かぜ(普通感冒)
概要
かぜ(普通感冒)は、鼻やのどにウイルスが感染して起こる、とてもよくある病気です。鼻水、鼻づまり、のどの痛み、せきなどが数日から1週間ほど続き、多くの場合は自然に良くなります。抗生物質(細菌を退治する薬)が効くのは細菌が原因のときだけなので、ふつうのかぜには効きません。
重要な事実
- かぜのほとんどはウイルスが原因で、抗生物質は効きません。
- 症状はふつう1週間前後で良くなりますが、せきだけは2〜3週間続くことがあります。
- 安静、水分補給、部屋の湿度を保つことが回復の基本です。
とてもよくある病気です。大人は1年に2〜4回、子どもは6〜8回ほどかぜをひくといわれています。
子どもから高齢者まで、誰でもかかります。保育園や学校など集団で過ごす子どもはかかりやすく、高齢者や持病のある方は重症化に注意が必要です。
症状
- 呼吸が苦しそう、息ができない、呼吸がとても速い
- 唇や顔色が青白い
- 意識がもうろうとしている、呼びかけへの反応が弱い
- けいれんが起きた
- ぐったりして動かない、首がすわらない乳児のぐったりした様子
- 水分をまったく受けつけず、おしっこが極端に少ない(脱水のサイン)
- ⚠38度以上の熱が3日以上続く
- ⚠耳の強い痛みや耳だれがある
- ⚠顔や目の奥の強い痛みがある(副鼻腔炎の疑い)
- ⚠せきが2週間以上続く、息苦しさが出てきた
- ⚠一度良くなってから急に悪化した
- ⚠高齢者や持病のある方で症状が強い
一般的な症状
- 鼻水、鼻づまり
- くしゃみ
- のどの痛み、のどの違和感、声のかすれ
- せき、たん
- 37〜38度くらいの微熱
- 頭痛、体のだるさ
- 食欲が落ちる
- 目の奥の重さ、涙目
子供の症状
- 熱が高めに出やすい(38〜39度になることもある)
- 機嫌が悪い、ぐずる、泣き止まない
- 食欲や水分をとる量が減る
- 耳の痛み(中耳炎を合併することがある)
- 吐き気や下痢をともなうことがある
- せきで眠れない、夜中に何度も起きる
高齢者の症状
- 熱がほとんど出ないことがある(重症でも熱が目立たないことがあります)
- せきやだるさが長引やすい
- 肺炎など重症化のリスクが高い
- 心臓・肺の病気や糖尿病などの持病が悪化しやすい
- 水分をとる量が減って脱水になりやすい
原因
主な原因
- ウイルスへの感染(ライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルスなど、多くの種類があります)
- 感染した人のせきやくしゃみのしぶきを吸い込むこと(飛沫感染)
- ウイルスがついた手や物に触れ、その手で口・鼻・目をさわること(接触感染)
リスク要因
- 子ども、保育園や学校などの集団生活
- 睡眠不足、疲れ、ストレス
- 手洗いが十分でない
- 換気の悪い混み合った場所にいること
- 喫煙、受動喫煙(煙はのどの粘膜を弱めます)
- かぜが流行しやすい季節(秋から春)
- 持病がある、免疫力が低下している
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 呼吸が苦しい、息が速い、唇の色が悪い(すぐ救急へ)
- 意識がぼんやりしている、けいれんがある(すぐ救急へ)
- 水分がとれない、おしっこが極端に少ない
- 38度以上の熱が3日以上続く
- 耳の強い痛み、耳だれ、顔や目の奥の強い痛み
- 乳幼児でぐったりしている、機嫌が悪く泣き止まない
定期受診を予約すべき場合:
- 症状が10日以上良くならない
- せきが3週間以上続く
- 毎年のように何度もかぜをひく、症状がいつも重い
- 症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す
- 市販のお薬で様子を見ても改善せず、生活に支障がある
診断
多くは問診と診察だけで判断します。症状の経過、のどや鼻の中の様子、胸の音(呼吸の音)を確認し、他の病気との区別が必要かどうかを考えます。
行われる可能性のある検査
- 通常は検査は必要ありません
- 流行期にインフルエンザや新型コロナウイルス感染症が疑われるときの検査
- のどの痛みが強いときの溶連菌(細菌)の検査
- 症状が長引くときの血液検査や画像検査(レントゲンなど)
診察で予想されること
診察は数分で終わることが多く、安静・水分・症状に合わせた対応について案内されます。抗生物質が必要かどうかは医師が判断します。
治療
かぜのウイルスを直接やっつける治療はないため、体の力で回復するのを助ける「対症療法」が中心になります。症状をやわらげながら、安静と水分で回復を待つイメージです。
自宅でのセルフケア
- できるだけ横になって休み、睡眠を十分にとる
- こまめに水分をとる(水、お茶、スープなど)
- 部屋を加湿し、ときどき換気する
- 鼻をかんで鼻の通りを良くし、蒸しタオルなどで鼻の不快感をやわらげる
- のどを休め、温かい飲み物でのどの乾燥を防ぐ
- 食欲がないときは無理せず、食べやすいものを少量ずつ
- 熱が下がっても体力は戻りきっていないので、仕事や学校は症状が落ち着いてから
- タオルやコップの共用を避け、家族にも手洗いを促す
医療治療
医療機関では、熱や痛み、鼻水、せきなど症状の種類に合わせて、症状をやわらげるお薬が検討されることがあります。ただし、かぜの多くはウイルスが原因のため、細菌を退治する抗生物質は通常は効きません。お薬が必要かどうか、どう使うかは医師・薬剤師に相談しましょう。
手術が検討される場合
かぜそのものに対して手術が必要になることはありません。ただし、中耳炎や副鼻腔炎が長引き、治療で改善しない場合などは、耳鼻咽喉科の医師が別の治療の必要性を判断することがあります。
この病気と共に生きる
無理をせず休むことが一番の近道です。症状が落ち着くまでは予定を減らし、家事や仕事は周りに頼りましょう。熱が下がってもしばらくは体力が戻りにくいので、少しずつ日常に戻していきます。
生活習慣のアドバイス
- 帰宅時や食事前の手洗い、換気、加湿を習慣にする
- 睡眠時間を確保し、疲れをためない
- 流行期は人混みをできるだけ避け、必要に応じてマスクを使う
- 禁煙し、受動喫煙も避ける
- 症状があるときは家族とタオルや食器を分ける
食事と運動
食欲がないときは、おかゆ、スープ、やわらかい麺、果物など食べやすいものを少量ずつとり、水分をしっかり補いましょう。回復期は軽い散歩から始め、熱が下がって体力が戻るまでは激しい運動を控えます。
精神的健康と心の健康
体調が悪いと気分が落ち込んだり、イライラしたりしやすくなります。長引くと不安になるのも自然なことです。気持ちがつらいときは一人で抱えず、家族や医療機関、地域の相談窓口に話してみてください。
予防
完全に防ぐことはできませんが、かかる回数を減らし、重症化を防ぐことはできます。手洗い、換気、十分な睡眠、マスクの活用、人混みを避けることが基本です。
ワクチン
かぜそのものを防ぐワクチンはありません。インフルエンザや新型コロナウイルス感染症にはワクチンがあるので、流行前に医師と相談するのもひとつの方法です。
検診プログラム
かぜに特別な検診はありません。せきが長く続くなど気になる症状があるときは、健康診断の機会やかかりつけ医に相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 中耳炎(耳の痛み、聞こえにくさ)
- 副鼻腔炎(顔や目の奥の痛み、鼻水が長引く)
- 気管支炎、肺炎(せきが強くなる、息苦しくなる)
- ぜんそくやCOPDなど持病の悪化
- 脱水(特に小さな子どもと高齢者)
長期的な見通し
ほとんどの方は1〜2週間で自然に良くなります。せきがしばらく残ることもありますが、少しずつ回復していくのがふつうです。症状が強いときや長引くときは、早めに医療機関に相談しましょう。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康に関する案内は国や地域によって異なります。このページは一般的な教育情報であり、お住まいの地域の指針、薬、診療と一致しない場合があります。心配な点はご自身の医師または医療提供者に相談し、地域の案内がある場合はそれに従ってください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
このトピックを名指しする指針はありません
このページには、このトピックそのものを名指しする健康ガイドラインや臨床の章は引用されていません。このページは一般的な教育と情報のみを目的としています。診断、治療計画、個人への医学的助言ではありません。ご自身の医師に確認し、その指示に従ってください。症状が重い、突然である、または心配な場合は速やかに受診し、緊急時は地域の緊急番号に電話してください。Ruqelo LLC は、この情報に基づく判断から生じる医学上または法律上の結果について責任を負いません。
最終更新: 2026年10月22日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。
Guidance may differ by country or region. Confirm local recommendations with a qualified healthcare provider.