姿勢、スマートフォンやパソコンの長時間使用)
リスク要因
- 長時間のデスクワーク
- ストレスや不安
- 運動不足と筋力低下
- 睡眠不足や不適切な枕の高さ
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 市販の痛み止めを飲んでも改善しない強い頭痛
- 頭痛が毎日のように続く
- 頭痛のために仕事や家事ができない
診断
医師はまず、頭痛の特徴や経過を詳しくお伺いし、首の動きや圧痛点、神経の状態を確認します。診断の指針は厚生労働省や関連学会のガイドラインに沿って行われます。
行われる可能性のある検査
- 神経学的診察(目の動き、手足のしびれ、反射など)
- 首のX線(レントゲン)検査
- MRI検査(必要に応じて)
- CT検査(必要に応じて)
診察で予想されること
診察では、『いつから、どのような痛みか』『首と関係があるか』などを聞かれます。首を動かして痛みが再現するかを確認するテストもあります。
治療
治療の中心は、首に負担をかけないことと、症状を和らげるための薬や理学療法などの管理です。原因となっている首の状態に合わせて治療を行います。
自宅でのセルフケア
- 首を温めて冷やさない
- 長時間のうつむき姿勢を避け、こまめに休憩する
- 無理のない範囲で首や肩のストレッチをする
- 首に合った高さの枕を選ぶ
- パソコンやスマートフォンの画面の高さを調整する
医療治療
医師の指導のもと、痛みを和らげる薬や筋肉の緊張をほぐす薬、神経ブロック注射(痛みの原因となる神経に麻酔薬を注射する方法)などの治療が行われることがあります。薬は自己判断で使わず、医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
ごくまれに、薬や理学療法で十分な効果が得られない場合や、神経の圧迫がある場合には、外科的治療が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
首に負担をかけない生活を心がけましょう。頭痛が起きたときは、静かな場所で首と肩を温めて休むと楽になることがあります。
生活習慣のアドバイス
- 画面を見る時間の合間に目を閉じて休む
- 荷物は片側だけでなく左右対称に持つ
- 喫煙は血流を悪くするため控える
- リラックスできる時間や趣味を取り入れる
食事と運動
バランスのよい食事と、軽いウォーキングなどの有酸素運動は血流をよくし、首の負担を減らすのに役立ちます。痛みが強いときは無理に動かさず休みましょう。
精神的健康と心の健康
頭痛が続くと、不安やイライラ、睡眠の質の低下につながることがあります。つらい気持ちを一人で抱え込まず、医療機関や信頼できる人に話すことが大切です。精神的なサポートが必要な場合は、保健所や相談窓口を利用する方法もあります。
予防
首に負担をかける動作を減らし、良い姿勢を保つことで、症状の発生を予防しやすくなります。長時間の同じ姿勢や急な首のひねりを避けましょう。
検診プログラム
頚性頭痛に特化した検診はありませんが、健康診断で姿勢や首の可動域をチェックしてもらうことは、早期発見と予防に役立ちます。
合併症
治療しない場合
- 頭痛が慢性的に続き、日常生活の質が低下する
- 痛みをかばうことで首や肩の筋肉がさらに緊張し、悪循環に陥る
- 不眠や気分の落ち込みの原因になることがある
長期的な見通し
適切な治療と生活習慣の見直しにより、多くの人が症状の改善を実感できます。あせらず、根気よく続けることが大切です。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年8月14日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。
Guidance may differ by country or region. Confirm local recommendations with a qualified healthcare provider.