診断後の便秘:原因とやわらげ方
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
病気の診断を受けた後に起こる便秘(うんちがでにくくなること)を分かりやすく説明します。治療や薬の影響、生活の変化、ストレスなどがきっかけになり、つらい思いをすることがあります。しかし、多くの場合、適切な方法で改善できます。
重要な事実
- 便秘はそれ自体がつらい症状であり、我慢する必要はありません。
- 診断後の便秘は、原因に合わせた対策で良くなることが多いです。
- たとえば、水分や食物繊維のとり方、運動、薬の使い方の見直しなどがあります。
とてもよくあることです。特に入院中や手術後、また薬の影響で起こりやすくなります。
年齢や性別を問わず起こりますが、高齢の方、女性、長く安静している方、治療のために痛み止めなどを使っている方に多くみられます。お子さまにも起こります。
症状
- 激しい腹痛が突然おきる
- 吐き気やおう吐が続き、お腹が張って息が苦しい
- 便もガス(おなら)もまったく出ない
- 便に大量の血が混じる
- これらの症状がある場合は、すぐに119番に電話してください
- ⚠おなかの痛みがだんだん強くなる
- ⚠便に血がうっすら混じる
- ⚠数日間便が出ず、おなかの張りがつらい
- ⚠便秘と下痢をくり返す
- ⚠これらの症状がある場合は、早めにかかりつけ医に電話で相談しましょう
一般的な症状
- 便が硬く、コロコロしている
- 便を出すときに強くいきむ必要がある
- おなかが張って重い感じがする
- 便が残っている感じ(残便感)がある
- 排便の回数が少ない(週に3回未満)
- おなかや肛門に痛みを感じる
子供の症状
- 便が硬くて痛がり、トイレを嫌がる
- おなかを痛がったり、食欲が落ちたりする
- 下着に小さな便がつく(遺糞)
- 便を我慢して、足を組んだり隠れたりする
高齢者の症状
- 便秘が長く続きやすい
- ぼんやりしたり、元気がなくなることがある
- 食欲低下やおなかの張りが目立つ
- 薬の影響で便秘になりやすい
原因
主な原因
- 使っている薬の影響(痛み止めなど)
- 水分や食物繊維が不足している
- 体を動かす量が減った
- 便意を感じても我慢してしまう
- 病気や治療に対する不安やストレス
- 手術や病気による安静のため、おなかや骨盤の筋肉が動きにくくなっている
リスク要因
- 高齢である
- 長期間の安静を必要としている
- おなかや骨盤の手術を受けた
- 女性である(特に妊娠中や産後)
- 慢性的な疾患を抱えている
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 激しい腹痛がある
- おう吐をともなう
- 便に血が混じる
- お腹が張って苦しい
- 上記のような症状がある場合は、ためらわずに受診してください
定期受診を予約すべき場合:
- 便秘が1週間以上続いている
- 便の出方がいつもと明らかに違う
- 市販の便秘薬を使っても改善しない
- 日常生活に支障を感じる
- このような場合は、医療機関に相談しましょう
診断
医師は、排便の状態や病気の経過、使っている薬について詳しく質問し、お腹を診て触ります。必要に応じて、肛門や大腸の状態を調べる検査を行うこともあります。
行われる可能性のある検査
- 腹部エコー(超音波)検査
- 腹部レントゲン検査
- 血液検査(炎症や脱水などの確認)
- 大腸内視鏡検査(必要に応じて)
診察で予想されること
診察では、あなたの感じていることをそのまま伝えることが大事です。「気になるから」という理由で受診しても大丈夫です。医師はあなたの状態に合わせて、無理のない方法で検査をすすめます。
治療
便秘の治療は、原因を探りながら、生活習慣の見直しと薬を使った方法を組み合わせて行います。まずは安全で効果のあるセルフケアから始め、必要に応じて医師の処方による治療を検討します。便秘は短期間で改善できることがほとんどです。
自宅でのセルフケア
- 朝起きたらコップ1杯の水か白湯を飲む
- 食物繊維を多く含む野菜・果物・海藻・きのこ・豆類を毎食とる
- 便意を感じたら、すぐにトイレに行く
- 無理のない範囲で、歩いたりストレッチをしたりする
- トイレではゆったりとした姿勢で、十分な時間をとる
医療治療
医師は、便をやわらかくする薬や排便を促す薬を、症状や原因に合わせて処方することがあります。薬の使い方や期間は必ず医師や薬剤師の指示に従いましょう。自己判断で量を変えたり、中断したりしないことが大切です。
手術が検討される場合
便が固まりすぎて腸をふさいでしまうなど、特別な場合には、医師の判断で処置や手術が検討されることもあります。しかし、多くの便秘は生活習慣の工夫と薬の治療で改善できるため、手術が必要になることはまれです。
この病気と共に生きる
診断後の便秘は、その日の体調や気分にも影響されます。完璧を目指さず、「少しずつでも便がでる」ことを大切にしましょう。排便記録をつけると、自分に合う対策がみつけやすくなります。
生活習慣のアドバイス
- 毎日同じ時間に食事をとる
- 入浴や軽い運動でリラックスする
- トイレに行く時間を決めて、余裕をもって過ごす
- 睡眠を十分にとる
- つらいときは無理をせず、家族や医療者に伝える
食事と運動
食事は、食物繊維を意識しながら、主食・主菜・副菜をそろえるとバランスが良くなります。水分は1日1.5リットルを目安に、食事中や運動後にこまめにとりましょう。運動は、散歩や体操など、毎日20分程度を続けることがおすすめです。ただし、体調がすぐれないときは無理をしないでください。
精神的健康と心の健康
便秘が続くと、おなかの張りや痛みで気分が重くなったり、不安になったりすることがあります。これはあなたが弱いからではなく、体と心がつながっているためです。つらい気持ちは、医師や看護師、家族に話すだけでも軽くなります。必要に応じて、心の専門家のサポートを受ける方法もあります。
予防
診断後の便秘は、食事や運動、水分など生活面の工夫である程度予防できます。ただし、治療や薬の影響で起こる場合は、予防だけに頼らず、早めに医療者に相談することが大切です。
合併症
治療しない場合
- 痔(いぼ痔・切れ痔)ができやすくなる
- 硬くなった便がおなかにたまり、自分では出せなくなる(便塞栓(べんそくせん))
- おなかの張りが続き、食事がとれなくなる
- まれに、腸の通りが悪くなり、緊急の処置が必要になる
長期的な見通し
診断後の便秘は、とてもつらい症状ですが、適切に対処すれば改善することがほとんどです。医療者と一緒に原因を探し、あなたに合った方法を見つけられます。今のつらさがずっと続くわけではありません。あせらずに、一歩ずつ取り組んでいきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
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