Cluster headache
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
群発頭痛(ぐんぱつずつう)とは、目の周りやこめかみに激しい痛みが繰り返し起こる頭痛の一種です。「群発」という名前の通り、痛みが数週間から数ヶ月続く期間(群発期)と、まったく痛みがない期間(寛解期)を繰り返します。痛みが非常に強く、じっとしていられなくなるのが特徴です。
重要な事実
- 群発頭痛は、片側の目の奥やこめかみに激しい痛みが起こります。
- 痛みは数週間から数ヶ月続く期間と、まったくない期間を繰り返します。
- 痛みのピークは15分から3時間程度続き、1日に数回起こることもあります。
群発頭痛はあまり一般的ではなく、1000人に1人から3人程度の割合で見られます。片頭痛(へんずつう)に比べるとずっとまれです。
群発頭痛は、男性に多く(女性の4~5倍)、20代から40代で発症することが多いです。喫煙者や飲酒者に多いとも言われています。
症状
- 今までに経験したことのないような突然の激しい頭痛(雷鳴頭痛)
- 頭痛に加えて、意識障害、けいれん、手足のまひ、言葉がうまく出ないなどの症状がある
- ⚠群発頭痛と診断されていないのに、上記のような激しい痛みが初めて出た場合
- ⚠既存の頭痛パターンが急に変わった場合
一般的な症状
- 片側の目の奥やこめかみ、額に激しい痛みがある
- 痛みが15分から3時間続き、1日に1回から数回繰り返す
- 痛む側の目が充血したり涙が出る
- 鼻づまりや鼻水が出る
- 痛む側のまぶたが腫れたり垂れ下がる
- 顔が汗ばむことがある
- 痛みが強く、じっとしていられず、歩き回ったり体を揺すったりする
子供の症状
- 子どもでは症状が典型的でないこともあり、片頭痛と間違われやすいです。
- 子どもでも同様の激しい痛みや目の症状が見られますが、診断が遅れることがあります。
高齢者の症状
- 高齢者では、発症頻度は減りますが、症状は同様です。
- 他の病気(例えば側頭動脈炎など)との区別が必要です。
原因
主な原因
- 群発頭痛の正確な原因はまだわかっていません。
- 脳の視床下部(ししょうかぶ)という部分が関わっていると考えられています。
- 体内時計(サーカディアンリズム)の異常が関係するとも言われています。
リスク要因
- 喫煙(タバコを吸うこと)
- アルコール(特に群発期中に飲むと発作を誘発することがあります)
- 家族に群発頭痛の人がいる(遺伝的な要素)
- 男性であること
- 20~40歳であること
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に起きた今までにない激しい頭痛
- 頭痛に意識障害やまひなどの症状が伴う
定期受診を予約すべき場合:
- 群発頭痛が疑われる繰り返す激しい頭痛がある
- 頭痛のために日常生活に支障が出ている
診断
診断は主に症状の聞き取り(問診)と神経学的検査(しんけいがくてきけんさ)で行います。群発頭痛の特徴的な症状パターンと、ほかの病気がないことを確認します。
行われる可能性のある検査
- 問診(いつから、どんな痛みか、どのくらい続くかなど)
- 神経学的検査(脳や神経に問題がないか調べる)
- 必要に応じてMRI(磁気共鳴画像)やCT(コンピューター断層撮影)などの画像検査でほかの病気を除外する
診察で予想されること
診断には頭痛専門の医師(脳神経内科や頭痛外来)が関わることがあります。問診で詳しく症状を聞かれますので、発作の頻度や持続時間、痛みの場所などをメモして受診するとよいでしょう。
治療
群発頭痛の治療は、発作が起きたときの痛みを和らげる「急性期治療」と、発作を予防する「予防療法」の2本立てで行います。治療は医師の指導のもとで行うことが重要です。
自宅でのセルフケア
- 群発期中はアルコールを避ける(発作を誘発しやすい)
- 規則正しい生活リズムを心がける
- 痛みが起きたら静かな暗い部屋で横になる(ただし群発頭痛ではじっとしていられないことが多い)
- 発作の前兆を感じたら、酸素吸入が有効な場合がある(医師の指示のもとで)
医療治療
急性期治療としては、高流量の酸素吸入や、トリプタン系の薬剤(片頭痛にも使われるが、群発頭痛にも有効)が用いられます。予防療法としては、カルシウム拮抗薬やリチウムなどの薬を医師が処方することがあります。どの薬を使うかは、患者さんの状態や他の病気の有無によって医師が決めます。自分で勝手に薬を増やしたりせず、必ず医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
ごくまれに、薬での治療が効かない難治性の群発頭痛に対して、脳深部刺激療法などの外科的治療が検討されることがありますが、日本では限られた専門施設で行われます。
この病気と共に生きる
群発頭痛は予期できない激しい発作に悩まされることがありますが、適切な治療により発作の頻度や強さを抑えることができます。群発期には生活に制限が出ますが、寛解期は通常生活を送れます。
生活習慣のアドバイス
- 群発期中はアルコールを控える
- 十分な睡眠をとり、睡眠パターンを乱さない
- ストレスをためすぎない
- 喫煙は避ける(できれば禁煙する)
食事と運動
特別な食事制限はありませんが、バランスの良い食事を心がけましょう。運動は群発期中は発作を誘発しない程度に軽いものにとどめ、寛解期は通常通り行って構いません。
精神的健康と心の健康
群発頭痛の痛みは「自殺頭痛」と呼ばれるほど強く、長期間続くと気分が落ち込んだり不安になることがあります。つらい気持ちを一人で抱え込まず、医師や家族、支援団体に相談することが大切です。
予防
群発頭痛を完全に予防することは難しいですが、群発期を予測して予防薬を服用することで発作の回数を減らせることがあります。医師と相談の上、予防療法を行うことができます。
ワクチン
省略
検診プログラム
省略
合併症
治療しない場合
- 激しい痛みのために日常生活や仕事に大きな支障が出る
- うつ病や不安症などの精神的な問題を併発しやすくなる
- 痛みのため睡眠不足になる
- 自己判断で薬を乱用するリスクがある(薬物乱用頭痛)
長期的な見通し
群発頭痛は完治が難しい病気ですが、適切な治療により多くの場合、発作をコントロールし、日常生活の質を保つことができます。群発期と寛解期を繰り返しますが、年齢とともに症状が軽くなったり、寛解期が長くなることもあります。希望を持って治療に取り組みましょう。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月16日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。