Chronic sinusitis
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)は、鼻の奥にある空洞(副鼻腔)の粘膜が長期間(4週間以上)炎症を起こしている状態です。鼻づまりや粘り気のある鼻水が続きます。
重要な事実
- 慢性副鼻腔炎は4週間以上続くことが多い病気です。
- 適切な治療で多くの人が改善します。
- アレルギーや感染、鼻の中の形の問題が原因になることがあります。
日本ではよく見られる病気で、多くの人が経験します。特にアレルギー性鼻炎のある方に多いです。
大人から子どもまで全ての年齢層に起こりますが、アレルギー性鼻炎を持つ人や免疫力が低下している人に多い傾向があります。
症状
- 激しい頭痛と高熱がある
- 目の周りが赤く腫れて痛む
- 見え方がおかしい(視力低下や複視)
- 首が硬くなる、意識がもうろうとする
- ⚠症状が急に悪化して高熱が出た
- ⚠強い顔面痛がある
- ⚠目の周りが腫れてきた(ただし軽い場合は様子を見ても良い)
一般的な症状
- 長引く鼻づまり
- 粘り気のある黄色や緑の鼻水
- 顔の痛みや重い感じ(特に頬や目の周り)
- 嗅覚の低下
- 咳やのどの違和感
子供の症状
- 長引く咳や鼻水
- 耳の痛みや不快感
- いらいらした気分
- 食事が進まない
高齢者の症状
- 症状がはっきりしないことが多い
- 疲れやすさ
- 長引く咳
- 物忘れのような感じ
原因
主な原因
- 風邪やインフルエンザなどの感染症
- アレルギー性鼻炎
- 鼻ポリープ(鼻の中にできるできもの)
- 喫煙や受動喫煙
- 歯の感染が副鼻腔に広がる
リスク要因
- アレルギー性鼻炎を持っている
- 気管支ぜんそくがある
- 免疫力が低下している(糖尿病など)
- 副鼻腔の構造に異常がある
- 喫煙する
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 症状が急に悪化して高熱が出た
- 強い顔面痛や目の周りの腫れがある
- 視力に異常を感じる
定期受診を予約すべき場合:
- 鼻づまりや鼻水が4週間以上続いている
- 嗅覚が低下した
- 市販の薬で症状が改善しない
診断
医師が症状を聞き、鼻の中を内視鏡(小さなカメラ)で観察します。必要に応じて画像検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 鼻内視鏡検査(鼻の中を詳しく見る)
- CTスキャン(副鼻腔の状態を詳しく調べる)
- アレルギー検査(原因がアレルギーかどうか調べる)
- 細菌検査(鼻水の原因菌を特定する)
診察で予想されること
多くの場合、問診と内視鏡検査で診断できます。CT検査が必要な場合は、数分で終わる簡単な検査です。痛みはほとんどありません。
治療
治療の目的は炎症を抑え、症状を改善することです。原因に合わせて薬物療法や生活習慣の改善を行います。
自宅でのセルフケア
- 生理食塩水での鼻うがい(清潔な容器を使う)
- 部屋の加湿(50~60%の湿度を保つ)
- 鼻を温める(蒸しタオルなど)
- 禁煙する(タバコの煙を避ける)
- 十分な水分をとる
医療治療
医師は炎症を抑える点鼻スプレーや内服薬を処方することがあります。副鼻腔に細菌感染がある場合は抗生物質(抗菌薬)が必要になることもあります。重症の場合はステロイド薬が使われることもありますが、医師の指導のもとで使用します。
手術が検討される場合
薬物療法で十分な効果が得られない場合や、鼻ポリープがある場合、副鼻腔の換気を改善する手術(内視鏡下副鼻腔手術)が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
日常生活では、鼻のケアを習慣にしましょう。症状が落ち着いていても、再発を防ぐために環境を整えることが大切です。
生活習慣のアドバイス
- 加湿器を使って室内の湿度を保つ
- アレルゲン(ダニ、ほこり、花粉など)を避ける
- 禁煙し、受動喫煙を避ける
- 十分な睡眠をとる
- ストレスをためないようにする
食事と運動
バランスの良い食事(特に野菜や果物を多くとる)と適度な運動(ウォーキングなど)で免疫力を高めましょう。激しい運動は避け、体調に合わせて行ってください。
精神的健康と心の健康
長引く症状は気分の落ち込みや不安につながることがあります。一人で悩まず、医師や薬剤師に相談しましょう。気分の変調が続く場合は、心の健康をサポートする専門家(心療内科など)への相談も検討してください。
予防
完全に防ぐことは難しいですが、風邪やアレルギーを予防することでリスクを減らせます。手洗い・うがい、マスクの着用、アレルゲンを避けることが効果的です。
ワクチン
インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンは、副鼻腔炎の原因となる感染症を予防するのに役立ちます。予防接種については医師に相談しましょう。
検診プログラム
特に定期検診はありませんが、症状が長引く場合は早めに耳鼻咽喉科を受診することが早期発見・早期治療につながります。
合併症
治療しない場合
- 炎症が目の周りに広がり、視力障害を起こす(まれ)
- 頭蓋内に感染が広がり、髄膜炎などを起こす(非常にまれ)
- 慢性化がさらに進み、症状が固定化する
長期的な見通し
適切な治療を受ければ、ほとんどの人が症状をうまくコントロールできます。副鼻腔炎は慢性的な病気ですが、生活の質を大きく下げることなく過ごせるようになります。新しい治療法も研究されており、希望を持って治療に取り組みましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
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最終更新: 2026年7月9日
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